ついに、この日がやってきました。
新生或る高ソフトボール部の、初陣です。
とある大学のグラウンドを借りて支部大会が開催され、そこに或る高も参加しました。
試合は、11時から。
或る高は9時過ぎに現地入り。
対戦相手は、すでに練習を開始していました。
相手の顧問の先生に御挨拶して、練習場を半分お借りして、アップ開始。
その後、リリスとテディには投球練習を指示。
他の選手にはノックをして、体を動かそうと思った、そのとき。
「ぐむおおおおおっ」
「?」
なんだ、クマの咆哮が聞こえたぞ。
見ると、クマはクマでも、或る高のテディベアが、うずくまっています。
「なんだ、どうした?」
「膝が、やられました」
なんと、テディの膝が、笑っています。
「おいおい、膝が笑っているじゃないか。何がおかしいんだ。俺はまだ、何も面白いことを云っていないのに。これじゃ借金しているみたいで気分が良くないな。面白いことを云わないといけないな。よし、とっておきのネタを。『私の生涯において、郵便料金に値する手紙は今のところ、一つか二つです』」
「…」
センセー渾身のネタにも、微動だにしないテディ。
どうやらアップのときのトスバッティングでボールを膝に当ててしまったようです。
テディは、1番打者で捕手、という、大役を担っているのですが…
本当に試合ができるんだろうか、と、不安になったセンセーでした。
