こころの癖 

わたしは道を歩いている。 
黙々と一生懸命。 
転ばないように、うまく歩けるようにを意識し、うつむいて歩いている。 
地面ばかり見て、視野は狭く、そして頑なな。 
 いま思えば、少し顔を上げると、が咲いていたのかもしれない。 
 
 
 
 
道の脇に、木々に。 
山々は息をのむような緑の色をたたえていて、空は一瞬でどこかに連れていってくれそうな 
ほどの、透き通った青さがあったかもしれない。 
そして、その道には、友達になりえる人が歩いていたかもしれない。 
 
 
「陽子さんのヒーリング」に向かうときは、うつむいて黙々と歩きすぎて、休憩をしてほしいと 
身体がサインを出してきたとき。 
頑なな気持ちに身体は一生懸命付き合ってくれるけど、もう無理、もう限界、と控えめに 
サインを送ってくれる。 
あの日は秋だった。 
秋独特のやわらかい黄金色がにじみ出たような陽光も、色づいた木々の彩りの美しさも、 
澄んだ空気の心地よさも、自分から捉まえにいくことのなかった秋だった。 
 
 
 
 
なぜなら、猛勉強をしていたのだ。 
平日は仕事にどっぷり(目に見えて成果のわかる仕事は手ごたえがあるから好きなのだ)、 
土日の休日は朝から晩までお勉強(目に見えて成果のわかる勉強は手ごたえがあるから好きなのだ)。 
 
ずっと神経が高ぶっていて、眠りから覚めても目の疲れが取れていない。 
あげく、左の顔が痛みはじめ、テレビのリモコンを押そうとした右手の親指が痙攣しはじめた。 
びっくりして、あ、身体のサインだ・・・と理解する。 
タイミングよく(いつもなぜかタイミングよく)、陽子さんのおうちに別件で伺う都合があり、 
ほぼすがるようにヒーリングをお願いした。 
 
現状、症状を説明すると陽子さんはすぐに理解をしてくれて、脳がずっとサイバイバルモードに 
なっている、と説明してくれた。なるほど、寝ても目の疲れが取れていないとか、あげく顔が痛むとか、 
単なる眼精疲労ではなくそういうことだったのか。 
サバイバルって・・・納得。かっこよくいえば、黙々と着実に敵をしとめるソルジャーなのか。 
きっと昔、男で生きていたら、格好良く馬を乗りこなす戦士だったかもしれないと妄想し、苦笑いをする。 
 
 
ヒーリングの開始。 
  
 
まずは興奮しきった脳をしずめるために氷嚢で前頭葉部(ひたい)を3分ほど冷やしてくれた。 
なんだかこれだけでも、少し落ち着いてきた気がする。 
氷嚢で冷やしたあと、頭、目、胸板部、腹部、をヒーリング。 
陽子さんの手から伝わってくるパワーは、どちらかといえば熱いほう。そしてその熱は丸い。 
角がないまんまるな熱さだ。当然心地よく、そのあたたかさにいつまでも身をあずけていたくなる。 
頭と目をヒーリングする際、陽子さんは、 
「うわ、ものすごく吸い付いてくる!」 
とびっくりされていた。 
ヒーリング中、陽子さんは誘導をはじめた。 
それは、足先からゆっくりゆっくり、あたたかなお湯につかっていくイメージ。 
足先、膝、もも、そして腰をおろし、ゆっくりと肩までまろやかなお湯につかる。思わず、「はぁぁ・・・」と 
声がもれるような心地よさ。 
そして、湯船には薔薇の花びらが浮いているのだ。 

 

人工的ではない薔薇の香りに、わたしはうっとりと恍惚とするのだ。 
 
ヒーリング終了後、恍惚のままカウチから起き上がらなければならなかった。 
心地よい昼寝を中断して起き上がるときのような、圧力のある水の中から体を引っ張り出すときのような、 
現実に戻るには少しばかりの気合が必要だった。 
ぼんやりした頭が現実に戻ってきたとき、はりつめていた神経が、ひさしぶりに解きほぐされているのを 
感じる。 
軽やかな解放感に声をあげたかった。 
感動に近いほどの実感だった。 
 
 
感動もつかの間、結局また、わたしは黙々と道を歩く。 
相変わらず地面ばかり見て、視野は狭く、そして頑なな。 
こころの癖は、なかなか治らないよ、陽子さん。 
加減がわからないよ。 
 
