瑠璃>貴女は・・・先程の・・・。
(同じく相手が誰だか悟れば、驚きとショックのあまり声を震わせながら答えて)








黒川>先程はどうも。
(先程コンビニの前で自身の車へと身を預けていた相手に対してクス、と笑いを洩らせば『扉閉めてくれる?』と、扉の方を指差し)








瑠璃>あ、すみません。
(指を差された方向へ視線移せば急いで扉を閉め、気まずそうに視線泳がせ)








黒川>(扉を閉めてくれた事に『有り難う』と感謝の言葉を述べれば、視線を泳がせている相手に更に小さく笑いを洩らし『座って?』とソファに据わるよう促して)







瑠璃>失礼します。
(今だ動揺を隠せず、促されるがままにソファへと腰掛けて)








黒川>(机の上にある書類に目を通せば顔を上げて椅子から立ち上がり、ソファへと足を進めれば相手の横に立って『此処を治めてる黒川 飛鳥です』と、握手を求めるよう手を差し出し)







瑠璃>(ソファから立ち上がる事もなく相手を見上げれば仕方無さそうに片手を差し出して軽く握り返し『初めまして』と無愛想に挨拶を交わして)








黒川>(そのまま手を離すと相手の向かい側に腰を下ろし『じゃあ、自己紹介お願いね』と伝えて)







瑠璃>大澤 瑠璃 24歳。○○出身で両親はいません。9歳の時に○○にあるミュージック劇場『Eden』に引き取られました。以来12歳で才能を認められ、今に至るまでずっと主役である歌姫を務めてきました。以上です。
(自己紹介をするよう促されれば相手から視線を逸らして不満そうな表情になり、無愛想にツラツラと言葉並べて)







黒川>ソレだけ?








瑠璃>はい。







黒川>随分とシンプルな自己紹介ね。
(一通り聞き終えた事にクスクス、と笑って)








瑠璃>ずっと歌姫としてやってきたので、お涙頂戴の感動的なエピソードが無いんです。ご期待に添わなくてすみません。








黒川>事前に全劇長から貴女の事は聞いていたんだけど、一応自己紹介の方も聞かせて貰った。結果、そのようね、と感想伝えとく。
(更にクス、と笑ってみせて)














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瑠璃>(結局、嫌々ながらも仕方なさそうに青年の後に続いては円型天幕の中へと足を歩めて)








もう一人の青年>はい、荷物。
(天幕内へと辿り着くと、此処まで運んできたスーツケースを笑顔のまま差し出して)







瑠璃>・・・。
(自分とは裏腹に笑顔浮かべる相手には不愉快そうに表情曇らせ、何も言わず差し出されたスーツケースを受け取り)







もう一人の青年>あ、そういえば自己紹介がまだだよね?俺『直井 元気』宜しくね?
(そんな相手を気にする事無く人懐っこい笑みを浮かべていれば、握手を交わそうと片手差し伸べ)








瑠璃>大澤 瑠璃です。
(差し伸べてくる手に内心鼻で笑えば腕を組みながら視線外して、無愛想に挨拶を返し)







元気>それじゃあ、劇長の元へ案内するね。
(相手の態度に『あれ?』と目を丸くするも、すぐにハハ、と軽く笑いを洩らせば劇長の元へと案内しようとして)








瑠璃>(劇長の元へと案内してくれる相手の背を追いながら『何でこの私がこんな田舎の天幕の中に?』と更に不満そうな表情を浮かべて)








元気>とうちゃーく。
(天幕の裏にある細い道を少し歩むと劇長がいる扉の前へと辿り着き、クル、と振り向きながら伝えて)









瑠璃>(そんな相手からフイ、と視線を逸らせば腕を組み、不満そうな表情を浮かべながら何も言わず片手で扉を叩いて)







元気>(そんな相手に薄く笑みを洩らせば『じゃあ、後で』と、呟くように伝えてその場を後にし)









瑠璃>(『はい』と、中から声が聞こえれば小さく息を吸い込んで気持ちを整え、覚悟を決めた様子で扉を開き『失礼します』と言葉を発した瞬間更に衝撃が走ってその場に立ち竦んでしまい)







黒川>あら、もう着いたの?いらっしゃい。
(木製の椅子に深く腰を沈め、扉から顔を覗かせる相手に視線を向ければ先程会った人物にニヤリ、と口端を上げながら告げて)




