メモ程度です。

 

 

 

●必要なもの

・試験マーカー 約10本ほど。色は濃いものが理想

本数が必要なのは後述するとして何故濃いものかというと、

濃い方が乾燥性を保たせるのが難しい。

染料・顔料が多いとその他成分や水の量が減る。増えると良くなります。

 

・箱

風よけと試験中の保管用に利用。無くてもいい。

 

・紙

筆記用です。普通紙で良いです。複数枚準備

 

マーカーは新品を準備。試書は50㎜くらいまで。

 

●試験方法

【注意点】

筆記試験の最初はスピード勝負です。

キャップを開けて0分後を筆記した所から始まります。

筆記は10㎜程度。開始したら触らない。

マーカーによって乾燥性は変わるので分からない場合試験としては

1分、3分、5分、10分、30分、1時間、3時間、6時間、18時間、24時間

このくらいの経過を目安にする。マッキーでも1分持つからね。

 

時間経過後に筆記したものは試験終了。筆記する事で乾燥性試験が初期化されます。

どうしても1本でやらなくてはいけない場合は

①1日1つの時間だけ行う。20㎝くらい筆記して擦れが無いか確認してキャップ1日すれば再試験可

 

②試験開始して筆記した所で時間リセットとして、次に目指す時間経過後に筆記する。

例として1分、5分、10分、30分だとすると

0→1分(筆記)→(5分経過)→6分(筆記)→(10分経過)→16分(筆記)→(30分経過)→46分(筆記)終了

このように行う。意外と正規の試験と類似する結果が出る。

 

こんな面倒な事をしなくてもいいように試験に利用するマーカーの本数を準備します。

私は試験準備として最高600本同じペンを準備した事があります。

 

また、筆記する長さは10㎜程度。見るべき場所は

『書き始めの1~3㎜』

筆記すればインクが追従して復帰し、基の筆記に戻ることが多いです。

 

また、必ず下向き(垂直)に筆記する。筆記する場所も統一しないと正確に出ません。

そして頭頂部が最も最初に擦れ始める。

 

 

●乾燥性の目指すべき理想時間

理想とされるのは

1分:極細油性マーカー等。ものによっては10秒で擦れだす

10分:油性マジック、ホワイトボードマーカー系。

1時間:水性ペン系統。3㎜以上のものはこれだけ持てば全く問題ない

ーーーーーーーーーーーーー乾かないと書けるラインーーーーーーーーーーーーーー

一晩:仕事終了してキャップをせずに帰宅してしまって、朝一番に書いて問題ない

24時間:一晩と書くよりもこちらの方がインパクトが高い

3日間:金曜日仕事場から帰宅して月曜朝にキャップしてないマーカーが書ける

 

 

なお、擦れてもキャップして1日置いて元に戻れば問題ないと思われます。

私が見たことがあるマーカーだと2週間擦れずに書けるマーカーなんて代物。

実際〇〇時間対応と書かれているものはそれよりも1.2倍くらいの長さに対応してます。

 

 

●試験に向いてる季節

春と秋です。

 

梅雨の時期はやっちゃダメ(試験結果が良くなる)

夏はクーラーを効かせて25度以下をキープするか気温が上がらない所でやる

冬は試験結果が悪くなるけれど、それでクリアー出来ると最良になるので意外と向いてる。

 

理想は気温15~25度、湿度30~70%くらい。そして風の影響を受けない暗所。

 

 

 

これを書いた理由

とあるコラムに記載されていた乾燥性試験

1本で10㎝くらい筆記してた。そこまで筆記したら時間リセットされてる。

私が持ってる正しい知識を認知していただくためです。

 

ちなみにこの試験におけるマーカーの種類は問いません。すべてに対応可能。

この質問をした意図として、とある方が

「1晩万年筆を水に浸けた後、インクを吸引させる」とありました。

 

