先日、村田沙耶香さんの講演会が福岡某所で行われ参加してきた。
大学主催のイベントであったため、村田さんとその大学教授や学生とのトークセッションといった内容であった。
生の村田さんを見た時の第一印象としては、作風からは思えないとてもお淑やかな印象を受けた。
講演会が始まると村田さんの作品のルーツとも思える独特な考え方やエピソードを聞くことでき、
私にとって興味の尽きない内容であった。
ほぼすべての作品を読んでいる者としては、話を聞いている途中に感激するような、、
それこそ作中の表現に関して納得させられるようで、ずっと胸の高揚がやまない内容であったと思う。
一つ村田さんが話していたことで、
すごく腑に落ちたことが「作品には自分を超えてもらう存在になってほしいという思いです。」
という発言に関してだ。
いくつかの作品を読んでいれば、村田さんは作中よく無機物に生命が宿っているような表現をすることがわかるであろう。
コンビニ人間であれば、コンビニの体内という表現がよく使われていたと思う。
もはや自分が創作するものが自分を超えたものになっているのか、何が見えているのかはわからないが
私にはわからなくてもよいと思った。