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瑠璃>もう、劇長ってば信じられないッ。こんな田舎に引っ越しさせて、あんな天幕劇場に仮移籍させようとして、冗談じゃない。
(後を追ってきてる青年には目もくれずに怒りを露にしながらズンズンと足を歩めて)







もう一人の青年>ねぇ、ちょっと待って。
(足を止めずグングンと進んでいく相手の腕をグイ、と掴んで引き留め)









瑠璃>Σッ!?
(突如腕を掴まれれば『何?』と驚きながら視線向け)








もう一人の青年>何処に行くの?君の職場は此処ですよ♪
(視線を向けてきた相手にニコリ、と笑み浮かべれば『ようこそUn Reveへ』と天幕の方を指差し)








瑠璃>・・・。
(無邪気に笑みを浮かべている相手とは裏腹に、これから待ち受けている現実に言葉を失えば、ただただ指差されている天幕を眺める事しか出来ないでいて)




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もう一人の青年>(差し出されたメモを丁寧に受け取りすぐに目を通せば驚きを隠せない表情を浮かべ)






瑠璃>?
(メモを見、驚きを隠せない様子の相手に『何か?』と不思議そうに尋ねて)







もう一人の青年>このメモに書かれている場所なんだけど・・・。
(尋ねられた言葉に今だ驚きを抑えきれない様子で視線向けて)








瑠璃>うん。








もう一人の青年>此処、なんだけど。
(と、地面指差し)









瑠璃>・・・はい?








もう一人の青年>だから、此処。
(状況を把握出来ていない相手に此処だと主張するように大袈裟に地面を指差してみせて)







瑠璃>此処って・・・Σ此処!!?
(地面指差す相手に状況を把握すると、信じられないとショックのあまり暫く方針状態に陥り)








もう一人の青年>(驚きのあまり方針状態に陥っている相手を不安そうに見詰めていれば『もしもーし』と声を掛けて)







瑠璃>(声を掛けられた事に我に返れば相手の手からバッと勢いよくメモを奪い取り)







もう一人の青年>ッ!








瑠璃>(メモをグシャッと握れば相手に背を向けて『帰ります』と言葉紡ぎながらきた方向へと足早に足を進めて)








もう一人の青年>Σえ、ちょっと。
(相手の行動が理解出来ず、少しの間目を丸くして見詰めているも、ハッと我に返ればすぐに後を追い掛けて)




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もう一人の青年>あの、今日は公演無いんですけど・・・。







瑠璃>え?







もう一人の青年>え、あの・・・。公演を観に来たのでは?







瑠璃>公演って、何?








もう一人の青年>あれ、公演を観に来た訳では無いんですか?
(状況を把握出来ず目を丸くしている相手に苦笑い浮かべながら問い掛けて)








瑠璃>いいえ、違います。









もう一人の青年>じゃあ、此処に何か御用で?
(相手の右手にあるスーツケースに視線を落とせば再度尋ねて)








瑠璃>えっと、それが・・・。
(尋ねられた言葉に自分も何故此処にいるのかわからなくなり、改めて『此処は何処?』と、辺りを見渡して)







もう一人の青年>(そんな相手の様子を悟れば『何処かからいらしたのですか?』と、問い掛け)









瑠璃>えと、○○から。
(と、だけ返し)








もう一人の青年>Σ○○から来たんですか?








瑠璃>そう、だけど・・・。








もう一人の青年>随分と遠い所から・・・仕事か何かで?









瑠璃>まぁ、そんな感じで今日此方に引っ越して来たんです。








もう一人の青年>Σ引っ越し?そんな都会からこんな田舎に何でまた・・・。









瑠璃>だから、仕事の都合で・・・。








もう一人の青年>こんな田舎に、都会からわざわざ引っ越してくるようなデカイ会社なんてあったかねェ。









瑠璃>上の命令で此処に来ただけだから私もよくわからないんだけど・・・。









もう一人の青年>んー、そうなんだ。ちなみに何の仕事してるの?








