シンガープロゲーマークロニクル

シンガープロゲーマークロニクル

女子高生プロゲーマーの青春の物語です。

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会場の建物は、貝殻の様な扇形の建物で真っ白な外装で、扇形に広がる殻長の部分には敷き詰められたガラス窓と、一階部分には自動ドアの入り口がある。

 私達は、会場敷地に入るとHPCと呼ばれる首から提げてるネックレス型の量子コンピュータを念じる事で操作して、物質データ化ソフトを起動するとスカイシューズデータ化と念じてHPCにしまった。

 私達が、会場内に入ると、外の熱気とは正反対に、全身を一気に冷やす様な涼しい。

 その涼しさを打ち消す様な熱気で、首からSTAFFと書かれた札を下げたスタッフが慌ただしく駆け巡る。

「唯、懐かしいね。」

「小学生の時出た。関東大会か?」

「そう。結局全国大会に行けなかったけど」

 私達は、控え室の方に向かう為黒い文字で関係者以外立ち入り禁止と書いてある黄色いホログラムの看板が表示してある扉を開けた。

 真っ白い廊下がひたすら続き左右に白い扉がある。

 それぞれの、試験に参加するチーム名がホログラムで表示されてある。

「あれは、完全に嵌められたって事よね。38人が一時的に協力して美樹ちゃんと唯ちゃんを一斉に攻撃したもんね。」

 姫咲ちゃんは、いつもの優しい口調ながらその言葉は冷気を感じさせる程。

「突破口はあったの。地形を利用し、戦力を分散。いくらでも方法はあった。でも、あの時私も唯もパニックになって、頭が真っ白になって、何も出来ないままHPがゼロになった。受け止めなきゃ。自分の未熟さを・」

 私がそう言うと唯は、小声で放った。

「そうだなぁ。でも、悔しくてなかなか素直に受け止められねぇよ。」

 男性の話し声が聞こえてきて私は男性のスタッフとすれ違った。
 それは、私達が会話をしてる時。

「あのチーム3人かよ。やる気あるのかよ。」

「しかも、一番乗りだぜダサっ」

「ポニーテールの子胸無ぇ!」

 すれ違いざま笑い声と共に聞こえてきて、私は思わず立ち止まった。

 後ろを振り返ると、男性が満面の笑顔で返してきた。

「どうした?困った事あったらいつでもスタッフに相談してね!」

 すれ違ったスタッフの内1人に言われ、私は、その笑顔に、全身を恐怖で舐め回された様な気がして、震えながら小さく頷いた。彼等は一瞬冷たい表情になると、また笑いながら談笑して歩いて行った。

「美樹、大丈夫か?」

 唯の心配してくれた優しい言葉に自然と涙が溢れてきた。
 私は、仲間の優しさに恐怖から開放され安堵した。

「低俗ね。」

 姫咲ちゃんは、1度彼等を睨むと私の頭を優しく撫でてくれた。
「言ってきてやろうか!美樹の胸はCもあるんだぞって!!」

 唯は優しく微笑んでで私の背中を叩いた。

「唯?恥ずかしいから止めてね!」

「だよな!美樹には、私達がいるんだから大丈夫!!」

 唯は、154CMで161CMの私より小さいながらも背伸びして私の頭を撫でてくれた。

「それにしても日本プロゲーミング協会の試験なのに、低俗なスタッフがいるのね」

 姫咲ちゃんの小声のため息混じりの言葉が、フェードアウトしていく。

「本当にごめんなさいね。彼等には、厳重注意しとくから。」

 小学生の時、関東大会で心配してくれた、聞き覚えのある女性スタッフの声。

 私は、その声の方を向くと、申し訳なさそうにしてる、スーツを着た髪を頭の後ろで1つ結びしてる松永彩乃さんいた。

「松永さん。お久しぶりです。」

 私がお辞儀をすると、唯も姫咲ちゃんもお辞儀をした。

夏の日差しが全身に直射日光という波状攻撃を仕掛けてくる季節。
 2058年7月23日。
 私たちは、スカイシューズと呼ばれる反重力で空を飛べる靴を履き時速30キロで街中を駆け抜ける。

