FIRST ACTは今後も続くので、混乱しないように通し番号をふっておこうと思います。2年ほど前に製作し「過去の製作品」カテゴリーで紹介したレッドスペシャル風の物を①、現在ヤフオクに出している2PU化したダフネブルーを②、つい先日の更新で、トップの化粧板を剥いだ状態を紹介した物を③、そして今日から製作記事がスタートする物を④とします。
本来であれば③を先に完成させるべきでしょうが、まだビジョンに迷いがあるので、とりあえず置いておきます
それともう一点おことわりしておきたいのは、以前にも書いたと思いますが、塗装には一工程ごとに乾燥期間が必要なことと、予期せぬ問題解決や部品の調達に時間がかかることもあるため、常時5~6本を同時進行で作業しています。まとまった作業時間が取れるのは主に週末に限られるため、記事は製作順ではなく、あちこち飛びます。ご不便をおかけしますが、タイトルを参考に記事をつなげて読んでください。1本仕上げるのに数週間から数ヶ月かかることもザラです
では「FIRST ACT ④」行ってみましょう
シンプルであるがゆえにアイデア次第で大変身を遂げるFIRST ACTですが、毎回同じような物を作るつもりは毛頭ありません
今回はズバリ! ブラックビューティー化しようと思います。それも3PUカスタムです
基本的にはレスポールJrに似たシェイプのギターですが、前回はシンプルにテレキャスター風にまとめてみました。しかし我々世代の人間は、深層心理にFENDER・GIBSONへの憧れというものが常にあり、意識せずともカスタム内容に拭い難い影響が出てしまうものなのです
いや、私の場合にはハッキリとFENDER・GIBSONの融合というテーマがあると告白しておきましょう
近いうちに「過去の製作品」で紹介しますが、私にはストラトをブラックビューティー化した前科が2度もあります。今回のプロジェクトもその延長線上にあると言えます。
最初に木材の上に各パーツを置き、おおまかな青写真を示しておきましょう
ピックアップキャビティー、コントロールキャビティー、トグルスイッチ、配線用のトンネル、弦の裏通し等々、大量の木工加工に加え、センター独立の3PUシステムにレスポール系の4ノブと、エレクトロニクス関係の作業も複雑になります。4:2のペグやオリジナルデザインのジョイントプレートなど、交換のきかない金属パーツはメッキ調塗料でゴールド塗装する必要もあります。困難な道程ですが、完成すれば唯一無二のカスタムギターになることでしょう
まずはこの3連休の作業からご覧ください
今回ブリッジにはストラトのシンクロトレモロのベースプレートをそのままハードテイルブリッジとして使用します。これに伴って弦通しのバックローディング化も実施します。
トグルスイッチは、JrダブルカッタウェイやSGのようにボリュームやトーンの近くにもってくれば加工も配線作業も楽なのですが、ここはあえて困難な道を行きます レスポール同様6弦側ホーン付近に設置します
【裏側から35mmのホールビットで一気に切削します】
【トグルスイッチ用の穴は13mmで開けます】
穴を開けるだけなら簡単なのですが、その周囲に深さ3mmのコントロールキャビティーの蓋の落とし込み加工がチョー面倒なんですよね~ その作業は後回しにします。
さらにここに配線を通すトンネルを開通するのも骨の折れる作業です
3PUの位置決めは、ネックを装着してブリッジの位置決めを正確に行った後で実施します。
ブリッジの位置決めは何度も紹介した通り、弦に見立てたナイロンの糸を張って、センターずれが決して起きないように気をつけてください。
ハムバッカーの3PUは見た目のゴージャスさも大きいですが、ROCKを感じさせてくれる迫力も魅力です
なんだかコレに集中して早く完成させたくなってきました