変身/東野 圭吾
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平凡な青年の上にある日突然不慮の事故が降りかかる。

強盗に頭を撃ちぬかれた彼は世界初の脳移植手術によって一命を取り留める。

しかし手術ごから徐々に彼の性格が変わっていき、自己崩壊が始まる。



この本を読みながら頭の中に浮かんだのは

「エンジェルハート」と「私の頭の中の消しゴム」だった。

現代の医学では臓器移植なんて当たり前なのかもしれないけど、

この本の中で医者が言っていたように脳もただの臓器のひとつに過ぎないのかもしれないけど、

それでもやっぱり脳は特別だと私は思う。

他の臓器は体を動かすことは出来ないけれど、脳にはそれが出来る

というのが一番の理由なのかな?


自分が自分ではない人間になっていくというのはきっと想像もつかないくらいの恐怖が伴うことだと思う。

私の頭の中の消しゴムもある意味自分が自分でなくなっていく話。

でもこの話との決定的な違いは、症状が進むにつれてクランケ本人にその自覚がなくなっていくこと。

でもこの話のクランケにはその自覚と恐怖がどこまでも付きまとう。

どんどん支配されていく脳の進行を一番近いところで見つめ続けなければいけないということ。

読んでいて、本当に胸が締め付けられるくらいのなんともいえない感情に襲われた。


やばい、東野圭吾絶対ハマる・・・・・。