以前、その工作精度の低さを愚痴ったCRL4ウェイセレクターですが、まとめ買いしたので修正して何とか使うしかありません
いつの記事で取り上げたか思い出せないので簡単に記すと、表裏2回路のうち、外から見えにくい裏側の回路の固定端子と移動端子の位置がピタリと一致しておらず、接触不良を起こしやすいという問題があることです。
それに加えてこの4ウェイは、3ウェイ(5ウェイも同じ)よりもレバーの操作幅が微妙に広いようで、テレのコントロールプレートによってはレバーのスリットの長さが足りないようなのです。レバーが端まで動かないとなると、これまた接触不良の原因になります。そこでスイッチ本体の修正とは別に、プレートのスリットの長さを拡張しておく措置が必要です。
【ヤスリを使って溝を拡張します】
その上さらに、この米国製のスイッチは取り付けネジが「さらネジ」ではなく「なべネジ」で出っ張っているため、こことスイッチノブのスカート部が干渉してレバーが最後まで倒れないという二重の不具合のオマケつきです。この問題の解決方法は2つ。
① 付属の「なべネジ」のままプラスチック製のノブを削る方法。
② プレート側のネジ穴にリーマーですり鉢状の面取り加工を施し、インチサイズの「さらネジ」を用意する方法。今回は手っ取り早く前者を選択しました。
これらの追加作業を経て、ようやく4ウェイセレクターが正常に機能します。
私にとっては配線が面倒でもミニスイッチやスイッチPOTを使う方がストレスなく作業できます。早く4ウェイの在庫を消化したい
ヤフオクなどでは米国製パーツへの換装を「売り」にする商品説明をよく見かけますが、規格の違う国産やアジア製楽器に導入したところでトラブルの原因にしかなりません。世界中がメトリック規格になっていく中、頑なに互換性のないインチ規格を捨てられない米国製工業製品は、今後ガラパゴス化を避けられないでしょう
さて、配線作業前の画像ではブリッジが6ウェイのままですが、やはりヴィンテージスタイルで作り直しているので3ウェイに交換することにしました。裏通し加工まではしていませんが…
それから、貼りメイプルネックの方も苦労してポリ塗装を剥ぎ、ラッカーリフィニッシュして指板の塗装剥がれを表現しました。
次回は完成した姿を公開します。