「なぁ、俺に殺されて悔しい?」
目の前にいる男は俺を見てニコニコしている。殺された?こいつは一体何を言っているんだ。俺はこうして、考え行動ができる。生きている。そして、彼は俺を見ている。
「殺されて…って、何を言ってるんだ?というか、お前は誰だ。」
俺がそう言うと、彼の顔は無表情になった。不穏な空気が流れる。恐怖を感じる。
「…俺が分からない?」
彼は静かにそう言い、「殺された影響か何かで記憶が曖昧になったのか」とかなんとか小さく呟いていた。俺が黙っていると、彼は口を開く。
「俺の名前は翔太。お前は柊太朗だろ?」
「なんで俺の名前っ!」
確かに俺の名前は義崎柊太朗だ。なぜこいつが俺の名前を知っているのか。そして、翔太。どこかで聞いたことあるようなないような。懐かしく思うが、何がなんだか分からない。
「なんでって、俺たち友達だったじゃないか。」
彼は笑いながら言った。友達だった?そうなのか?目の前の知らない男の見た目はモザイクがかかったようで分からない。過去形で話す限り何かはありそうだ。
「お前、ここは一体どこなんだ?」
男に気を取られすぎて、周りが見えていなかったことに気づき、確認する。真っ暗と言えばそうなりそうなのだが、彼のことが見えているということは、床も壁も天井も真っ黒な場所であった。部屋であるかも分からないくらいだ。
「ここがどこかって。黄泉だよ!黄泉の国だ!」
黄泉…あの世?俺は本当に殺されたのか?それともそういうドッキリなのか?彼が俺を殺したとして、なぜ彼はここにいるんだ?複数の疑問が頭を巡り、混乱する。全てに「なぜ」「どうして」と投げかけたくなる。
「黄泉の国…なんで。」
「なんでなんでって聞いてくることが多いな。5歳児かよ。」
彼はやれやれといった表情を見せる。いや、逆にこの状況にすぐに適応した方が怖くないか?
「だからてめぇは俺に『呪い』殺されたんだよ。」
「呪い…?」
俺は本当に死んでいるのか。なぜ俺を殺す必要があるのか。なぜ俺が呪い殺したいほどの相手であったのか。永遠と思考が巡る。一体これはどういうことなんだろうか。
【あとがき】
こちらの作品、僕もちょっとよく分かりません。過去作の中にあったので持ってきました。
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