小さなスナックを始める事になり、智慧は苦しいながらもお客さんを大事にし、店は繁盛していた。やがて二人の子供を大学まで行かせ、智慧は心の中では安心し、満足していた。そして洋は長女の就職をきっかけに20年近くできずにいた仕事を始める事になる。洋は久しぶりの東京の変わりように少し驚いていたが警備員を経て大手自動車メーカーの受注システムに携わる仕事をしていた。もともと頭の良い洋はパソコンの使い方を直ぐに理解でき仕事には何の差し障りも無かった。ただ、夜勤のある勤務は、体力を少しずつ消耗させた。
洋と智慧は札幌に渡り一時は親戚の家に身を寄せた。やっと一軒の貸家を見つけ家族4人での新たな生活がはじまる。しかし、厳しい現実に洋はあえなく酒浸り、引きこもりとなった。智慧は2人の子供を何としても育てて行かなかくてはならなかった。
