私は 毎年6月に大きな病院で検診を受けている

 

ある年の6月 

 

予約した検診の日に のっぴきならぬ仕事が入った私は

 

その病院に予約変更の電話を入れた

 

予約係に 年内は予約が詰まっていると言われ、ダメ元でと粘った私

 

「お盆前でもよければ 8月12日がひとり受け入れられる」

 

と言われ、予約した

 

 

その日      義妹が入院していたので

 

検診の帰りに見舞いに行こうとその用意もして出かけた

 

午前中に検診を終え支払いを済ませ、義妹の入院病棟を訪れようとしていた矢先

 

病院の大フロアーを「〇〇さんはいませんかあ」と叫びながら

 

駆け込んでくる看護師がいた

 

私だ        はずかしいな

 

「すぐに検診の医師のところに戻ってください」

 

何が起こったのかわからず戻った私に 

 

医師は検査の結果を見せた

 

私は、その身に起こっていることを理解した

 

今日専門医はお盆の帰省で不在だが、外来代診の専門医がいるので すぐにかかるようにと言われた

 

代診の医師は再検査を行い、3つの病名の可能性を説明した

 

特定は更に入院検査が必要と・・・

 

いづれも予後のよくない病気であった

 

 

私は上の空で 「見舞い」と「盆の用意」と「村の納涼祭の役」の心配をしていた

 

医師は言った

 

「帰ってはいけない。帰り道に 命が終わるかもしれない」と

 

「どうしますか」と聞かれたが 

 

どうしたもこうしたも選択の余地はなかった

 

着の身着のままで、私は数名の看護師に車椅子に乗せられ、病棟に連れていかれることとなった

 

「急なことで 個室は空いていません」と言われ

 

連れてこられた部屋は6人部屋の隔離部屋

 

ベッド毎にカーテンが閉められており

 

空気清浄機がフル稼働していた

 

シンと静まりかえった部屋で

 

私のベッドは真ん中

 

後に 周囲は「死の宣告」を受けた人たちということに

 

私は気づくことになる・・・ 

 

 

 

ピンク薔薇  ピンク薔薇  ピンク薔薇  ピンク薔薇  ピンク薔薇               

                                                                                         

 

今日のお花

 

3月末に  大風で主幹の折れた

 

 オールドローズ 「 マダム ・アルディ」

 

無事 生還したようです

 

えらい❗️