瑠璃>ええと、此処何ですけど。
(相手の質問攻めに半ば圧倒されるように思いっきり苦笑い浮かべれば、前劇長から預かっていたメモをポケットから取り出してオズオズと差し出し)





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Android携帯からの投(暫くの間目的地への道のりを歩いていると、何処からともなく美しい音色が聴こえてきて、その音に導かれるように足を歩めてみれば小さな公園にて一人の青年がヴァイオリンを奏でており、)








瑠璃>(そのヴァイオリンの美しい音色に聞き惚れ、その場に立ちすくんでしまい)








青年>(そんな瑠璃の存在に気付く事無く美しい音色を奏でていれば、フと顔を上げると同時にヴァイオリンを弾く手を止めて、公園の奥にある細い小道へと足早に向かい)







瑠璃>(そんな相手が気になり、自らも気付かれないようにと重いスーツケースを手にしながら足早に後を追って)







青年>(瑠璃の存在に気付く事もなく細い小道を進み、少ししてから抜ければ辺り一面に草原が広がっていて、真ん中には大きな円型の天幕が建ち、その周りにも小さな円型の天幕が何戸か建ち並んでいて)







瑠璃>(相手の後を追い、小道を抜けると同時に目に飛び込んできた光景には一瞬我を忘れそうになりつつその場に立ち竦んでしまうも、すぐに我に返れば先程居た青年の姿が無い事に気付いて辺りを見渡しながら探して)








もう一人の青年>(円型の天幕前にて佇んでいる瑠璃の姿を目にすれば不思議そうな表情を浮かべながら近寄り、背後から『あの・・・』と、声を掛けて)








瑠璃>キャアッ!
(相手の存在に気付く事無く突如声を掛けられては驚きのあまり小さく肩を震わせながら声を上げて)







もう一人の青年>Σ・・・あ、驚かせてすみません。
(声を上げられた事に此方も驚きつつ謝罪の言葉述べ)








瑠璃>~ッ。
(声の主へと振り返れば驚きを隠せないまま見上げて)

稿
瑠璃>暑い・・・。
(ブロロロ、と音を立ててバスが走り行く中、田舎にあるバス停でポツンと独り佇んでいれば、先日金田から渡されたメモを手に握りながら深い溜め息をつき、)


何でバス?リムジンでのお迎えは?
(バスの扱いにガックリと肩を落として独り小言を呟いていれば、重いスーツケースを引き摺りながら細い小道を歩き出して、暫く歩いた後に小さな町へと辿り着けば喉が渇いたのかコンビニに入り、飲み物を買うとそのまま外に出て近くに停まってあった車へとダラしなく寄りかかり、先程買った飲み物で喉を潤していて)







女性>(首に薄い紫色のスカーフを巻き、サングラスを装着した小柄の女性がコンビニから出て来ると、己の車に寄りかかっている一人の若い女性が目に入り、小さく溜め息をつきながら近寄って)







瑠璃>(炎天の中歩き慣れていなかったせいか、女性が近寄って来た事すら気付く事無く喉を潤し続け)








女性>(そんな相手に己の存在を気付かせるべく、すぐ横に立ち)







瑠璃>(さすがに相手の存在に気付いたのか、チラリと横目で視線やるも、その場から退く事は無く、炎天の空を眩しそうに眺めていて)







女性>(自身の車に寄りかかり、一向に退こうとしない相手に痺れを切らしたのか、ワザとらしくゴホン、と1つ咳払いを零して)







瑠璃>(咳払いをされ、車に寄りかかったまま腕組みをすれば、退くどころか『何?』と迷惑そうに視線を返し)







女性>悪いんだけど、車に乗りたいからソコ、退いてくれる?
(視線を向けてきた相手に人差し指で車のキーをクルクルと回転させながら告げて)






瑠璃>(相手の言葉に、ゆっくりと視線を外せば気だるそうに車から退いて)







女性>どうもありがとう。
(謝るどころか今だふてぶてしい態度を取る相手に嫌味たらしくそう告げれば、最近の若者は、なんて小言を洩らしながら扉を開き、音を立てて閉めるとそのまま走り去って)







瑠璃>(走り行く車に視線だけ送っていれば、飲み干したペットボトルをゴミ箱へと投げ捨て、再び重いスーツケースを手にしながら目的地へと足を歩め)







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金田>そうは言って無い。








瑠璃>じゃあ、どうしろと・・・。







金田>そうだねェ・・・。逆に瑠璃はどうしたい?







瑠璃>え・・・。








金田>もし瑠璃が此処で歌姫としてやっていきたいのであれば、1つ条件を付けるよ。








瑠璃>条件?







金田>そう。








瑠璃>その条件を呑めないと言ったら・・・。







金田>非常に残念だけど、君を手離すしか無い。







劇場メンバー一同>ッ!!








瑠璃>劇長!!








金田>正直、この劇場は瑠璃のおかげで成り立っていたかも、しれない。でも、才能がある人ならこの世の中ご満といる。







瑠璃>・・・。







金田>だから、条件を呑めないのであれば・・・これから好きに生きるといいよ、瑠璃。






瑠璃>お言葉ですけど。






金田>?