 車はスカイカーと呼ばれ空を飛んでるので、昔車道と呼ばれた、広い道は、スカイシューズで走る専用道路になった。

 現在、RPGプロゲーマー試験に幼なじみの高山唯ちゃんと高校生になって私と唯の最初の友達になった斉藤姫咲ちゃんと向かってる。

 汗が、洋服に染み込みせっかくガーリーな袖にフリルの着いたシャツもガーリーで大人っぽい黒のスカートも汗でよれてくる。
 幸い、私はいつもポニーテールだから、まだ良いけど、一緒に走ってる幼なじみの高山唯ちゃんは、お気に入りのクマのアクセサリーが着いたヘアゴムでツインテールだし、姫咲ちゃんは、頭の後ろに長い髪をウェーブ掛けてるかけててお姫様のみたいで熱がこもりやすいのかなって思う。

「暑い~!!んだよ!!あとどれ位この天気なんだよ!」

 唯があまりの暑さに汗か涙かは分からないけど、目に水分を溜めて、嘆いている。

「丁度私たちが行くルートも会場も後、30分後には、土砂降りみたいね。」

 姫咲ちゃんは、額に汗を若干かきながら涼しい顔で答えた。

「唯、傘HPCに保存してるよね!」

 私の言葉に唯は不思議そうに返した。

「美樹に言われたから一応入ってるけど、この速度で走ってたらHPCから具現化しても傘なんて役に立たねぇよ。」

「美樹ちゃん。会場はもうすぐだよね。」

 姫咲ちゃんも、暑さにやられて息も荒くなってきてる。
 涼しい場所に行かなきゃ着く前に2人が倒れそう。
 私は、身体を囲む様に展開してるホログラムディスプレイの右前に目線を移しマップ表示と念じて、マップを表示した。

 設定した通り今、ナビで誘導してくれてる。

「マップだともうすぐだよ。」

 私たちは、大雨が降る前に急いでRPGプロゲーマー試験の会場にむけ走り抜けた。

輝く星の光が、スカイカーと呼ばれる空を飛ぶ車のライトで隠される2054年12月。

 小学生くらいの少女が1人寂しそうにブランコに乗りながら首から下げてるイルカのネックレスを握ったり離したりしてる。

 少女は、目の前に映し出されるホログラムディスプレイである映像を見ていた。

 光り輝くステージで歌い人々を魅了し、FPSプロゲーマーとして戦い続ける女の子達。

 スノーラビットと呼ばれるプロゲーミングチームがプロゲーマーの競技化や、ゲーミング界のプレイヤー増加を目的として、ボーカルグループを結成して以来、プロゲーマーとボーカルグループと言う組み合わせが、定着していき、いつしか女の子達の憧れになって行った。

 可愛い衣装を着て、歌い戦う少女達。

 高橋美樹は、プロゲーマーに憧れる女の子の1人。

 そこに、美樹と同じ歳ぐらいの女の子が息を切らしながら走ってきた。

「ごめん。パパの会社のセキュリティプログラム開発してたら遅くなった!」

「唯、ごめん。東京に引っ越すの高校生になってからだって。」

「中学も栃木なの?」

「そう。おもちゃのまち近くの中学に行く。」

「そっかぁ。したかないね。それまでは、お互い頑張ろ!」

「ありがとう、唯。高校生になったら、一緒に新しく始まるRPGバトルロワイヤルゲームのプロ目指そうね!!」

 美樹は、嬉しそうに顔を上げ力強く唯を見た。

 唯は、嬉しそうに頷くと美樹と力強く握手した。

「私は、前で刀で戦うから、私の背中は唯に任せたよ!」

 美樹の言葉に唯は、力強く決意に満ちた目で返した。

「大丈夫!しっかり撃ち抜くよ!一緒に世界一になろう!!」

 夜の公園に灯った光は未熟ながらも着実に未来に向けて輝きを増していく。

 2058年8月27日

「お姉ちゃん起きてよ!!起きろ!!」

「まだ、大丈夫だよ・・・」

「駄目だよ!もぅ、6時だよ!!」

「後1時間・・・。」

「集合時間は8時でしょ!!起きてよ!!」

 妹の美優(みゆ)は私の腕を掴み私は無理やり布団から落とされた。

 そのまま、私は眠いのを我慢しながら美優に手を引っ張られリビングに連行される。

「美樹!今日イベントでしょ!しっかり食べて頑張りなさいね」

 ママが、なんか言ってる。あぁ、そうだ。今日ファン感謝イベントだ。

「・・うん。」

 私は小さく頷くと、目の前のピザトーストを食べ始めた。

 隣でHPCを開いて目を輝かせてる美優がいる。

「おねぇちゃん!!」

「何?ピザトースト、美味しいよ」

「寝ぼけないでよ!!」

「RPGプロゲーマー試験結果今日よね」

 ママが言うと、玄関から慌ててお父さんが走ってきた。

 あれ?仕事は?

