井出留美(Rumi Ide, Ph.D. ) 食品ロス問題専門家 オフィシャルブログ -131ページ目

クリスマスに家が全壊しても笑顔で仕事に励む人たち

マニラへ行く飛行機の中で一緒になった、日本に30年近く在住しているフィリピン人の女性が「日本のクリスマスは全然面白くない。ただケーキ食べるだけ」と話していました。

フィリピンは、国民の多くがキリスト教徒なので、日本のクリスマスとは比べ物にならないくらい、毎年、クリスマスを楽しみに待ちわびています。

いわゆる”bar month (英語の月名の最後にbarがつく月)" は、すべてクリスマスといってもいいくらい。

9月、10
月、11月、12月と、街はクリスマスソングが流れ、クリスマスの飾り付けがなされ、「世界で最も長いクリスマスの国」とも言われます。イブの夜には、縁起の良いとされる丸い食べ物(リンゴや丸い形のチーズなど)を食べ、皆で祝います。

先日、フィリピンのレイテ島へ支援活動に行った際、タクロバン空港から拠点のJavier(ハビエ)まで、片道1時間以上を毎日往復してくれたドライバーさん(集合写真の前段)は、先月の台風のため、自宅が全壊。奥さんの実家も全壊していました。

毎日護衛してくれた男性の自宅も全壊したそうです。それでも「家が壊れてもなくなっても、寝るところさえあればHappyだ」と話し、仕事に励んでいました。あれだけクリスマスを楽しみにしている国民であれば、この状況はかなり衝撃だと思うのですが、ある意味、悟りの境地にいるようでした。もし自分が同じ状況に置かれたら、ああまで明るくはいられないと思います。


被災地の一つJavier(ハビエ)では、「家の材料は寄付として提供するので、建てるのは自分たちでやってもらう。材料は提供、労働力は自分たち。お互いに負担するのは50:50だ」とのことでした。

写真にあるペットボトル(赤いリボンと青いリボン)は、台風被害で流されてしまい、お祝いする物がないので、被災者の方がありあわせのもので創ったクリスマスのお祝いです。




日本では、フィリピンの台風被害のことは、もうほとんど話題にのぼりません。

”先進国”の日本からみると、途上国というのは、どうしても自分たちより格下に見がちです。

私はフィリピンで2年近く働いたことで、日本にはない、たくさんの学ぶべきところを知りました。

自然災害で家がすべて壊されても、笑顔で仕事に励んでいる人や自分で家をゼロから建て直している人が、おなじ地球上にいる、ということを、クリスマスのお祝いの時期に、少し思い浮かべて頂けるとうれしいです。


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