翌日、目が覚めると。



昨日の事が、夢だったんじゃないかと思った。






部屋を見渡すと、Nが飲んだお酒の缶がある。






夢じゃない・・・。







確かに酔っ払ってたけど、記憶はちゃんとある。








なんだか自己嫌悪。







私、一体何がしたいんだろう・・・。





そう後悔した。

Nに電話をかけ直すと、ちょうどNも手が空いたらしく、飲みに行く事になった。



Nとは、月に1回ペースで飲みに行く。



Nは元彼だけど、何でも話せる理解者って感じ。


Nと別れてから、しばらくしてこうやって飲みに行く様になったけど、私の恋愛の話とか、Nの子供の話とか、普通に出来る関係だった。



Nは今までで一番好きだった人。


Nに出逢うまでは、それぞれ本気で付き合ってきたつもりだった。


Nと出逢って、本気の恋愛を知った。



人を好きになることが、こんなに苦しい事なんだって、教えてくれた。



もちろん、別れてもしばらくは大好きだった。今のこの関係が出来るまでは、時間がかかった。






いつもの様に、会って色んな話をした。



でも今日は、何かが違う。



何だろう。



2人とも酔っ払ってるけど。



Nとの距離が妙に近い気がする。




結構遅くなったし、いつもの様にNが私の家まで送ってくれる事になった。



家までは歩いて数分の距離だけど。