「お弁当の入ったデータチップ!!」

「ギリギリまで寝てるからよ!直ぐにHPCに転送しなさいって言ったでしょ!そんなの、メールか電話くれればHPCにお弁当転送するのに!!」

「大丈夫!悪い!行ってくる!!」

 お父さんはキッチンにある青くて四角いチップをデータ化してHPCにしまうと、急いで走っていく。

「ママ!おねぇちゃん!私、合格したよ!RPGプロゲーマーになったよ!!」

 美優は嬉しそう。

 そっか、まぁ、美優の実力ならそんな気はしてる。

 アマチュアのみのソロの試合で1位も多いし。
 キル数も異常だし。

 最近無双系JCって言われててファンもいるみたいだし。

「おめでとう!流石、無双系だね」

「おねぇちゃん!ファンみたいな事言わないでよ・・・」

 美優は複雑そうな表情になった。

「試合はチーム戦だから連携にも慣れないとね」

 私は、ピザトーストをたべ終えて白いマグカップにフルで入ってるココアを一気に飲み干すと片付けようと食器に手をかけた。

「美樹!片付けておくから、着替えできないよ!」

「ありがとう・・」

 私は、感謝の気持ちを込めつつサラッと素っ気なく言うと、リビングから自分の部屋に向かおうとする。

 ドアに手をかけ空けた時美優が浮き足立ち、喜びと期待が声で伝わる程でも不安そうに聞いてきた。

「おねぇちゃん!エミリア探偵事務所のプロゲーマー所属試験受けていい?」

「大丈夫だよ。私が推薦しておくよ。」

 私は、振り返って言うと美優は「やったー!」と喜びぴょんぴょん飛び跳ね、ガッツポーズを繰り返している。

 今までに見たことない位、全身から喜びを表しハッピーオーラ満開の満面の笑顔!!

(若いなぁ。相当嬉しかったんだね)

「私も頑張らなきゃなぁ」

 小声でつぶやくと食器をキッチンに持って行ってるママと目が合う。

「頑張れ!」

 ママは小声でガッツポーズしてきて私は力強く頷くと部屋に戻った。

 家族にしか見せられない様な治安が悪くまるで無法地帯の様に乱れまくった髪をアイロンとクシを駆使して綺麗にすると、いつものポニーテールにする。

 ポニーテールは私が幼い頃よく見てた大好きな歌手の三枝さんが好きな髪型なの。


 幼い頃からよくやってる内に、社会という戦場で生き抜く為気持ちを引き締め自分を奮い立たせる事の出来る思いのこもった髪型になって行ったの。

 メイクも、髪型も可愛くなれ、私は大丈夫だよって、自分自身に言い聞かせながらやってる。

「美樹ちゃん!おはよう!」

 ルシア君の声が聞こえてベットを見ると目をキラキラ輝かせてるルシア君が私を見てる。

「これから、事務所向かうからね。」

 私は眠そうにしてるルシア君に優しく微笑んで言った。

「事務所?」

「プロゲーマーの私が所属してる探偵事務所だよ。」

 私は髪型とメイクを終わらせる。

 肩から下がレースになってる大人っぽく少しガーリーな水色の半袖の服に黒の膝までのスカートのコーデに着替た。

 首をかしげ難しそうな表情で良く分かってないルシア君を抱き抱え、美優を連れて事務所に向かった。




「犯人は自供したよ。詳しくは兄貴が聞くと思うけど。」


 神威が言ってるけど、問題解決してないのかな?