・・・万年筆業界だとこんなのも日常なのかと思ったのを真っ向から非難するのはまずいと思い、

アンケートに。

 

ちなみに質問とアンケート内容は

 

内容

万年筆を使う方に質問。 新品の万年筆やインクを入れ替えする際の状態について気になったのでアンケート

 

選択肢

①乾いた状態でインクを充填する            38.8%

②濡れて(濡らして)、水滴が付いた状態で充填する 3.6%

③水洗いして、完全に乾かしてから充填する     32.1%

④濡らして水滴は取って少し湿り気がある状態で充填する 25.5%
(約14時間経過結果)

 

 

解説

①ですが、実は③とさほど変わりが無いですwww

違うのは「買ったばかりのものでも水洗いしないかどうか程度」

 

メーカーはいきなりインクを吸引させても問題がないように製品を製造、流通に載せてます。

これを選択できる方はメーカーへの絶対的な信頼があるという方でしょう。

ちなみにインク性能を100%の形で確認できますが、万年筆にとってはいきなり異物が

入ってくるので異常を引き起こしやすいインクの場合は注意が必要です。

 

②を飛ばして④

③に記載している完全乾燥というのはとても難しく、布や紙で拭き取ることは紙クズや小さなごみを

内部に付着させることになったりするのでやりたくない。

乾燥器でももってるのであれば別だが、大体は④の状態程度での利用が多いはず。

これはインクにも万年筆にも良好な状態を保てる良い状態だったりします。

少し水分がある分だけインクに水が混入しますが、常に蒸発と乾燥が大敵の万年筆。

それに比べれば湿り気ぐらいはどうってことないです。

 

また湿り気がインクを直接受けるのではなく間接的な緩衝材になるため、万年筆にも優しい。

 

 

選択肢②も④の説明のように「どうせ乾いていくし蒸発していくなら問題ないでしょ」の

精神で無くもないのですが、やはり水分が多いとインク色がブレる。

特に薄い色、紙上で分離傾向が出る色なんかは要注意。

色見本を作成する際もこのやり方は向かない。インクに悪さが発生する為である。

でも、濃いインクとかだと殆ど変わらない。

 

青とかだと水を吸収しやすいのでむしろこれくらいがちょうどいいこともある。

ただし、この選択肢を選んだ方は研究者やインク帳の作成には向きません。

 

以上でした。

インク帳作成に困っている方や、どんどん新しいものを追加する度に作成しなおしたいという内容をよく見ます。

 

インク帳と言ってもインクの種類、ペンの種類、筆記方法、筆記環境ならびにインク単体の取り扱いにより大きく変わるのが常。

 

 

「全部一緒のインク帳なんて無理でしょ」というかたも居るでしょう。

しか~~~し、私が携わってきたインクの種類は

・水性染料(400種以上)

・水性顔料(ペン)

・水性顔料(ペイント)

・油性染料(アルコール)

・油性染料(炭化水素、キシレン系)

・油性顔料(アルコール)

・油性顔料(炭化水素、キシレン系)

・液体のり(グルー系)

・修正液

 

という多種多彩。

これをほぼ1冊にまとめて作成しておりました。

というか、インク生産管理する場合は1冊にまとめないと駄目。

 

ではここから迷わない、簡略的、追加が来ても対応可能という作成方法を記載

 

必要なものの解説

・インク(ペンでも問題なし)

筆記する重要なものです。これについて種類は不問です。

 

・ノート

特殊紙はNG。どこでも誰でも入手できるものを用いる。

ルーズリーフ形状でも問題は無いですが、必ず日付と番号を「決まった位置」記載します。

これによりあとから「目次」を作成する事が可能です。

インクは一期一会です。どんなものも1週間違えば変わる場合があります。

特殊紙を選ばない理由は10年後も同じように書くことを心掛ける必要があるため。

1年後に書き換えたいと思うようでは駄目。最初に決めたルールを守る事。

 

