とまあ、ゆとり感全開の拙い自己紹介はそこそこに、早速ですが紹介のほうをはじめさせて頂きます。
今回紹介するのは寡作で知られる作家、中井拓志氏のデビュー作である『レフトハンド』です。
生涯において、まともな文章をほとんど書いた経験のない僕が、この傑作をまともに紹介できる自信はありませんが、そこら辺は大目に見てください。お願いします。
以下ネタバレあり。未読の方は注意してください。
手抜きあらすじ:三号棟でウイルスが漏えいした結果、海を見にに行くことになりました。
…このあらすじだけではまるで意味がわからないのは明らかなので、改めてあらすじを。
・製薬会社テルンジャパンの埼玉研究所の三号棟で、天才科学者の影山智博博士たちのチームは、新たなスキンケア商品開発のため、人工的にウイルスを作り、そのウイルスを研究していました。
・いろいろあって開発したウイルスが漏洩、三号棟全体が左腕をぶっこ抜くウイルスだらけに。
・左腕をぶっこ抜くウイルス、レフトハンドウイルス(仮)は空気感染能を持っていたため、安全地帯であるセーフティ以外の全域が汚染されてしまいます。
・もちろん感染した影山先生は、三号棟が封鎖されたことで危機感を感じ、外の人達を脅します。
・このままでは不味いと思ったお偉いさん方は対策本部を作りますが、水面下では責任逃れのために管轄の押し付け合いをします。
・そして三号棟内の安全地帯、セーフティに研究用の細胞を提供する『感染モデル』の男女、雄次くんと里々子ちゃんが放り込まれます。
・ついでに大学の研究室でくすぶっていた厨二病研究者、津川さんもウイルスの出所をつかむために厚生省によって学術研究員としてセーフティ行きに。
・感染モデルの男女に会いに行く津川さんですが、退屈なバイトに飽きていた彼らはトンズラを計画していました。
・影山先生にも逢いに行く津川さん。しかし、当然ながら出所については教えてもらえず。
・一方、津川さんのかつての学友である女性研究者、城之内さんは三号棟で起こっている事態に興味を抱き、首を突っ込みはじめます。
・いろいろあって、脱走を始める感染モデルたち。津川さんも巻き込まれます。
・そして彼らが見たのは、暗い研究所内を這いずりまわる、無数の左腕の群れでした…
そしてここから物語は怒涛の展開を迎える訳ですが、あえて紹介するのはよしましょう。
ていうか、これ以上僕の駄文で本作の面白さを正しく伝えられる自信がないので、他のサイトやAmazonのレビューを参考にしたほうがいいと思われます(ザ・無責任)。
登場人物
津川正太郎
主人公。しがない研究者だったが、厚生省のバイオハザード研究班の学術研究員に。
レフトハンドウイルスをカンプリアの復活と捉える残念な男。だが最後はかっこいい。
影山智博
我らが影山先生。レフトハンドウイルスを研究していた。
研究の過程で病状の進行を抑える『カクテル』という薬品を開発しましたが・・・
カクテルの副作用に苦しみながら、研究を続けるために外部を脅迫します。
桜雄次
感染モデルの男。ぶっちゃけどうでもいい。
遠山里々子
感染モデルの女。この作品のヒロイン。嘘つき。実は女子中学生。
いろいろあってマリアのように美しい肌を手に入れる。
城之内美沙
津川さんの大学時代の学友。三号棟に潜入し、三号棟の真実を知った結果…
他にもいっぱいいますが、どのキャラクターも強烈なインパクトを残します。
この作品をただ一言で表すとしたら『海が見たい』だけでいいでしょう。
ただ、この作品は『事態を紛糾させる主人公』『モンスター』『変わり者の美少女』『白衣の似合う女』『マッドサイエンティスト』といった、多彩な登場人物が登場するのですが、これらの登場人物のモチーフは、世界観のまるで違う他の中井拓志作品でも繰り返し用いられます。
そういった点からも中井拓志作品への入門書としても最適な一冊と言えるでしょう。だから読んで!
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