SQUIERのジャズベースを先に片付けます。

安物弄り趣味の私が、どうでもいい細部の再現にこだわってみたところで、ヤフオクで出品物を物色している方々の中には、そんな年代ごとの細かい仕様など、知識もなければ興味もない、という方も多いと思いますチーン

質問欄から「ブリッジとピックアップの間にある帯は何ですか?」なんて訊かれることもしばしばです爆  笑

それでも私はめげませんメラメラ

      【位置を精確に測定し、ミュート機構跡のネジ穴を4つ開けます】

「帯」は初期のジャズベースにのみ存在するブリッジアースです。

これはFENDER社がブリッジカバーの装着を前提していて見えないと考えていたためで、実際にはブリッジカバーを取り外して使うベーシストも多かったので、以降ブリッジアースはブリッジ下から直接コントロールキャビティーにトンネルで導かれています。私はこれをダミーで装着し、実際には現在のようにアースを繋いでいます。

          【ネジ穴を開けたら周囲の塗装を少し剝がします】

同じ位置にある4つの穴は、これまた初期のジャズベースにしかない装備で、「ミュート機構」の残骸を再現しているものです。

ジャズベ発表の1960年はFENDER社がエレクトリックベースを世に送り出してまだ8年ほど・・・ベースサウンドの基本はいまだコントラバスの「ボンDASH!ボンDASH!」というイメージが残っており、「サスティーン」など求められていない時代です。この頃のプレベやジャズベには「ミュート機構」が標準装備されていたんですね。

これも時代とともに無用の長物となり、誰もが外してしまいました。ただし、外すと穴だけが残るので、取りつけ用のネジだけ残している個体をよく見ます。

       【穴の周囲の木部が露出した部分には汚し加工を加えます】

今回私はアースを留めるのに役立っている1つだけを残してみました。

  【もっとコストをかけられるのであれば、スパイラルブリッジにしたいところです】

 

次に私がこだわるのは、ヘッド裏にあるストラップボタンですひらめき電球

ハッキリ言ってこれを使う人はまずいませんチーン

レオ・フェンダーの考案した「ダブルカッタウェイ」は、スタンディングポジションでのバランスを考慮した優れたデザインでしたが、ボディー側が軽量な個体では、ヘッド落ちをすることもあったのでしょう。アコギのようにストラップの一方をヘッド側に装着する事態も想定していたようです。しかし誰も使わないので1969年以降はプレベでもジャズベでも廃止されています。

私はカスタムベースや部品取りにジャンク品をよく購入するので、1個しかついていない物もよく見ます。それを捨てずに取っているので、そういう余剰パーツを無駄にせず、このヘッド裏の1個に使用しているのですニヤリ

 

それから次も、誰も使わず、外してしまうパーツの代表

私自身も使いませんパー スラップの邪魔ですDASH!

・・・でも、見た目的に欲しいんですよね~ラブラブ

ここまでは、ほぼタダか極僅かな金額で再現できる仕様なのでね・・・

① 金属の帯・・・ロールで買ってあるので20年分はあります。

② 4つのネジ・・・12個入りで数百円かな

③ ストラップボタン・・・ジャンクパーツでほぼタダ

④ フィンガーレスト・・・200~300円

⑤ ベッコウガードは仕方ない・・・4000円+送料(忘れた)

あと高価なブリッジカバーとピックアップカバーは穴だけ開けておきましたので、必要な人は自分で購入してつけてください爆  笑

 

さらに今回挑戦したのは「ロゴの保存」ですひらめき電球

分かりづらいですが、オリジナルはマットフィニッシュ(つや消し)なので、このロゴ部分を残して塗装を落とし、他はラッカーリフィニッシュ。研磨もロゴをマスキングした上でやっているので、フェンダー社のレリック物のように「水貼りシール」のロゴが貼ってあるように見えるようにしてあります。

えらく苦労しましたが、いつもは全くのロゴなし仕様で完成させている私には初めての挑戦でした。仕上がりはイマイチですが・・・

 

ここで購入時の姿を公開しておきますひらめき電球

見た目はショボイですが、ちゃんとしたアルダー材で、フレットはほぼ無磨耗、ネックの状態もすこぶる良かったです。次回は完成した姿を公開します。