ホラー小説 地獄タクシーⅡ 七章 鏡鬼 27 | 渡夢太郎家の猫

渡夢太郎家の猫

2008年 3月に蘭丸の2度目の子供ができました
これで、我が家は9匹の猫です

「キャー」


魔美はそばにあったタオルで

浴室に有った鏡を覆った

礼司は玄関で家主に

鬼の説明をしていたが

悲鳴に反応して

風呂場へ駆け寄った

「どうした!!」

「危ないから来ないで」

魔美は浴室の部屋を電気を消すと

髪を洗っている女性を表に出した

「何言っているんだこの女」

家主は魔美の髪をつかんで引きずった


「だめだ、収拾がつかない」

礼司は鬼のロブを高く掲げると

強い光が放たれ

家主の動きが止まった

「今だ、魔美。彼女に服を着せて鏡鬼を探せ」

「はい」

後から来た浜田と屡奈に礼司は

鏡に気をつけろと言うと

「はい」

二人は家中の鏡を塞いだり伏せたりしていった

「魔美ちゃん、鬼は何処にいるの?」

「それが根付が光らなくなったの」



礼司はそれを聞いて外へ飛び出した

「だめだこんなに人家が有っちゃもう防げない、魔美後は頼む」

そう言って礼司はさっき穴がふさがった

銅鏡を袋から取り出しそれを月にかざすと

それは光だし礼司を飲み込んだ


「夜野さん」

魔美は呆然として銅鏡を拾った

「魔美ちゃん」

そう言って浜田は魔美の肩を抱いた

「魔美ちゃんこれからどうするの?」

屡奈が聞くと

「11時まで待ちます」

魔美は確信して答えた

「えっ?夜野さんは何処へ行ったの?」

「鏡の向こうの世界に行っています。そして、鬼を今抑えているはずです」

「どうして分かるの?」

「だって、夜野さんの袋が無いもの」

魔美は微笑んだ

礼司は周りを見渡すと

暗闇にあちこちに光る穴が見えた

「あれが鏡の向こう側か」

その穴を覗き込む、さっきのサーフボード状の光る物体がいた

「この野郎が鏡鬼か」

礼司が声を出すと

鏡鬼が礼司の方を見て光りだすと

礼司は袋から取り出したベレッタの

安全装置をはずし引き金を引いた

弾は鏡鬼に当たると金属音がしてはじけた

「やはり、効かないか」

それでも礼司は弾を撃ち続けた

「浜田さん、由美さんは?」

「ああ、そろそろこっちに着く」

にほんブログ村 小説ブログ ホラー・怪奇小説へ