VELAS 7 | Wham Bam Thank Ya Ma'am!

VELAS 7

14の冬、その頃聴く音は強烈な印象を心に刻み込んだね

その年は、あらゆることを初めてした年だったしね


当時音楽の興味はディスコミュージック、ちまたではアバだアラベスクだとか

まぁダンスミュージック全盛だったのだけど、アースとかにはまったのもこの頃かな

そんな時に耳に入ってきたのがクインシー・ジョーンズの「AI NO CORRIDA」

「The Dude」というアルバムの一曲目、当時クインシーが何者であるかなど知る由も無く

愛のコリーダ聴きたいだけだったのだけれども、今となってはそうそうたるメンバーの

すごいアルバムだったんだな、これが

Dudeというのはシャレ者みたいな意味なんだけど、この言葉は映画「Easy Rider」で出てきて

ニュアンスつかんだりしたな 暇な人は観てみてね


このいい曲揃いのアルバムの中で心に引っ掛かっちゃった曲が、静かなハーモニカと口笛の曲「VELAS」

他にジェームス・イングラムやパティ・オースティンやらのいい曲いっぱいあるのだけれどね

静かな物悲しいはかなげな曲、14歳当時仙台にいたのだけれども、今聴くと郷愁にも近い

なんともいえないものが湧き上がってくるね

これが、イワン・リンスの書いた曲で、トゥーツ・シールマンスのハモニカだと認識したのは

12,3年後だったりする


25ぐらいの時かな、毎週必ず2、3回顔出すバーが川崎にあって、そこのバーテンが

聴くと死にたくなるようなアルバムがあるとかいって聴かせてくれたんだよね(失礼な話だよ)

まぁ、ボサノバの、耳にしたことのある曲やら無い曲やらをハモニカでやってるアルバムだったのだが

「BRAZIL PROJECT」それがトゥーツ・シールマンスとの再会だったりする

もともとハモニカの音が大好きで、自分でも吹いたりしてたのではまりまくっちゃった

そのアルバムにブラジルのミュージシャンのイワン・リンスも参加してて、

(このアルバムのメンバーも半端なくゴージャス)

もしかして?とデュードのジャケット読み返したらそういうことでした


その後トゥーツのライブ行ったりしたんだけど最高だったね、なにせ思い入れが

十数年だから感動もひとしお、となりの馬鹿女がポケベル鳴らして、トゥーツが

気持ちよくギター弾いてたのに、「ジャーン!」とかやって引っ込んじゃうハプニングがなけりゃ

もっと気持ちよく帰れたのに、みなさんも気をつけましょう また来ないかな、爺ちゃんだからな



天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも


安倍仲麿



この広い大空をはるかに見渡すと、きれいなお月さんが出てるねぇ

ありゃあ昔、故郷の春日にある三笠の山に出てたあの月とおんなじ月なんだろな


遣唐使で今の中国にいる時に故郷を懐かしんで詠んだ歌、後年日本に帰ろうとするのだが

船が難破してどっかに漂着、結局帰れなくて唐で没したそうで

本編と歌のつながりが希薄だなぁ、まっご愛嬌

懐かしい仙台で聴いた曲、酒飲んだのも、バイクに乗ったのも、女とつきあったのも、

なんでも初めては仙台だったからねぇ、店で聴いても仙台思い出すかな、苦しいな

まっ、望郷の念を思い起こさせるのは、月だったりハモニカの音だったり、ということで

ひとつ、よろしく。