井出留美(Rumi Ide, Ph.D. ) 食品ロス問題専門家 オフィシャルブログ -2474ページ目

コラーゲンでお肌がつるつるになる?

コラーゲン入りの商品が人気です。


コラーゲンをとってさえおけば、お肌がつるつるになれる!

豚足やフカヒレを食べたから、明日の朝はお肌つるつる!

そんなふうに思っている人もいるかもしれません。


コラーゲンを否定するつもりはありません。

でも、知っておいて頂きたいことがあります。


コラーゲン入りの製品をとった場合、それが

そのまま体内でコラーゲンになるわけではありません。

また、摂取したコラーゲンが、そのまま全部皮膚にいくわけでもありません。


コラーゲンは、たんぱく質の一種です。

体内のコラーゲンの約70%が皮膚に存在しています。


コラーゲンをとると、まずはアミノ酸に分解されます。


そして、分解されたアミノ酸は、

肝臓で、たんぱく質に合成されます。


ですから、

コラーゲンをとっても

フカヒレをとっても

納豆をとっても、

それらのたんぱく質は、いったんアミノ酸に分解されます。

ばらばらに分解されれば、どのアミノ酸がどの食品の由来だかはわかりません。


そして、ばらばらに分解されたアミノ酸が、

再度、肝臓でたんぱく質に合成されるのです。


コラーゲンをたくさんとったからといって、

それが、すべて皮膚のコラーゲンになるわけではないのです。


あなたの体にとって、

コラーゲンだけが必要なたんぱく質でしょうか?

そうではないはずです。


お酒をよく飲む人が酷使している肝臓や

体の器官の中でも老化しやすい血管や

スポーツする人が使う筋肉や

風邪やインフルエンザのウィルスと闘う免疫組織など。

皮膚のほかにも、たんぱく質を必要としている臓器はたくさんあります。


また、肝臓でたんぱく質をつくるときには

ビタミンやミネラルが必要になるので

フカヒレや豚足、ゼラチンだけを食べていて

お肌がつるつるになるわけではありません。


まずは良質なたんぱく質を摂取すること。

肉類や魚介類、大豆製品や卵、牛乳など。


かつ、野菜や果物、海藻類などの

ビタミン・ミネラルを摂取すること。


健康で、かつ美しい肌を目指すためには、

これらの土台を忘れてはならないのです。