新年度に向けての激務が続き、三月も終わりを迎えようとしていた出勤日の朝。
「ベッドから起き上がれない。身体が重たい。」
今まで感じたことのないくらい強い倦怠感を感じた。
ここから始まった私と症状との闘い。
思い返せば、ずっと前から私の身体はサインをだし続けていた。気づかないふりをしていた。
とりあえず、今日は仕事に行けないなと思い、
職場に電話。休む連絡するときの電話って、
なんであんなに緊張するのかな。ドキドキよりバクバクってかんじ。
上司に休む旨伝え、とりあえず「ホッ」としたのを覚えてる。
それから、メンタルクリニックへ電話。
実は、クリニックには二年くらい前から月に一度通院していた。原因は、「ブラック企業に勤務していて、上司にひどいくらい叱責されたこと」だった。
このことについては、追々書いていくことにして今回は省く。
幸いにも、その日にメンタルクリニックの受診の予約ができた。
先生に一通り症状を説明して、言われたのが
「適応障害・抑うつ状態」
「最低でも、1ヶ月は休養が必要。休職しないといけないから、診断書書いておくね。職場に送って。ちゃんと休職してるか確認するから、2週間後にまた来て」
「はぁ。。分かりました」
と力の抜けた返事をすることしかできなかった。
今思えば、何も「考えること」ができなかったのかもしれない。
ぼーっとした頭のなかに残ったのは、「休職」の二文字。
先生にこう訴えた。
「私が休んだら、職場に迷惑がかかるんです。そんなに休めないです。せめて二週間くらいにしてもらえませんか」
いつも優しい先生の顔から笑顔が消えた。
「そんなに簡単に治る状態じゃない。仕事は、他の人がやってくれるから大丈夫。今一番必要なのは、とにかく休むこと。無理をしないこと。」
受付で、封をされた診断書をもらい、思わず
「この中身の写しをいただけますか?」と言葉が出た。我ながら、そういうところはしっかりしているなぁと今になって感心している。
おそらく、厳格な父の影響だ。
薬局で、処方箋をもらい、上司へ電話。
「メンタルクリニックに行き、適応障害・抑うつ状態で1ヶ月間休職になりました。診断書をもらったので、郵送で送ります。ご迷惑をおかけしてすみません。」
上司も、1ヶ月間休職という言葉に驚きながらも
「ゆっくり休んでください」と言ってくれた。
少し肩の荷がおりた気がした。
「1ヶ月かぁ。まぁ、そんなに休めば良くなるでしょう」
そのときは、そう思っていた。
これから待ち受ける苦しみなんて、考えもしなかった。
今日はここまで。
次回へつづく。