 顔が晴れてないよ。


「アカウント狙う理由は聞かされてないし、マスターキーは結構さっき乱入してきた奴らは取り上げないし、結局何なんだよ!」


 唯ちゃんは、未来君とリク君とマリアちゃんと私達の方に来た。


「唯、結局収穫なし?」


「ん〜。HPCのダークエレメントも消されてんだよなぁ〜。あ!いや、ルシア君が知ってそう。」


「今はそっとしておこう。」


 私が見るとルシア君は私の腕の中で泣き疲れて眠ってる。


「みんな!無事!」


 マネージャーの本城さんがいつの間にかいて来てくれた。


「負傷者ゼロです!」


「良かった!本当に良かった!」


 本城マネージャーは、安堵して座り込んだ。

 でも、アスファルトだよ。スーツが汚れますよ!


「唯華さん。」


「神威君ごめん。報告は車の中で、良い?」


 神威はどうして本城マネージャーを名前で呼ぶの?可愛いから?年上好き?浮気の走り??


 私達はHPCを操作して武装を解除すると、マネージャーの車に乗ると事務所に戻った。

「お前、もぅ、良いや。」


 私の目の前には、青いジーンズに黒のパーカーを来た170cmくらいの中肉中背の男の人が現れて、犯人の首元向かって剣で斬ろうとする。


「目的が他違うだろ!出しゃばるな!」


 その男の人の声と共に、その男の人は吹き飛ばされ、公園に植えてある木に激突する。


「痛ってぇなぁ!!ルシフェルか!!何がしてぇんだてめぇは!!」


「作戦変更。帰るよ!」


 今度は大人の女性の声が聞こえた。



「ルシフェルさん!!戻ってきてくれないんですか?」


 ルシア君が叫び出してる。


 犯人の心の浄化は完了してるね。

 私達は犯人の目が穏やかになったのを確認すると私達は歌を止めた。


 えっと、その間に私は犯人を・・・。


 私は、犯人に『ボルケーノスターストライク』を

 使ってHPをゼロにすると、警視庁異世界武装犯罪捜査課課長で神威の兄の東山龍雅(ひがしやまりゅうが)と一緒に近づいてきた。


「金野俊夫、詳しく署で聞かせてもらう。」



「ルシア。君は変わらないな。真っ直ぐで無邪気で・・。俺達の旅は終わったんだよ。魔王バルダを逮捕して死刑執行したあの日に。全て終わったんだ。」


「終わってないよ!!まだ、終わってないから!!僕はこっちに来たんだよ!!」


 返答は無くて、ルシア君は続けてる。


「姿を見せてよ!また、一緒に修行したり沢山話そうよ!!また、遊ぼうよ!!一緒に戦おうよ!!」


「だから、君をこの世界に転移させたのか・・・」


 ルシフェルさんの声が聞こえた後ルシア君が名前を呼ぶけど、もぅ、返答もなくて悲痛に響いてる。


 気が付くとパーカーを来た男性もいなくなってる。


 もぅ、何が何だか分からないよ。


 ルシア君に聞かなきゃ!


 そう思ってルシア君を見ると涙を流し憔悴(しょうすい)仕切ってる。


「ルシア君・・」


 私は、優しくルシア君を撫でると、ルシア君は私の胸に飛んできた。

 私は優しく抱きしめると、ルシア君は悲しみや寂しさが溢れ出したみたいで、大声を出して涙を流した。 


「ルシフェルさんは、仲間なんだよね。仲間なのに一緒にいれないの寂しくて辛いよね。私も唯と仲良良いけど一時期会えなくなってたから。大丈夫だよ!私達は、味方で仲間だからね。」


私は、優しく包み込む様にルシア君に言った。

 闇のオーラに着いて聞きたいけど、先ずは犯人を逮捕してからだよね!


