どこかの国の、少し変わったバス停。
そこで静かにバス乗客たちと、
5人の黒装束の男たち。
バスが到着し、車掌が乗客を迎え入れるが
一人足りない様子。
5人の男たちが何かを話ながら、
一枚の写真を見 ている。
そこに写っているのは、ある3人の親子。
ある病気で手術を待つ幼い子供と、
それを見守る父と母。
病室で憂鬱な表情を浮かべる子供を
元気づけようと、
父親はパントマイムのような芸を見せる。
それは、その子供が好きな
風船のパントマイムだったが、
それでも子供には笑顔がない…。
そんな家族の様子を、向かいのビルの屋上から
見つめる5人の男たちの視線。
忍び寄る影と、何かを恐れているような父親。
残された時間はわずかなのか、
時計の進む音が
何かの訪れを告げようとしている…。
もし、大切な誰かと
二度と会えなくなってしまうとしたら?
もし、一度だけ、
誰かに伝えたい思いを届けることができたら?
手術を終えた子供に、父親が見せる
たった一度だけの小さな奇跡。
それは、誰もが持っている
大切な「想い」のかたちだった…。