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篠原美也子
25th Anniversary ワンマンライブ
「海の底、空の果て」
18.4.21 TSUTAYA O-WEST
お土産袋ブックレット
Piece of Blue
より
2
私がデビューした93年あたりはまだ、CDを作って世に出ると
いうことはいまと違って相当ややこしいことで、あれこれ手順が
あり段取りがあり、要するにそれは自分の知らないところで多く
の人が関わる、ということだった。
人と人とが芋づるのようにつながって、それぞれのセクション
でああでもないこうでもないをくり返しながら、ひとつの作品を
世に問うべく送り出す。いま思えばとてつもなく贅沢な作業。私
はそんな時代に生を享けたシンガーソングライターの生き残り
であるがゆえ、25周年の節目に来し方を省みる時、思い出すの
は、何をしたかよりも、誰がいたか、ということになる。
あのレコーディングスタジオで、あのツアーのリハーサルで、
あのホールで、日比谷あたりのラジオ局で、プロモーションの旅
の途中で、新幹線の中で、飛行機の搭乗口で、あの酒場で、あの
乾杯で、明け方の帰り道で。
アコーステイックイベント東京百歌で、ワンボックスカーで西へ
東への百歌ツアーで、再びレコーディングスタジオで、初めて
の街のライブハウスで、連れて行ってもらうのではなく自分の足
で歩く旅の途中で、別離と再会と新しい乾杯の中で。
歌の日々を思うことは、人を思うこと。ほんとうはひとりひとり
に私から感謝状を書くべきだと思いつつ、裏側から私の歌に関
わってくれた各方面の方々にメッセージを寄せていただいた。
長い道のりの間、時には言葉で、時には沈黙で、そして無関心で
支え続けてくれた人たち。Thenk you,old friend of mine.
3
あの人も、あの人も。思い出せばきりがなくて、SNSの時代、
無理矢理にでもコンタクトを取ることは出来たかもしれない
けれど、全部追いかけるのは、やめた。あの人も、あの人も、きっとどこかでわかってくれる、と、信じて。
デビューアルバムのタイトルは「海になりたい青」。四半世紀を
経てなお、私の青は海になれないままだけど、多くの思いを集め
たものを篠原美也子の青と呼ぶんだと、いま痛感している。長さ
ではなく深さで私の歌を支持し続けてくれたファンの皆さんに
伝えたい。あなたたちは篠原美也子の歌を通して、こんなにたく
さんの青とつながっているのだということを。
海の底で、空の果てで、私もまた人を思う青のかけら。きっと、
ずっと。
感謝を込めて。
2018.4.21
篠原美也子
to 23 (書き起こし未定)
sp thanks
(mochimochi & しろRe )sama
■MIYAKO WORKS■
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ex
□篠原美也子のオールナイトニッポン
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