MAHO少女!??ルナちゃん -4ページ目

MAHO少女!??ルナちゃん

オリジナル創作の設定ブログ

スピカ対02
ステラ対03
の前半です(^_-)

孤立組ちょっと待って!











「資料制作完了!ふぅ…」
スピカは大きなため息をついた。図書館で勉強した後に担任の先生につかまってしまったからだ。明日の資料らしい。こういう時に一人暮らしでよかったと思う。
「おはよ」
教室の窓枠に02が立っていた。
「どちら様ですか?」
スピカは眼鏡をあげる。白い髪に獣耳、普通の人ではない。
だがそんなことよりいつからいたのかがまったくわからなかった。
「壊れ戦士(ジャンク)って言うんだ。自分はその二番目の…いいや面倒だし」
「変わった方ですね…残るなら電気お願いしますね」
「待ってよ、曾スピカさん」
スピカの足が止まる。自分の名前を知っているなんて余計不審だ。
後々面倒になりそうなのは避けたい。
「屋上で変身してよ。対の扇で戦うなら教室はメンドイ。そしたらお話ししよう」
02が窓から飛び出した。スピカは慌てて階段で追いかける。

「何故私の名を知ってるんです?」
「友達だからさ」
スピカは02を睨む。会話の糸口が見つからない。
「地球での話ですか?」
02はコクッと頷く。
「私はよくわかりませんし、ここで暮らしてるのも悪くないです。だから関係ない」
「奇遇だね。自分もだ。ただこの片方の耳がカッコ悪くてね…」
「ではその為に、戦いを?」
スピカが核心に迫ると02は黙る。
「言えるのはここまで…ですか」
ため息を吐くと両手を胸に当てた。


「お帰りなさい、私の羽よ」

呟くと幾千の孔雀の羽根がスピカを包んだ。
幻想的な中絹の衣装が彼女を包む。
「扇に隠した乙女の心。曾スピカ、魅せましょう」
羽根の髪飾りと鮮やかな緑のチャイナ服を身に包んだ女性が立っていた。
胸元がガッツリ空いているがスピカの清楚なイメージがいやらしく感じないのが不思議だ。
スタイリッシュな衣装に引換え、二つの大きな扇を携えている。

スッと貯水タンクに着地すると02を見据えた。
「ひとつだけ聞かせてください。誰のために戦っているんですか?」
02は猫であろうぬいぐるみを抱え夕日を眺めている。
「よくわからない方ですね」
まだ視線を動かさない02に、スピカは扇を広げ飛び込んでいった。





「ねぇねぇー!変身してよぉ」
サッカー部エース渡辺ステラはイライラしていた。コーチに理不尽な理由で怒られ、相棒も欠席。その上毎週買っていた雑誌が売り切れた挙句、意味の分からないヤツが付きまとってくるからだ。
「いいから小学生は早く帰れ!」
このやり取りを早10分。
ウサ耳を被った変なヤツだと見下ろす。性別も不明だ。
普段なら付き合うかもしれないが、ガキの変身ごっこに付き合ってる暇はないと足を速める。
「えぇ!やだぁ。だってぇメイド服似合ってたもん」
「…お前なんなんだ?」
ステラが足を止める。03がにっこり笑った。
「変身したら教えてあげるよぉ!」
軽く舌打ちをしてスポーツバックを投げた。03はうきうき顔でこちらを見る。なぜかそれが気に入らなかった。


「星のワルツで踊り狂いな!」

きらっと光るとリボンが全身を包んだ。髪が伸び、上でまとめられる。
リボンのカチューシャにエプロン。底の高いローファー。強気な顔ではあるが、メイドに見えなくない。胸元の星形エレメントがきらりと光る。

「星に尽くす一振りの鍋。渡辺ステラ、行くぜ!」

真っ黒なフライパンを掲げる。
「わぁ!やっぱり可愛いねぇ。あっちに戻っても着てね!えへへー」
にこにこ顔でステラを見つめる。
「さ、早く教えろよ」
ステラは塀の上で足を組んだ。
「あのねっボクタチは友達なんだ。ボクとキミは違うけど、でも友達なの」
「訳わかんね」
ステラはゆっくり立ち上がる。03はパンツ見えるよー、と呑気に笑った。
「そうだと思う。でもねキミが一番仲間を大切にしていたよ。ボクが一番知ってる。本当にボクのこと覚えてない?」
まっすぐに見据えた。ズキンと胸が痛む。頭がモヤモヤして気持ち悪くなった。
「ねぇ、こっちでもオムライスが一番好きぃ?コーラも飲むんでしょ?こっちでも左腕をけがしてる?ギター弾くの?ねぇ?」
「あ…なん、で」
段々と迫ってくる。笑顔は崩れないままだ。それにさえ狂気を感じる。ステラが立っている塀の手前にまで迫ってきた。頭がガンガンして意識がボーッとする。
「  のこと、忘れちゃった?」
うまく聞き取れない。
「ッ覚えてねェって……」
力を振り絞ってステラはフライパンを振りかぶる。
「言ってんだろ!」
フライパンを直角に降ろす。すばしっこい03にはフードだけかすめたようだった。
「危ないなぁ」
03はぴょんっと華麗によけた。その拍子でウサギのフードが外れた。
「!」
うさぎのフードが取れた頭は真っ白なパーマかかったショートカット、折れた小さな耳が覗かせている。
「ハハッ!ボクがうさぎだと思った?ジャンクはねぇ、全員猫なんだよ。仮想世界で猫に生まれちゃったからからジャンクになったんだよぉ」
可愛らしいミトンの手袋が裂け、長い爪が覗いている。

ヒュンッ

「痛っ…!」
右手の爪が伸び、頬に傷を作った。
「ボクのこと覚えてない   なんていらないなぁ。だったら」
ニヤァと口が弧を描く。


「   を殺しちゃお!そうしちゃお♪」


「グハァッ!」
左手の全爪がステラの腹に刺さる。

「アハハハハハハハハ!」

狂気な笑いと共にステラの意識も遠のいていった。