瑠璃>劇長が言った通り、この劇場は私がいるからこそ成り立ってる訳で、私が此処を去ったら潰れちゃいますよ。





劇場メンバー一同>(相手の言葉に怒りを堪えながら聞いていて)







瑠璃>私が此処を去らなかったのは、育ててくれた劇長に貸しがあったからです。だだ、それだけの事。







金田>その貸しを、チャラにする事だって出来るんだよ。






瑠璃>!






金田>それに、例え此処が駄目になったとしても、今のメンバーでまた一からやり直せば良いだけの事。土がある限り何処にでも花は咲く。








瑠璃>ッ。







金田>君は、独りでコンクリートの上に咲いてるつもりかい?







瑠璃>・・・。







金田>どうする?







瑠璃>・・・、その条件とは・・・。







金田>(瑠璃の問い掛けに意味深に口端を吊り上げては瑠璃の耳近くでその条件を囁いて)




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瑠璃>そんなのただの足の引っ張り合いに過ぎません。例え土では無くアスファルトになったとしても、私独りなら綺麗な花を咲かす事だって出来る。






劇場メンバー一同>・・・。
(瑠璃の言葉には全員が不満そうな表情を浮かべていて)







瑠璃>私にはそのぐらいの才能を持ってるんだから。






金田>(相手の自画自賛に額押さえながらハァ、と深い溜め息をついて)








瑠璃>それに劇長も言ってたじゃないですか、瑠璃なら一人でも羽ばたけるって。







金田>確かにそう言ったけど、周りの支えがあってからこその話で、君の才能には誰も文句は無いけど、1つ言えるとしたら・・・。







瑠璃>1つ言えるとしたら、何ですか?
(少しだけム、としながら腕組み、尋ねて)







金田>1つだけ言えるとしたら、他人に対する『情』が欠けてる事かな。







瑠璃>情?






金田>そう。君はプロとしての意識は高いかもしれない。でもね、仲間意識には全くと言って良い程意識はしてない。







瑠璃>ソレは・・・。






金田>瑠璃にとっては必要無いかもしれないけど、大切な事。







劇場メンバー一同>(二人のやり取りを黙って聞いていて)







金田>プロ意識同様仲間意識も同じでは無いと一人前とは言えないよ、瑠璃。







瑠璃>それじゃあ、私にどうしろと・・・。






金田>君に仲間の大切さというモノを教えてあげるんだよ。






瑠璃>今更、此処でそんなモノを習えと?
(腕組んだまま再び嘲笑うかのように軽く笑い零して)







金田>残念ながら此処では無いよ。
(そんな相手に意地悪そうに薄く笑み浮かべながら伝え返し)






劇場メンバー一同>!!






瑠璃>それは、私に此処を辞めろと言ってるんですか?











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劇場メンバー>ソレは瑠璃が言い過ぎたから・・・。
(葵だけを責め続ける瑠璃に対して思わず口を挟んでしまって)






瑠璃>貴女達は黙ってて。
(と、口を挟んできた相手側を睨みながら告げて)







劇場メンバー>ッ。







金田>葵ばかりではなく瑠璃側にも問題はありそうだね。






瑠璃>私は何も。ただ、今日の葵の歌や踊りに対して指摘しただけです。






金田>瑠璃が指摘を?






瑠璃>ハイ、だってあまりにも目に余る歌や踊り方だったので・・・。






金田>瑠璃にとってはそうであったかもしれないが、指摘出来るのは私であって君は指摘出来る立場では無いだろう。







瑠璃>!






金田>いつもなら目を瞑っているところだが、さすがに今回は黙っていられないよ。






瑠璃>劇長。







金田>劇場というのは一人で創り上げるものじゃなのだよ、瑠璃。






瑠璃>・・・。






金田>一人一人が力を合わせて創り上げていくもの。謂わばチームなんだよ。







瑠璃>チーム?







金田>そう、チーム。一緒に劇場を創り上げていくには、仲間同士お互い尊重し
、協力し合わないと良い作品は出来ないんだよ。花は土に支えられて咲くように、人も支え合わないと綺麗な花は咲かない。






瑠璃>そんなの、ただの戯れ言ですよ。
(ハ、と嘲笑うかのように笑い漏らして)







劇場メンバー一同>ッ!







瑠璃>チーム?支え合う?笑わせないで下さいよ、劇長。







金田>・・・。




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