森博嗣のシリーズ外作品
『もえない』ですよ。




うーん、これが森博嗣の新境地??



もえない  Incombustibles (角川文庫)
森 博嗣
角川書店(角川グループパブリッシング) (2010-12-25)
売り上げランキング: 10503





内容(「BOOK」データベースより)
クラスメイトの杉山が死に、僕の名前「FUCHITA」を彫り込んだ金属片と手紙を遺していった。手紙には「友人の姫野に、山岸小夜子という女と関わらないよう伝えてほしい」という伝言が。しかし、山岸もまた死んでいるらしい。不可解な事件に否応なく巻き込まれていく僕は、ある時期から自分の記憶がひどく曖昧なことに気づく。そして今度は、僕の目前で殺人が―。森ミステリィの異領域を拓く、冷たさと鋭さに満ちた少年小説。













クラスメイトの死から始まる謎を解くために主人公が自分なりに捜査をしていく話で、作品全体から漂う雰囲気がなんとなく綾辻行人の『Another』を思い出させます。内容は全然違いますが。


いつもの森作品よりも読みにくい、というのが正直な感想です。今までよりも文体にテンポがなくなっているような気がして、ところどころ止まってしまいました。登場人物自体も、ほとんど記憶に残らない程度の存在感しかなく、僕は主人公にも特に魅力を感じませんでした(森博嗣の他作品ほどは、という意味ですが)。



ときおり垣間見える違和感が、主人公の過去の記憶と関係していて、それが物語の全ての謎を解くヒントにもなっているんですが、こういう日常のサスペンスを描いた作品としてなら『探偵伯爵と僕』のほうが読みやすさと寒々しさがよく現れていたなぁと感じてしまいました。




最後に名言が飛び出しますが、やはり他作品ほどの切れ味を感じない・・・。でもネットで『もえない』で検索したら結構、高評価のようですね。僕の口には合いませんでした。帯に『異領域の青春ミステリ』と書いてましたが、これが異領域なの??って感じですね。







まぁいつも通り「好きな人は好き」という言葉でごまかしてしまいましょう(笑)。








もえない  Incombustibles (角川文庫)
森 博嗣
角川書店(角川グループパブリッシング) (2010-12-25)
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