「金野俊夫(こんのとしお)。誰に転移システムを狙う様に雇われたか、聞き出さないと・・・。」


 私の隣にきた神威にHPCで水晶の様に丸くて水色で半透明のフラガラッハを具現化しながら返した。


「まだ、終わってないから下がってて!」


 私が、言うと「そうだな。分かった。」と言ってコーヒーショップの前にいる。こっちの声も届くくらいすぐ近く。戦闘だから、危ないのに・・。


「俺は、捕まる訳には行かない!!」


 犯人は、逃げようとして走り出した。


『ライトニングスピード!!』


 私が光の速さで犯人の前に着くと、犯人は刀で私の首を攻撃してきた。


 私は、後方倒立後転で避ける。


「唯ちゃん!マリアちゃん!歌おう!」


『セイクリッドソング!!』


 私達は、デビューシングルを歌いだした。


 この歌は、闇に侵食された心を浄化できるの。


 あと、魔法の効果で任意のステータスを一時的に上げる事が出来るの。



「苦しんでる・・」


 犯人が頭を抑え苦しんでるのをルシア君は不思議がって言った。


 ルシア君を見ると、私の横で浮いてるフラガラッハの上に乗ってる。


 もうそこが定位置だね。


「ダークエレメントを使ってるからだ。そのソフトを使えば少しづつ闇に侵食されて、犯罪しやすい思考に変わっていく。この魔法は、精神的にも思考も改善し回復していくんだ。」


 いつの間にか隣に神威君がいる。私が睨むと「分かったよ。」と言って、コーヒーショップの前に戻っていく。


 本当に落ち着きないなぁ。


「嫌だ、嫌だ!!」


 犯人は、人間と同じ様な体格の黒いドラゴンに変身すると、刀を振り上げ私に斬りかかってきた。


『ブルーボルケーノスラッシュ!!』


 私は、心で魔法を唱えて胴を目掛けて青い炎に包まれた刀で斬った!


『フレイムスター!!』



 銃弾が赤い星型の炎に変わった未来君の銃弾が犯人の後頭部に命中した!!







「ルシア君、ごめんね。手伝って!」


「うん!頑張る!」


私も疾風斬を放ったり、犯人と戦闘してたらHPCに電話がかかってきた。


ルシア君が頑張って倒した後だった。


「美樹!この先に動物園が見えてくるから、そこに併設してある広い公園に犯人を落とせる?」


電話の相手は、エミリア探偵事務所の探偵で私と同じ高校の同じクラスで2か月前に彼氏になった、東山神威君。


「大丈夫!シロ君!」


「了解!!」


「ルシア君捕まって!」


「うん!!」


「下で待ってるよ!」


神威の言葉に少し恥ずかしくなった。


「はい・。そうですか。」


この時の私の表情も声も冷たいってよく言われる。


私は、HPCを切るとシロ君にしがみついた。



『ドラゴニックボルケーノブレイク!!』


思いっきりビルよりも上に急上昇すると、青い炎にシロ君は包まれ、一気に犯人の乗ってる黒いドラゴンに頭突きしてそのまま地面に激突する!!


ドラゴンはHP0になって犯人は急いでデータ化してHPCに戻してる。


未来君もリク君もマリアちゃんも唯ちゃんも降りてきてドラゴンをHPCで転移させてる。


「シロ君いつもありがとう。」


「また、いつでも呼んでくれ。」


「ありがとう。」


私は頷くとシロ君の故郷のブレイズプラネットにある精霊の森に転移させた。


「ダークエルフの気配??」


ルシア君は、不思議がってる。


「ダークエルフ?」


私は、聞きながらルシア君を見る。


(彼がダークエルフ?それとも近くにいるの?)


「可笑しいよ!!ダークエルフさんが使ってた武装と同じ闇のオーラが彼から少しするんだよ!!」


ルシア君が、困惑しながら怯えて大声をだしてる。


(ルシア君にはどんな風に見えてるんだろう。)


「僕に戦い方教えてよ!!」


 今の声は、ルシア君?

 体長3メートルある白くて大きな青い目のドラゴンが私の相棒のシロくん!!


 その頭の上から聞こえる。


 スピードが早くて、透明になれる能力もあるの。


「何度も言ってるが、俺はフェアリードラゴンだ!うさぎ族の戦い方を俺は知らない!悪いが他を当たれ!」


「魔法使えるうさぎいるの?」


「ブルーファンタジア世界のウッドプラネットに、動物同士の星を包むほどの戦いを沈めた騎士王のペンドラゴンと言ううさぎがいる。俺から話は通しとく。」


「ペンで戦うドラゴンみたいなうさぎ??ありがとう!!」


 ルシア君の嬉しそうな声が聞こえる。


「ルシア君、シロ君!!犯人の追跡行くよ!!」


 私がそう言うとシロ君は床に伏せて、私はシロ君の背中に乗った。


 犯人のマップをシロ君にも表示する。


「他のメンバーは、どうしたんだ?」


「もう、向かったよ!私達も急ごう!!」


「犯人。ゼリオンさんに教えて貰った事あるよ!」


 私は、微笑んでルシア君を見て頷いた。


「しっかり捕まれ!うさぎ!!」


 空高く飛び上がりシロ君の前にもマップを表示して追跡が始まった!


