小林「理佐のこと愛してる」
理佐「ありがとう」
私が幾ら好きだとか愛してるって言っても好きや愛してるは返してくれなかったよね。
いつも「ありがとう」これだけ。
ずっとその理由が気になってたけど、今やっとその理由が分かった。
小林「…理佐。」
理佐「由依…これは…」
小林「…保乃ちゃんとお幸せに。」
最悪だった。
浮気現場を目撃してしまったのだから。
仕事帰りに買い物に行かなければその姿を見ることは無かったのに…恋人繋ぎをしてキスをするところなんて…。
私は家に帰って一人で泣いた。
この家にはもう理佐は帰ってこないだろうな。
来たとしても荷物を取りに来るぐらいだろうか。
ピンポーン
家のインターホンが鳴った。
小林「…土生ちゃん…?」
土生「そうだよ、開けて?」
何で土生ちゃんが家を訪れたのか分からなかった。
遊びとかには誘ってないし、まずこのタイミングで来るなんて…泣いてるのバレちゃうな…。
小林「いらっしゃ…っ!!」
私は土生ちゃんに抱きしめられた。
土生「…ゆいぽんは私が幸せにしてあげる。」
小林「えっと…私には理佐がいるよ…?」
土生「浮気…見たんでしょ…?」
小林「え…。」
土生「…私、保乃と付き合ってたの。でも保乃は理佐と浮気した…さっき見ちゃって…」
保乃ちゃんと土生ちゃんが付き合ってたなんて初耳だ。しかも今日って…私と同じなんだ。
小林「…でも本気でお互いのこと好きになれる?」
土生「無理だとしても…寂しさぐらい紛らわせて…」
小林「…うん…っ…。」
私たちは唇を重ねた。
そしてどんどんと深くなっていく…。
土生「由依、愛してる」
小林「わたし、もっ、んんっ!」
土生ちゃんはちゃんと愛を伝えてくれるし返してくれるのだろう。
小林「土生ちゃん、好き…」
土生「私もだよ」
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最悪だ、浮気現場を見られてしまった。
理佐「…どうする…」
田村「土生さんにも見られてしまったと思います…。」
理佐「え…。」
保乃ちゃんは土生ちゃんとのメッセージのやり取りを見せてきた。
『さようなら。そして理佐、ゆいぽんは私が貰うからね。』
田村「…どうしましょう…」
理佐「…家に行こう。もしかしたら土生ちゃんもいるかもしれないから。」
そして私たちは私と由依の家に向かう。
ピンポーン
インターホンを鳴らすが誰も出てこない。
理佐「…いないのかな」
田村「理佐さん。」
理佐「なに、んっ…」
私は保乃に唇を奪われた。
田村「…もう恋人になりませんか?浮気相手じゃなくて…」
目をウルウルさせて私に聞いてくる。
もういいや…由依と付き合ってたからキスとかしないようにしてたけど…。
理佐「付き合おう、保乃。恋人になろう」
田村「はいっ…んっ…」
私は保乃にキスをする。
優しく、角度を変えて…そして深くなっていく。
田村「理佐さん…好きです…」
理佐「…」
「何で好きとか愛してるって返してくれないの?」
理佐「っ…。」
ごめん…不安にさせたよね。
理佐「私も好きだよ。」
恥ずかしいとかもう言ってられないや。
いきなりのお手紙ごめんね。
まず、浮気をしてしまってごめんなさい。
ほんとクズだし最低だと思うけど2人のことを本気で愛していました。
由依のことを思ってしまってキスとかはしてなかった。
由依に好きや愛してるのを返さなかったのは恥ずかしいからです。
でもそれで由依を不安にさせたこと本当にごめんなさい。
なので私は保乃に沢山の愛情表現を頑張りたいと思います。
由依なら多分だけど同じことを繰り返さないで欲しいって思ってくれてると思うから。
自分勝手でごめんなさい。
由依のこと好きでした。愛してました。
理佐
2年経ってようやく届いた謝罪の手紙。
土生「…反省してるのこれ。」
小林「してるとは思うよ。最後に好きとか愛してるって言ってくれたんだもの…優しさだよ。」
土生「ゆいぽんはほんと優しいね」
小林「土生ちゃんほどじゃないよ笑」
お手紙ありがとう。
2年前は色々とあったけど今は土生ちゃんと幸せに暮らしています。
理佐はほんと恋愛のことになると不器用だね。
保乃ちゃんには同じことしないで。
ってこの言葉は理佐に予言されてたね笑
でも本当に同じことは繰り返さないで。
私で終わらせて?
保乃ちゃんのことを幸せにしないと本当に怒ります。
2年分の怒りが降り注ぐと思っていてください。
私も理佐のこと好きでした。愛してました。
由依
P.S.
恥ずかしいからって逃げちゃダメだよ。