昨晩は久しぶりに
同級生の「 Y 」と遅くまで飲んでいました。
『 大親友 』というほどの
付き合いではありませんが
仲を取り持つ友人がいるので
そういう機会がたまにあるのです。
「 Y 」は、ラウンジのソファーで
着ているポロシャツを腹からめくり
胸まで上げると
たくさんの配線がめぐらされていました。
「どしたんや!?」 と聞くと、
ペースメーカーが必要かどうかの検査とのことです。
日常の生活で
不整脈が起こる回数を調べる装置を着けていたのです。
人間の心臓は電気で動いています。
正常なリズムで心臓に電気が流れなくなったとき
失神や息切れがなどの症状が出ます。
それを防ぐため 体に電池を埋め込み
絶えず心臓に一定の電気信号を送るのです。
リズムメーカーという方が解りやすいかも知れません。
彼は、先日
ある占い師 (Y は 拝みやさんと呼んでいました)
に診てもらったとき
俺には今、守護神が憑いているらしいと
その占い師から もらった紙切れを
嬉しそうに 私に見せてくれました。
その紙切れにはパソコンで神様の名前が印刷されてあり
「 ~のみこと 」 という、もっともらしい13文字の漢字が並んでいました。
「 Y 」 は インターネットで調べても出てこないんや~
と残念がっていましたが
出て来ては困るので、長くしたのでしょう
彼の頭の上には確かに同世代の男性が浮かんでいました。
その男性は白いカッターシャツを着て
上半身しか見えませんでしたが
深刻な様子で彼をじっと見ています。
どう見ても神様という風貌ではありません。
しかし、もしかすると先祖の霊で
「守護霊」と呼ばれる方かも知れません。
「守護霊」であっても「守護神」であっても
出てくるときは、近々起こる危険を知らせるためであり
けして喜ばしいことではないんだよ。
といってあげると、たいそうショックを受け
あの事件を思い出したようです。
彼は数年前、
新地で知り合いの女性に刺された経験があります。
言動に誤解を招いただとか、性格の不一致だとか
言っていましたが
よほどのことでない限り 刺されることはないと思います。
ペースメーカーは
たいへんデリケートな装置なので
体の外、20センチくらいの近さから電気が流れた場合
その作動を停止させてしまう危険があります。
霊も 電気を持っていますので
もし、ペースメーカーを着けることになれば
彼にはまず、除霊をする必要があるんだと
言ってやろうと思います。