 
けれど、季節が巡って少し思う。 
道端に咲く花に気づきたい。 
吸い込まれそうな青い空に感動をしたい。 
  
 
  
友達になりえる人が歩いていたら、今度はちゃんとこんにちは、と言いたい。 

 

END

 

カウンセリング&ヒーリングのご感想

【ご感想】人生の転機になったと感じています / I. K. 様

先日は、長い時間、大変ありがとうございました。
伺った日は、体調が悪く、また、仕事が忙しかった事もあり、心の整理に時間がかかってしまいました。
あの後、浮いたり沈んだり、今まで同様に、目が回る様な時間を過ごした後、今朝、エネルギーが貰える実家で目覚め、ふと気付くと、一つ階段を上った様な晴れやかな自分に出会えました。

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アニマルコミュニケーションのご感想

【ご感想】セッション後にみんな変わりました / S. N. 様

陽子さん、先日はステキなサロンで、ワンコ2頭と、遠隔でニャンコ1匹のカウンセリングをして頂いてありがとうございました。ひとりひとりに、じっくり向き合って、本当に濃い内容のセッションで、心より感謝しています。

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【ご感想】言葉をかけ、変わる動物さんたち / N. Y.様

陽子さん、ご主人様、過日は我が子達のセッション有難うございました。

当日はロトとヴィヴィ(ヴィヴィアン)を連れてお邪魔しました。にゃんこのレイラを連れて行こうかどうか出かけるまで迷っていましたが、老齢のレイラには移動の時間が長いのでストレスになるかも・・と、それに陽子さんは遠隔でもしっかりお話ししてくださる方なので・・・と 今回はお留守番をお願いしました。

 

 

 

2015-09-27

みなさん、こんにちは。アニマルコミュニケーターの陽子です。

9月にアニマルカウンセリングを受けて頂いた飼い主様よりその後の動物さんたちの変化のご報告を頂きましたので、ご本人様のご了承を得てご紹介させて頂きます。

 

飼い主様 / N.Y様

動物さん / ヴィヴィさん トイプードル 4才女の子 , ロトさん ミニチュアシュナウザー4才 男の子 , レイラさん ミックス15才 男の子

【ご相談内容】

ヴィヴィさん

2013年に先代のロトさんが亡くなり、一か月半後にブリーダーから紹介されてYさんのもとに来ましたが、怖がりでケージや棚の奥に隠れていることが時々ある。それが気に入らないお父さんから追いかけられておしっこをしてしまったことも。質問は(1)いまでも怖いことがあるか?(2)同居の祖父をどう思っているか?です。

ロトさん

ブリーダーのもとでショードッグとして育てられていたロトさん。Yさんのもとに来たころは表情も硬く、アイコンタクトやほかの家族とのコミュニケーションも少なかったのですが、最近恐る恐るYさんの足に手をかけてくるように。質問事項は(1)我が家に来たことをどう思っているか、(2)散歩に行くとかたまってしまうが、どんな不安があるか、(3)家族が好きですか?お母さん(Yさん)がすきですか?

レイラさん

生後40日前後で息子さんに保護され、以来Yさんの家族に。レイラさんへの質問事項は、(1)よく吐くことをどう感じているか、(2)生活の中での不満、(3)同居の犬たちと追いかけっこをするのはレクリエーションなのか?でした。

 

【カウンセリング後のご感想】

陽子さん、ご主人様、過日は我が子達のセッション有難うございました。

当日はロトとヴィヴィ(ヴィヴィアン)を連れてお邪魔しました。にゃんこのレイラを連れて行こうかどうか出かけるまで迷っていましたが、老齢のレイラには移動の時間が長いのでストレスになるかも・・と、それに陽子さんは遠隔でもしっかりお話ししてくださる方なので・・・と 今回はお留守番をお願いしました。

出かける前にレイラには「きょうは陽子さんのところへ行ってレイちゃんやヴィヴィ、ロトのお話しを聞いてもらってくるからね。陽子さん知ってるよね?前にレイちゃんのお話し聞いてお母さんに伝えてくださったでしょ?寂しいけどちょっと遠いからレイちゃんはお留守番しててね。でも、陽子さんが話しかけてくださったらレイちゃんが思ってる事お話ししてね。」と伝えました。

