通院し始めた。
ほとんど覚えてはいない。
ただただ、人間が怖かった。
車の音が怖かった。
暗闇が怖かった。
何もかも、怖かった。
抗うつ薬が効き始め、良い兆候がみられた。
でも、これが、引き金のエネルギーとなる。
うつ病で最も危険な位置に入ったわけだ。
たくさんの本を読んだ。
「話を聞いてくれる先生と出会い、よくなった。」
「自分で自分を変えて良くなった。全て、自分の力で立たねばならない。」
「4ヶ月で復帰できた。」
そんなの嘘だった。
100人いれば、100通りの症状がある。
私から思えば、本を出版し、治ったと言う人は、それほど症状の軽い人だと思う。
もしくは、病気そのもの、違うのではないかと。
私は、通院し、家に帰れば、またクローゼットや机の下に隠れ、
「何か」から、逃れようとしていた。
体が硬直しているのに、ゆれる。
ゆらゆら、小刻みにゆれ、手はやはり、耳より上に。
沢山の声が聞こえて仕方ない。
幻聴。本当の音。
区別すらできない。
悲しくて仕方ない。
泣いて泣いて、訳もなく泣いて。