阿弥陀sanのブログ

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日々去来する心象風景のスケッチ

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残念ながら都知事選は、
パッとしない選挙戦となってしまった感有り。
当初は期待したが、自民と公明の駆け引きで、胡散臭い舛添氏が
登場と相成って選挙は低調ムード一色だ。

しかし逆に、原発再稼働に積極的な自民党、電力会社を含む
経団連、経産省、原発関連企業、原発地元の自治体などは
舛添氏有利に安堵していることだろう。
舛添氏は安倍政権にとって最も御しやすい存在であるはずだ。
何せ彼は政治生命消滅危機の中から、再び都知事という
権力の座を与えてもらったのだから。
お互いそれは暗黙の了解という茶番だろう。

原発再稼働は選挙戦の争点では下位らしい。
マスコミの扱いも福島原発事故の扱いは優先順位が低い。
むしろ逆の報道が賑やかだ。
貿易収支がLNG輸入で3年連続赤字、産業の空洞化、
国内雇用の危機、電気料金の値上げなどなどと
原発再稼働の業界のプロパガンダの連呼だ。

これらの危機の論拠は全て短期的なスパーンで述べられて
いることを見逃してはいけない。
つまり、福島原発事故の廃炉、汚染水、除染、賠償、
中間貯蔵施設、最終処分場に復興事業などの見通しの
つかいないつかいない費用については全く言及されない。

多分、意図的に述べられないのは、それらの費用が
国民負担(電気料金・税金)という極めて権力側に都合の
いい方法で収奪できるからだろう。

原発再稼働の側はエネルギーの安定供給というが、
昨年の夏も原発ゼロでも大丈夫だった。
省エネの流れは家庭も企業にも定着したことと、
電力会社の電力不足の言い訳が破綻した事を意味する。
産業空洞化というが、出て行く企業は原発とは関係なしで
間違いなく海外に行く。
雇用が守れないというが、今の雇用状況は非正規が
36.6%(2013年)増加で、若い人の雇用環境はさらに悪い。
アベノミックスで景気好転の中でも企業の論理は冷徹だ。

東日本大震災、福島原発事故の教訓は何か。
今までのシステム、価値観が間違っていることが
白日の下にさらされたことではないか。

のど元過ぎれば、利権に群がる連中がゾロゾロと
大きな顔して穴蔵から這い出してくる。
結局事故の検証はされず、地震・津波による不可抗力とされ、
誰もあの未曾有の惨事の責任はとらない。
常に課題は先送りされ、次代へ付け回しが平然と行われる。

東電は生き残り、最初の原発の再稼働が行われ、
後は五月雨式に
順次
各電力会社の原発再稼働が始まる
ことになってしまわないか。

これはマズイ!絶対にマズイ!


写真は福島第一原子力発電所事故 Wikipediaより