いきなり完成した姿のお披露目です
電装系は9Vバッテリーで駆動するアクティブサーキットです
このモデルに関する資料の多くは、「プリアンプを搭載」と書いてありますが、FENDER社によるトリビュートモデル製作にあたっての本人のインタビューでは、「オーバードライブが搭載されている」と語っています。私は本人が語る情報を重視し、このギターにはARTEC製の5段階の歪み回路を組み込みました
ボディーを彫って追加された3つ目のノブは、実は可変抵抗POTではなくて、電子基盤に直付けされた5段階のロータリースイッチになっています。絞った地点からスタートして、
①OFF(ノーマルサウンド)
②クランチ
③オーバードライブ
④ディストーション
⑤ハイゲインディストーション(ヘビーメタル)サウンド
となっています。
それから、オリジナルには2つのミニスイッチが装備されており、1つはフェイズスイッチ、そしてもう1つはプリアンプ(本人の言うオーバードライブ)のON-OFFスイッチなんだそうです。しかしこのギターのツマミは①がOFFを兼ねており、スイッチが1つ不要になってしまいます。しかしながら見た目重視の「なんちゃってシリーズ」はこのもう1つのスイッチを省略する訳にはいきません。
そこで、2つのノブの間にあるミニスイッチはオリジナル通りのリアPUのフェイズ切り替えスイッチとしながらも、ブリッジ下のミニスイッチの方は、高出力なフロントPUのコイルタップスイッチとしました。これらを駆使することでオリジナル以上に豊富なバリエーションが得られます
フェイズスイッチは、ネック側に倒すとフェイズアウト、ブリッジ側でインフェイズ接続です。
コイルタップスイッチの方は、ネック側に倒すとシングルコイル、ブリッジ側でハムバッカーです。
アンディーのこのテレは、彼が入手した時点で、すでにこれらの改造がなされていたそうですが、なぜ【スイッチPOT】という便利なパーツを使わなかったのか不思議でなりません?
70年代にはすでにスイッチPOTはあったと思うのですが・・・おかげで大がかりな木工作業を強いられました
また、製作時には気づいていませんでしたが、昨年出版された「WHOSE GEAR? ARCHIVE」によると、このモデルのリアPUは通常のブリッジプレートへのネジ止めではなく、ボディーへの直付けなのだそうです。PUの高さ調節が不便ですが次回作る際はそれも再現しようと思います。
塗装は最初からサンバーストだったのでリフィニッシュはしていません。ほぼ新品のボディーだったこともあり、本家を真似したレリック加工も施していません。ブリッジは、ゴールド(本物はブラスパーツ)の手持ち品がトップローディング仕様の物しかなかったので、弦は裏通しではありません。こちらの方がテンションが低くサスティンにも有利なので、私自身はトップローディング信奉者です。弦の交換もやり易いですしね
ネックは元のLEGENDはローズネックだったので、別のメイプルネックを移植しています。
【ペグはFERNANDESの物を使用】
今こうして画像で見ると、やはり無傷のピカピカではリアリティーに欠けますね
次回作る時はオリジナル以上にハゲハゲのレリック仕様にしようと思います