読みたい本を買い込んでは、読む時間がなくて蔵書が増える一方なんですが・・・ようやく一冊読み終えました。
島本理生さんの著書、「波打ち際の蛍」です。
星の王子様のブックカバーをかけていましたが、中身はこれです。
かつての恋人によるDVで心に傷を負い、カウンセリングに通っていた主人公・麻由が、蛍という一人の男性に出逢い、惹かれ・・・けれど深い深い傷のせいで、心と体がアンバランスに暴れてしまう。
再生したいと祈るような心、過去に引きずられる痛み、主人公の心を守ろうとする蛍の言動、小さな希望の光・・・。
何でもないはずの、穏やかな場面のふとした台詞に何度も泣かされました。
私は島本さんの筆致がとても好きです。
島本さんの著書はほとんど読んだと思います。
その中でも、これは格別。
透明感のある繊細な言葉の中に、リアルな痛みや悲しみが宿っています。
きらきらとした文章の中に、ときどき残酷なほど冷たく悲しい一文が潜んでいたりします。
主人公の心の傷や闇が、そのまま自分のもののように思えて・・・苦いのに癒される、不思議な感覚になります。
彼女の言葉を体内に取り込んでいると、「本は薬なのだ」と感じるのです。
本を読むことでの癒し・・・と一言で言っても、いろいろですね。
絵本を読んで優しい気持ちになって癒される。
名言集や名作から元気、勇気、励ましをもらって癒される。
面白い本で現実を忘れ、リフレッシュして癒される。
私の場合は・・・主人公と自分の痛みを重ね合わせて、いったん傷口を開いてみる・・・といった、ちょっと自虐的な癒しの傾向かもと気付いてしまいました(笑)。
元同僚のO先生から「さすがドMだっちゃ」との声が聞こえてきそうですが、決してそんなことはございません
みなさんは、どんな本から、どんな癒しを得ていますか?
アタッチメント・ベビーマッサージ&キッズマッサージとメディカルアロマの
LOVE & HUG BABY ~らぶ*はぐ~
浅野めぐみでした