・下敷き

インクは滲んで次のページを汚す場合があります。それを防ぐ為に必須。

その為、ノートの裏は使いません。滲みもインクの重要な要素だからです。

 

・定規

不要な方は無くても。私は区分けをしたいので必須でした

 

・線引きペン(細字)もしくはボールペン細字

・油性黒(マッキー等のアルコール系)

これは後で解説

 

・透明フィルム&黒紙、その他筆記紙

油性だとフィルムに書いたときの隠ぺい力も重要になる。

ボールペンやペイントマーカーだと普通の紙では分からないものも。

コピックなんかだと透明フィルムでの差が必要に。

ただし、「インク帳」には使いません。

 

・セロテープ+カッター

ペイント系や万年筆インクのシーンインクだと表面が固化する為、擦ると取れる場合があります。

その為、乾いた後にセロテープで筆記線を覆う事で保存する方法があります。

なお、セロテープは時間経過で縮むので張ったセロテープを1㎝感覚で線ごと切ります。

 

・筆記道具(ガラスペン、万年筆)

インクに合わせた道具を

 

・その他(なんでも良いです)

それ以外に必要な道具は人それぞれです。

 

 

作成方法

ここから本格的な書き方の方法を解説。(難しくないです。)

 

まず絶対に必要な情報を先に挙げる

・製品名

・日付(インクロットorペン記載番号)

・色の名前

・筆記線

 

最低これだけは記載する。なお、筆記線以外は線引きペン(細字)もしくはボールペン細字を用いて

1行で記載する。

筆記線は決まった形を2~3行にする。

1本線、螺旋、8の字、決まった文字。白や修正液等は、マッキー等で黒く潰した上に重ねて記載する。

 

以上

 

 

インク帳に余計な情報は基本的に不要。それを超えてしまうとインク帳ではなくインク研究日誌に変わってしまいます。

あくまで所有しているインク、ペンを最低限の情報で記載する。

油性でも同様に記載する。

 

例外なのは極太や筆記幅が10㎜を超えるようなペンの類。これは線幅に合わせるしかないのでその行だけ対応させる。文字とかも諦める。

私が携わった最大のペンは50㎜です。しかも18色。

 

 

さて、ではこれ以外の情報を追加したいという場合はどうするか。簡単です。もう一冊作る。

インク帳追加情報としてインク&ペンデータBOOKSとして作ればいい。

書き方自由、紙自由、情報はあるだけ記載すればいい。ここまで行くとインク帳ではなく分析情報に変わるからです。

 

なお、私が現役だった際、インク帳は10行で終わったペンたちが、追加情報を記載したら軽く10ページを超えたものがあります。

インクデータから始まり、黒紙(数種)、画用紙、特殊紙、フィルム、布、鉄、ボード、そしてクロマトでの各種溶剤分析に始まり、

インク乾燥性、保存性、経時データ(各種)等々。こんな事皆に見せる(見せる可能性がある)インク帳に書ける情報ではないです。

 

量産インクの1つに1ロット毎にPHと粘度を測定するインクがありました。それらのデータは機密情報の為に「それだけを記載するノート」を作成するほどです。

ちなみに筆記試験は別紙です。ノート1冊が潰れるので

 

 

大前提として

インク帳は「インクの情報と色」という事をお忘れないように

 

これを忘れた途端にそれはインク帳ではない自己満足ノートとなります。

 

なお、それを含めたとして自分の作成したいインク帳としての目標があるのならばそれを目指すべきです。

ただ、それを長時間続けることが出来るか自身と相談いたしましょう。

私は1つの作成方法を示しただけですので、個人の作成するインク帳を否定する意図はございません。

 

では楽しいインク帳作成ライフを。

 

 

P.S.

研究員を引退したあと、10種ほどインクは買いましたがインク帳を作成しようとは思いません。

ロット別でのインクの変化や、1年後に筆記したインクが変わってる事なんかを知ってるからです。

というか純粋に楽しみたいのでwww