グッド・ジョブ媚薬7 恐怖226 | 渡夢太郎家の猫

渡夢太郎家の猫

2008年 3月に蘭丸の2度目の子供ができました
これで、我が家は9匹の猫です

「よく調べたなあ」
森が感心していた。
「うん、私たちお店に潜入したから。そしたら本田がお店に来て
イザベラにお金を置いていったそうよ」
「本田がイザベラを口説いているのか?」
「ううん、それが立花が捕まったので早く帰国しろって」
「それって、イザベラの面倒を見るから警察に話しをするなという意味じゃない」
雪はヤクザが使う常套手段を知っていた。
「なるほど、これで家持が立花と千葉を口止めしていることが分かりましたね。
 家持に僕が直接聞きましょうか?」
「えっ、それは危険です」
亮の無謀な話に仁木が驚いて言った。
「別に大丈夫ですよ、仁木さん。三雲さん家持の居所を僕に報告してください、
 午前1時頃会います」
「わ、分かりました」
仁木と三雲は渋々亮の指示に渋々答えた。
「蓮華、桃華、マギー引き続いて絵理子さんをガードしてください」
「了解。でも大丈夫、その2人で?」
蓮華は仁木と三雲をあまり信用していなかった。
「何がダメだって言うんだ!」
仁木が蓮華に馬鹿にされて怒り出した。
「だって戦闘の実戦経験無いんでしょう」
「実戦って・・・しゅ、出動は何回もしているし
毎日訓練はしていたんだ。文句あるか?」
仁木は蓮華の前に立ちはだかった。

「仁木さんたちは仲間なんだ。争ってどうする?」
亮は2人の間に止めに入って仁木に謝った。
「仁木さん済みません。蓮華と桃華は血の気が多くて」
「い、いいえ」
「マギーと蓮華と桃華は中国で訓練を受けて
 何度も実践を体験しているんです」
「そんなに若いのに?それにマギーさんも?」
仁木は警察で毎日訓練を受けていたが、実際に
人に向かって発砲をした経験がないどころか
敵と戦った事も無かった。
「はい、3人とも傷だらけです」
亮が言うとマギーはピストルで撃たれた脇腹の銃槍を
桃華は矢で切った腕を見せた。
「それは・・・すみませんでした」
仁木は2人の傷を見て頭を下げた。
「亮の傷はもっとすごいんだから背中と胸と腰と足、
 生きているのが不思議なくらい」
仁木と三雲は一般人の亮がそんなに傷を負っていると聞いて
顔を見合わせた。
「一体何があったんですか?」
「仁木さん、三雲さん。亮たちは何度となく
 テロリストと戦っていて
 東京タワー、東証爆破未遂事件そしてハワイのハイジャック事件
 全て未然に防いでくれたの」
「ハワイのハイジャック!!」
2人は大声を上げた。

「たった1人の人間が全員を捕まえたと聞きましたが
 まさか團さんが?」
「厳密に言えばそこにいるマギーともう1人、
 それと飛行機に付けられた爆弾を
時速300キロのコブラで併走し
 それを落としたスナイパーの力です」
「マギーさん?それに300キロ!そんな事って!」
「それが真実です」
亮はニッコリと笑った。
「そのスナイパーライフルは?」
三雲は亮がどれだけ知っているか試してみた。
「レミントンM40A5にM118弾です」
「M118弾は競技用では?」
「はい、的がコードだったのでできるだけ
正確である必要が有りました」
「300キロとおっしゃいましたがAH-1Wコブラの
最高速度は281キロなはずです」
「それは高高度から落下して300キロまでスピードを上げました」
「本当ですか!」
仁木と三雲はその時の話しを詳しく知りたかった。
「さて、時間です。みなさん持ち場に付いてください」
亮が言うと仁木と三雲は何か言いたそうだった。
「まあ、亮の凄さはいずれわかるさ、今夜亮と会えるように
 家持をしっかり監視していてくれ」