すみません。
まだ本誌読んでない方もいますよね。
すごいなんか久々に書きたくなっちゃったんです。
たいしたお話じゃないので、スルーして下さいませ。
歓声を上げる人ごみの向こうには・・・。
きらめく敦賀さんがいた。
誰よりも光って、誰よりも目を惹かれる人。
ペーペーの新人で誰にも気付かれないような私とは違う。
雲の上の人。
まだまだあの人には追い付けない。
そばにも寄れない。
そう、思った瞬間、胸がきゅんとした。
今朝まで誰よりも近くに居た人なのに。
遠い・・・。
小さく吐いた溜め息に気付いたわけはないと思うのに、
敦賀さんがこっちを見た。
途端に周囲の女の子たちから歓声があがる。
「蓮が私を見て微笑ったわ!」
「なによ、あんたなわけないでしょ!」
私の周りの数人が、きゃあきゃあと盛り上がる。
・・・わたし? そんなわけないよね。こんな格好してるし。
そう、私は今、最上キョーコでも京子でも雪花でもない。
恰好だけはナツで、ほかの高校生の中に埋もれて
誰にも気にも留めてもらえない存在のはず。
「今日ロケ現場見てたよね。」
合流してすぐに敦賀さんに言われた。
「え? どうして・・・?」
「どうしてって? 最上さんが居ればすぐわかるよ。」
その言葉に、ふっと瑠璃子ちゃんの付き人をしたときのことを思い出した。
―――ラブミー部員発見。
あの時はこんな気持ちにはならなかった。
こんな、こみあげてくるような嬉しい気持ち。
ゆるむ頬をひきしめながら、
「さあ、早く行きましょう、兄さん!」
敦賀さんの腕に巻きついた。
ちょっとだけ、びくっとした敦賀さんは
一瞬でカインの顔になってにやりと笑った。
「やれやれ、セツはせっかちだな。」
「兄さんがのんびりやなだけよ。」
敦賀さんが輝き続けていられるように。
いつか敦賀さんに追い付けるように。
全力でおまもり役がんばります!