5本同時並行で製作したテレキャスターのカスタム品は、5本とも落札されて人手に渡り、自分でも気に入っていたテレラトも売れてしまいました
カスタム品には、どんな物でも1本1本それなりの苦労があるので、興味を持っていただけて嬉しい反面、手放す時には寂しい気持ちも伴います
それにしても、ウォッチリストの登録数を見ると、やはりテレ人気は圧倒的だと感じますね
年末の忙しい時期なのでなかなか製作時間が取れませんが、何とかテレの塗装剥ぎくらいは手を着けておこうと思います…ってか、それが一番手間かかるんですけどね
それに年末年始は福岡の実家に帰省するので製作作業はできませんが、ボディーだけ2~3枚車に積んで持って行き、塗装剥ぎ作業だけやるつもりです
さて現在作業中の物は、ようやく終りが見えてきた「PGMプロトタイプ」と、今日紹介する「チャーリー(風)ストラト」の2本です。他にはリフィニッシュが済んだSQUIER製JVシリアルのストラトがありますが、これは年が明けてヤフオクに出品する際に紹介します。記事は作業できない帰省中に連載するかもしれません。
「チャーリー」というのは、故スティーヴィー・レイ・ヴォーン(以下SRV)が使っていたリップスティックPU×3のハードテイルの白いストラトのことです。
このピックアップ、見た目はすごく好きなのですが、ダンエレクトロなんかに搭載されていることからも分かるように、ビザール用のチープな造りの物です。
実物を分解してみると判りますが、スペースがないために充分な出力を得るだけのコイルを巻けません。弦振動を間近で拾うポールピースも無いのでアンプだけで歪ませることも容易ではありません
ただ、良いとか悪いとかではなく、このピックアップ特有のトーンを持っているので、クリーン中心ならこれでないとダメだという人はいるでしょう。あるいは曲調によってはこの音がマッチするという場合もあるだろうし、事実SRVも決まった曲でチャーリーを使っていたといいます。
ストラト用リップスティックはDANCUNからも発売されていますが、お遊びで使うには高価なので、先日製作したテレラトの方が合理的で実用性も高いのではないかと(試しもせずに)自負しています
・・・で、まずは90年代っぽいFERNANDES製のストラトボディーの塗装を剥ぎます。
アルダー3ピースで、当時のフェルは、3SのストラトでもSSHでもHSHでも対応できるようにこのザグリになっている物が多いです
ここ最近マイブームになっている、グリーンがかったダフネブルーに塗りました
ネックにもフェル製を使いますが、実は別の個体の物です。
つば出し22フレットですが、ラウンドローズ指板で、つばの部分を見ると、ネックエンドまでラウンドのアールが精巧に続いていることが分かります
今回のカスタムはサーキットが中心です
私の場合、そもそもSRVは全然聴かないし、このピックアップのルックスが好きなだけなので、見た目はリップスティックに見えて、実はふつうのシングルコイルという感じで作ります。
「なんちゃってチャーリー」ではなく「チャーリー(風)」とする所以です。
肝となるパーツはコレ
薄い鉄板をプレスして作っただけの「なんちゃってリップスティックカバー」です
ただこれを使うと、ヴィンテージスタイルのスタッガードポールピースのピックアップは入りきれないので、フラットタイプ、それもできるだけ低い物を選ぶ必要があります。
たまたまですが、ストックパーツの中にFERNANDES製によく見られるプラスチック製カバードのストラト用ピックアップがいくつかあったので試してみると見事にフィットしました
サーキットについてはまた次回
このストラトには、見た目だけではなく、その中身にも個性を与えてあげようと思います。