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グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち
1997年 アメリカの映画
主人公はマット・デイモン演じるウィル・ハンティング。彼はマサチューセッツ工科大学の掃除係。
廊下に書いてある数学の難問をいとも簡単に解いてしまう頭脳の持ち主なのだが、生い立ちと養父に虐待されて育てられた環境により、鑑別所に入ったり、とにかく素行が悪い。
ある日教授に問題の正解を廊下の黒板に書いているところを見つかる。
そこから彼の人生が変わっていく。教授は彼の天才的な頭脳にほれ込み、更生させるために催眠療法などに通わせるがことごとく更生とは程遠くなってしまう。
そこで、教授は昔の友人ロビン・ウィリアムズ演じる心理学講師のショーン・マグワイアに依頼する。
ウィルは週に一度ショーンのところに通うことと、数学の問題を解くことを教授と約束し、日々を送る。
生活のためにアルバイトをして、そのバイト先に一緒に行く親友のベン・アフレック演じるチャッキー。
ショーンの奥さんは亡くなっている。ウィルは挑発するようにショーンの描いた絵を分析してショーンを怒らせてしまう。
ショーン自身も心理学の講師をしているが、自分と向き合っていないことを指摘されて考え込む。
ウィルはハーバード大学に通う女性と親密になっていく。(スカイラー)
付き合うが、自分の本当のことを話さないウィル。
そんな日々の中で、スカイラーは医師になるためにカリフォルニアに行くことになる。一緒にきてほしいとの誘いを断り、ウィルは終いにはスカイラーの事は愛していないとまでいう始末。
教授は、自分にはできなかったことをウィルにさせたがったが、ウィルはあっという間に難問を解いてしまうし、教授がしてほしいことにはまったく興味がない様子だった。
ショーンは、最後、「君は悪くない。君は何も悪くないんだ」と繰り返し伝える。ウィルはその時初めて涙を流す。
教授に勧められていた企業に就職が決まるも、最終的には愛を選び、友人たちが誕生日に用意してくれた車でカリフォルニアに向かう。
[感想]
マット・デイモンとベン・アフレックの脚本だったのね。と最後に気づく遅さ。全部が、素晴らしすぎない?
ウィルの天才的な頭脳と幼少期に虐待を受けていた事への心のアンバランスさ。
バイトをしてその日暮らしをしているが、ショーンに言われてしまう。「じゃあ、どこでも良いならなぜマサチューセッツ工科大学で掃除のバイトをしているの?」
それは、どこでも良いと心の深いところでは思っていないことが分かってしまうシーン。本人もわかっていない顔が切ない気持ちになる。
また、ショーンは愛は偉大だと語る。
そして、自分が住んでいる地域から出たことのないウィルに世の中の広さ、遠い美術館へ行ったときにかいだ匂いなど…行って見て経験しないとわからないことを伝えるシーンもすごく良い。
ウィルは本を読んで知識を詰め込んでいるが、本当の体験はしていないのだ。
親友のチャッキーも「朝、お前を迎えに行ったら、いなくなっていればいいと思っている」と。
ウィルの才能は宝くじと同じで使わないともったいないと。本心で、親友というより家族のような感じでウィルの事を𠮟咤激励するのだ。
こんなこと親友じゃなきゃ言ってくれないよな。と心が熱くなる。そして、ある朝、迎えに行ったらウィルは居なくなっていて、チャッキーは、あいつやったな!という顔でニヤリと笑うのだ。
ベン・アフレック最高だよ。。
彼女との心の交流など書きたい事は沢山あるけれど…長くなりすぎるので、ここまでに。
心の深いところに問いかけてくるような作品だった。
主人公たちと一緒にいる気持ちになって、たびたび涙を流した。
人の想いや思惑に触れながら、かたくなだったウィルが心を開いていく様子。誰しもウィルほどではないにしてもそんな経験あるのではないかな?
人によって傷つけられた心は人によって癒されるべきなのかもしれない。
そうであって良かった。人はひとりじゃ生きていけないのだから。そう感じられる映画だった。