リカ (幻冬社文庫)/五十嵐 貴久
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妻子持ち40過ぎのリーマンが友人に唆されて

出会い系に手を出したことによって、

その平凡だけど平穏だった日常が崩壊していく話。


「妻のことは大事に思っているし、

娘のことは誰よりも愛している。

何よりも大切な家族だ。」

「妻を裏切るつもりはない」といいながらも

「平穏無事であることを何よりも幸せなこと

と感じるということに少し抵抗したくなった」

という主人公の気持ちは正直私には

理解できんのやけど・・・・・


まあこれはかなり極端な話やし、

運も悪かったんやろけど、どう弁解したところで

自業自得。因果応報。身から出た錆。

ってヤツよねw同情の余地なし。(言い過ぎ?)


にしても「リカ」がストーカーとして「本田」のことを

調べ上げていく過程はまあ世知辛い世の中やし

いくらでも手段はあんねやろけど、

後半のあまりにも現実離れしすぎた

そのゾンビっぷりには

「ウソやろー!そりゃないやろー!!」と

小さくツっこんでたのもホント(笑)


人間気力と精神力だけであないなっても

生きていけるものなのか!?(笑)

【完全版】とゆーこって、エピローグが

追記されたみたいやけど、これがまたビミョー。

結局なにがどうなったのか、どういう状況なのか

思考の範疇を遥かに超えすぎてた為、

軽く理解できんかったんは

私がバカだからなのか!?(笑)


ちなみに個人的に印象的だったのは

人間の心の中には誰にもどうにもできない

闇のようなものがある。

どんなつまらないことでもいい、何かのきっかけで

その闇がはっきりとした形になり、

どんどん大きくなって心を覆い尽くした時

その人間の存在そのものが闇になってしまう。

というセリフ。

すべてのきっかけはそう、きっと「些細なこと」。