陽子さんのお宅に着くまでヴィヴィもロトもお利口さんにしていてくれました。とても良いお天気でしたし、お宅に近づくにつれて山々の緑が美しく、「あぁ、さすがに癒しのスポットにあるんだなぁ」と妙に納得しました。

予定より早く到着してしまい、お昼時だったにも関わらず陽子さんとご主人さまが優しい笑顔で出迎えてくださって有難かったです。

 

【ヴィヴィアン】

 

 

ヴィヴィがブリーダーでお役御免になって我が家へ来ることになってヴィヴィは自分が前のママの役に立てなくなったんだと傷ついたこと。2回のお産で産んで取り上げられた子供たちを心配していること。前のママのことも想っていること。私も薄々気付いていましたが、陽子さんがはっきりと伝えて下さってヴィヴィの健気さに涙がこぼれました。ふと、見ると陽子さんの眼にも涙が。「ヴィヴィの気持ちも、私の気持ちも受け止めて下さってるのね。」とやさしさに癒されました。

でも、ヴィヴィは大人な女の子でもあるということ。

我が家のむくつけき男どものアイドルのヴィヴィは、あまり行きたくないおじいちゃんの膝の上に抱かれることも何とか呑み込んでくれるでしょうという陽子さんの言葉に、その時は「え?」という感じのヴィヴィでしたが、最近は諦めておじいちゃんの傍にいてあげることも増えました。そんな時は陽子さんに教えていただいたように後で「ヴィヴィちゃん、ありがとね。」と伝えています。

以前よりヴィヴィちゃんの方がわたしより言葉がわかるのねぇと思っておりましたが、オーラ解析をいただいた中にも、ヴィヴィのコミュニケーション能力が高いとありました。セッションから帰ってからより煩雑にヴィヴィに話しかけ、教えていただいた言霊を伝えています。すると、変化にさほど敏感でない夫が「ヴィヴィって言うことがよーく解るんだなぁ」と言うようになり、夫ともコミュニケーションがとれてきたようです。

また、最近は少しワイルドな面も出てきて、実はお散歩が大好きなようで、リードを持ってくると期待満々の顔を見せます。陽子さんがおみやげにくださったガムを長ーい時間クチャクチャと噛んでいて、ロトやレイラが近づくと唸っていることもあるくらい強く自己主張できるようになりました。我慢することも多く、自己主張できないことも多かったであろうブリーダーのリタイヤ犬のヴィヴィ。これからもっと天真爛漫に生きていってほしいと思います。

「ヴィヴィちゃんのことはどんなことがあっても守るから、安心してね。ヴィヴィはおかあさんの宝物だよ」と言霊を伝えると、ヴィヴィは「わかってるよ。おかあさんが愛してくれてるって知ってるよ。おかあさんもおかあさんの愛情も信頼しているよ。でもね。何だか不安になる時があるの。」と言っているようです。

「おかあさんはヴィヴィちゃんの心の傷が少しでも癒えるように願って傍にいるからね。」と話しています。

陽子さん、これってどうですか?

セッションいただいてほどなくしてでしょうか、ヴィヴィが我が家に来て以来初めて聞くような「クゥンクゥン」というような甘えた声で私を呼ぶことがあります。私がいないときに夫が「おかあさん、もうすぐ帰ってくるよ」と言うと「すごく『キュンキュン』啼くんだよ。声きかせてやって。」と電話してきたこともあります。ヴィヴィも自分を少し開放できてるのかな?

 

【ロト】

 

 

 

ヴィヴィより約1月半遅れて我が子となったロトです。

ブリーダーさんがショードッグにしてタイトルを獲らせようと手元に残したものの、停留睾丸のため断念しブリーダーの下でただ時を過ごしていたロト。『キング』という名前を付けていたくらい期待されていたのかもしれません。とても気高く誇り高く、それ故にその期待がなくなった時、ロトは傷つき自信を無くしているのでは?と当初私は毎夜ロトを腕に抱きながらロトのいた環境やロトの過去に想いを巡らす日々でした。

セッションを受けてロトが自分を必要として欲しい、役に立ちたいと思っていることがわかり、何よりもロトには男としての自信を回復させることが大切なんだとわかりました。ロトがどんなに優れた能力を持っているかを伝えること。過去に想いを馳せて可哀想がっていては駄目なんだと気づきました。以来、夜中にロトの過去を思うことが自然となくなりました。今更ながらロト=私なんですね。

