仕事が終わって帰ってきたら疲れ過ぎてたせいか倒れ込むように横になった途端すでに夢の中だった。

たしか8年位前の頃を夢見た。

当時のカノ女とは遠距離。
って言っても車で4時間かければ会えるからミニ遠距離。
お互い仕事も忙しく、会えても月に1〜2回。
3つ上でとても優しい年上カノ女だった。
とても素直でまっすぐで、今どきの子ってより古き良き女性って感じ。
周りに流されずちゃんと自分を持ってる。
そんなとこに惹かれて恋をした。
もちろん見た目も中身も可愛い。

今でも清明に覚えてる初デート。
街からそう遠くない動物園に行くことにした。
暑い夏の日で待ち合わせ場所に来たカノ女は少し荷物を多く持っていた。
持つかい?と聞くと頑なに大丈夫と。
その時俺はバカだったから何も知らなくて、あとで後悔することになる。

歩いて動物園に向かい、動物園を堪能してお昼の時間に。

お昼どうしよっか?と尋ねると。

任せるよと満面の笑みで返された。

暑かったし近くで涼しそうなレストランがあったからそこにする?と聞くと、そうしようとまたも満面の笑みで返す。

少し混んでいたがすぐ入れてオレはオムライス。カノ女はハヤシライスを頼んで食した。

夕方から予定があったからご飯を食べたら駅まで送って解散。

夜カノ女から楽しかった、ありがとねとメール。
オレもだよと返す。

その次のメールを見てオレはホントにバカだなって痛感することに。

実は、あの荷物お弁当だったの。
初デートでお弁当作ってって引かれるかなって思って出す勇気なくてさ。

オレはバカだ、と同時に今どきこんな子いるの??って衝撃。
普通なら早起きして作った努力披露するってか食べてって言うやろ。
お昼どうするの問になぜカノ女は満面の笑みで返せたのか?
考えても考えてもわからなかった。


……。
夢か。
ここで目が覚めた。 
現実でも夢でも後悔してるオレ。  

夢が覚めてもなお、あの頃を思い出し、記憶を巡らす。


女性は今を生き、未来に生きていく生き物。
男性は過去を生き、未来に生きようと中途半端な生き物。

記憶巡り一旦中断。またね。