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人に勧められたので
折原一「倒錯のロンド」を読んでみた。


江戸川乱歩賞の最終候補作品らしい。
折原一自体は聞いたことはあったけど、
読んだことはなかった。
なにやら「叙述トリックが得意」とのことなんでワクワク。



倒錯のロンド (講談社文庫)
折原 一
講談社
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内容(「BOOK」データベースより)
精魂こめて執筆し、受賞まちがいなしと自負した推理小説新人賞応募作が盗まれた。―その“原作者”と“盗作者”の、緊迫の駆け引き。巧妙極まりない仕掛けとリフレインする謎が解き明かされたときの衝撃の真相。鬼才島田荘司氏が「驚嘆すべき傑作」と賞替する、本格推理の新鋭による力作長編推理。



↑の内容を見てくだされば分かると思いますが
島田荘司が絶賛しております。
ほー。




主人公で、小説家志望の安藤が精魂こめて「幻の女」という傑作小説を書きあげる。
それを読んだ友人が厚意でこの作品を清書してくれることになったが、その作品が何者かに盗まれて、その泥棒の名義で「幻の女」が大賞を受賞してしまう。
安藤はその泥棒に復讐を試みるが・・・という話ですね。





とっても読みやすい文章で、2時間かからずに一気に読めてしまうほど、文章がうまいし、先が気になる。これはなかなかの良作です。
全部で3章で構成されています。
第1章が「盗作の進行」
第2章が「倒錯の進行」
第3章が「倒錯の盗作」
っていうタイトルもいいです(笑)。



そしてラスト、
これのどこに叙述トリックがあったんだ?
と思ってたら真相があかされてビックリです。
確かに、物語の前提を揺るがす真相ではありました。






まぁ正直、僕としてはあんまりこのオチは好きではないんですが・・・。
というか、オチ以前に、叙述トリックってどうして最後、
色々と「登場人物による読者への説明調」になってしまうんでしょう。
僕は小説を書いたことがないんですが、こういうものなんでしょうか。




どうも僕としては
「お前ら、今まで読者がいない前提で役割を演じてたクセにいきなり読者の目を意識しだしたな!」って思っちゃうんですけどね。
ひねくれすぎでしょうか?





なにはともあれ、これは傑作でした。
ちょっとコミカルでパロディちっくなところも面白くてユーモアのある作家だなと思いました。
他の作品も色々と読んでみたいと思わせてくれたので、
出逢いとしては最高ですね。



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