昨年行われた衆議院選挙の惨敗、そして6月の東京都議会選挙、7月の参議院選挙の敗北を受けて、石破茂自民党総裁は自民党内から突き上げを食らい9月に自民党総裁選挙が前倒しで行われた。その結果、高市早苗新総裁が誕生し、日本初の女性首相の誕生かと思われたが、26年間歩みを共にしてきた公明党により連立解消という試練を突き付けられた。この間のマスコミ報道を追いかけてゆくと、裏金問題で物議をかもした萩生田光一氏を幹事長代理に、そして公明党とはそりが合わない麻生氏を副総裁に任じた人事の結果、政治と金の問題が解決しないという要因が推測される。連立解消の要因追及はともかく、この結果自民党は連携できる政党の見直しを迫られたが、野党の立憲民主党もまた、政権交代のチャンスとばかりに行動を開始したものの、誰を総理大臣の椅子に据えるべきか、ようやく熟考が始まったところであり、期せずしてもたらされた日本の政治の混迷はしばらく続くことになりそうである。

 

 衆議院の議席をみると、自民党196、公明党24,立憲民主党148,維新の会38,国民民主党27,れいわ9,共産党8,参政党3,保守党3、社民党1、無所属8である。参議院は、自民党101,公明党21.立憲民主党38.維新の会19;国民民主党22、参政党15,共産党7,れいわ6,保守党2,社民党2、みらい1、無所属13となっており、大同団結をしない限り安定政権の誕生はありえない。寄り合い所帯を何とか作り、少しでも国民の安全な生活を保障できるような政権の誕生を目指してもらいたいものである。まだ、衆議院を見る限りでは、立憲民主党+国民民主党+維新の会+公明党で政権交代を実現して野党連立内閣の誕生はあるかもしれない。また自民党+維新の会でなんとか過半数を確保して連立内閣を目指す道もある。それでも、参議院では過半数を確保するには全く充足できない。

 

自民党内では、総裁分離論総理論も出てくるような状況になるほど混乱は収拾がつかなくなっている。臨時国会は21日開催の予定となったものの、そこで新総理が選ばれたとしても、安定政権誕生までは時間がかかることが予想される。とはいえ、国民の立場からすれば、一刻も早く国民の生活基盤を安定させてもらい、安全・安心な未来を目指してもらう政権の誕生が望ましい。どのような連立政権が誕生しようが、可能な限り議論を戦わし、国民が納得できる政策を立案実行していってもらいたいものである。政治家は、それこそ最大多数の国民の幸福実現を目指して汗を流す人たちで構成されるべきである。今回の混乱がより良き明日を作り出すことを心より祈る。