 フェアリードラゴンは身体の大きさを自由に変えられる能力があって、ビルとビルの間も小さくなって飛んでけるの。


 飛んでると、小さい青いドラゴンに囲まれたリク君とマリアちゃんと未来君と唯ちゃんがいてみんな自分のドラゴンと一緒に戦ってる。


 皆の先には黒いドラゴンに乗った男性がビルの間を飛んでる。


「美樹!あれが犯人か?」


 シロ君に聞かれたけど、私にも分からない。


「唯!奥にいる黒いドラゴンの人って?」


「犯人!!」


「分かった!!」


 私が返すとシロ君はスピードを上げ、正面に回り込む。


「早くぎる!チートだ!チーターだ!」


 犯人のスーツを来た30代くらいの男の人が何か言ってる。


「チーターでは無い!俺は、ドラゴンだ!!」


『ボルケーノ・メテオレイン!!』


 シロ君の言ってる事は、本当にその通りだね!

 どう見たってドラゴンだよ!!


 まぁ、違法って意味のチーターなら私は誇り思って絶対!!やらない!!


 シロ君の口の先から大きな赤い炎に包まれた岩が犯人のドラゴン目掛けて沢山飛んで行く。



「避けろ!!」


 犯人の男性が言うと高く空に飛び上がり避けるとシロ君目掛けて急降下してきた。


 シロ君は、身体を横にして避ける。


 避け終わった時私の横に黒い小さなドラゴンが召喚された。


「ぼ、僕は強くなるんだ!」


 ルシア君の背中に出てきた剣も盾も凄く綺麗なの!!


 唾と柄頭が金色でグリップが水色で!!


 刃が宝石の様な少し白い半透明のキラキラ輝く剣!!


 縁が金色でベースが宝石の様な白く半透明の盾なの!!


 めちゃくちゃ綺麗!!


『フレイムスラッシュ!!』


「馬鹿うさぎ!お前には使えない!!」


 シロ君が止める為に大声を出すけど、ルシア君は二本足で立ち握られた剣は炎で覆われて剣を振り下ろすとドラゴンを斬れた!!


 私もシロ君とエクスシアエレメントを使ってブルーファンタジア世界のマナを使い魔法を使ってる。


 それは、私の相棒のモンスターとしてシロ君を登録してるからできるの。


(でも、登録してないルシア君はこの世界では魔法は使えないはずなのに、どうして使えるの??)



 使用したマナは、マナの元になってる魔法元素に変換されてブルーファンタジアに送られて自然界が消費してそれがまたマナに変わるってシステムがあるの。


(関係してる?不明すぎるよ・・)


走ってると皆がドラゴンで飛んで行くのが見えた。


 遅れて公園に着いてHPCを起動してエクスシアエレメントというソフトを起動する。


『エクスシアエレメント!ブルーファンタジア!!』


 ソフト名の後に使用するセーブデータのあるゲーム名を言うと、音声認識の後にゲームの武装が具現化されるの。


 特殊部隊の時の服装は、内側は試合の時と同じで黒ベースのエミリア探偵事務所の文字の入った試合用Tシャツでスカートはいてる。

 エクスシア用の通気性の良い前まで覆うフード付きの白いマントを着てるの。


 私は半袖で手首にはピンクの縁の金色のベルトをしてるの。


 マントがヒラヒラしない様にお腹の辺りで私のは金色の縁でピンクのベルトが二本着いてる。


 左胸には警察のマークとEmilia Detective Agency(エミリア探偵事務所)とBrave Rabbit(ブレイブラビット)と書いてあるの!!


 冬にはこれがレザー生地になるんだって!


 私だけ、縁が金でベースがピンクでうさぎが沢山いるブレスレットをしてるの!


 戦闘服、むにむに(無二無二・唯一無二の意味)でかわゆいよね!!(可愛いよね!!)


 私は、HPCを操作して相棒のフェアリードラゴンのシロくんを召喚した。