ロトには「本当によく頑張ったね。」「頑張っているね。」と。登れなかった(登ろうとしなかった)階段を駆け上がった時には「ロト、すごーい!ロトちゃん何でもできるねぇ」と。今まで以上に伝えています。ロトも言霊をじっと聞いています。

ブリーダーでしっかりと躾が入っているのか、ブラッシングも歯磨きもじっと大人しくさせてくれたり、外へ連れて行っても人間にも他のワンコにも友好的に接することができる、等は長所として「ロトちゃんは前の飼い主さんにきちんと躾けてもらったんだね。ロトは我慢強いし、ちゃんと言うことを守れるって凄いよ。前のところにいた3年間という月日は無駄ではなかったんだよ。3年間頑張ったね。」と話しています。躾がきちんと入った誇り高い男として自信を持って暮していってほしいので「ロトは素晴らしいよ」と伝えていきます。

ヴィヴィとロト、同じ様にブリーダーからの保護犬といっても、ヴィヴィは主婦がブリーダーで普通よりは家庭的な環境で、それなりの愛情も受けていたようです。室内でフリーにしてもらって他の子たちともおもちゃを取り合って遊んだり、お腹の大きな時はそのブリーダーのママとパパにお腹をずーっと撫でてもらったりしていたようです。

でも、ロトはスタッフも何人かいて規模の大きなブリーダーだったようです。

うちに来た当初、無表情で視線も合わせてくれなかったロト。人の手から食べ物を食べることもしなかったロト。ドッグフード以外は食べ物と認識していなかったロト。ベッドにもソファにも登れなかったロト。初めて鏡を見て映った自分に吠えたロト。抱っこされると身体を固くして固まっていたロト。歯は綺麗でしっかりとしていましたが、耳ダニもいて、預かりさんのところで耳のケアしていただいてきました。

思い返せば涙することばかりでした。

 

【レイラ】

当日お留守番だったレイラ。

帰ってすぐレイラに「レイちゃん、お留守番ありがとう。寂しかったね。ごめんね。」と伝えると大きく伸びをして行ってしまいました。「帰ってきたならいいや。」とでもいう風に。 陽子さんが伝えて下さった、レイラは葛藤がありながらも最終的にはヴィヴィとロトを受け入れ、後から来たこの子達にいろいろ教えてくれているということ。レイラに「ありがとう。」と伝えました。そして「レイちゃん寂しい思いをさせたね。ごめんね。」と謝りました。

レイラは変わりなく元気といっても一つ所で眠っている時間も長くなっているなあと感じるこの頃です。

「レイラこそ先住犬達がいるところへ子猫の時にやってきて、自分の居場所を自分なりに作り頑張っていたんだね。レイちゃんはお父さんが大好きで、お父さんさえいればいいのかなって思っていたけど、よーく思い出したら子猫の時、お母さんがPCでお仕事している間中ずっとモニターの上で寝てたよね。お母さんのお布団に潜り込んで一緒の枕して寝ていたり、眼を覚ました時にレイちゃんがお母さんの腕枕でスースー寝息を立てていたとき、何故かお母さんはすごい幸福感でいっぱいになったんだっけ。」などとレイラと昔話をしました。

保護犬を迎えたことで、普通以上に新入りの子達に注意が向いてしまい、すでに家族での位置を確立していたレイラは大丈夫と思い込んでいたことは、以前に陽子さんとレイラと話していただいたことでレイラの寂しさに気付けて以来レイラにも注意を向けることでレイラの表情も柔らかくなってきました。今回また、年齢も高くなってきているレイラにはそれなりの敬意や注意も必要だと、気付かせて頂いたのも有り難かったです。

陽子さんに教えていただいた言霊を伝える時、レイラの纏っている空気が柔らかくて耳を傾けていてくれることがわかります。

夜、3匹が私のお布団の足元辺りでくっついて眠っていることは2年前には考えられないことです。(私はとても重いのですが・・・(笑) )

セッションの当日、お二人で私のヒーリングまでして下さり、私の家族の話に耳を傾けて下さり、いつまでもお邪魔していたくなる素敵な時間と空間でした。

ありがとうございました。