鬱病がいちばん酷かったのは4年前から2年前の2年間くらい。
抗うつ剤を服用していてもまったく効果があったとは思えなかった。催眠剤も効かなかった。眠剤を服用しても一睡もできない夜もあった。
鬱状態をまぎらわせることのできた唯一のアイテムはアルコールだった。
そんなある日、私の状態を見かねた母親が「園芸が心の病にはいいらしいよ」と言ってくれた。
私は心の中にで「そんなことで鬱病が治るなら誰も苦労しない」と思いながら「園芸する場所なんてないじゃん」と言った。母は「とりあえず庭にミニトマトでもナスでもいいから植えてみなさい」と引き下がらなかった。
どうせ暇だし反論するのも面倒なので次の日から小さすぎるお庭で無理やり家庭菜園を始めた。
やってみたら以外によかった。初めのうちは「楽しい」までは感じる余裕はなかったけど、没頭できて鬱のことを忘れて作業することができたし、風を感じたり土に触れたりするのは気持ちがよかった。成長する植物をみるのが楽しくもなった。