「ピュア」…“純粋さ”がにじみ出る和久井映見

寒い季節が来ると思い出すドラマがあります。それは１９９６年１月から３月にかけて放送された「ピュア」。主人公の純粋さ、その主人公が巡り会った男性との純愛を描いた物語は、多くの人に感動を与えました。

最後には悲しい出来事が待っているんですが、悲しい別れも優香に大切なことを教えてくれました。「徹さんも空になるんですか？」という優香に、「違う。空になるんじゃない。オレは死んでもお前の中で生き続ける」と徹は答えました。徹の胸に耳を当てて心臓の音を聞く優香に「この音が消えても、オレはお前の心の中にいるから」と。

　Ｍｒ．Ｃｈｉｌｄｒｅｎが歌う主題歌の「名もなき詩」もドラマの内容とリンクしていましたが、最終回の回想シーンで流れた「抱きしめたい」もシーンを盛り上げてくれました。このドラマのタイトルでもある“ピュア”、つまり「純粋な」ということも普遍的なテーマです。大切なのは心と心。それを教えてくれるこのドラマは、人と人との絆の大切さが見直されている今だからこそ、もう一度見てもらいたいです。