見渡せば、キラキラした瞳と、テラッテラの唇が真っすぐに彼に向いている。
小川町コロッケを一生懸命汗をかきかき説明する人は、
コロッケみたいな丸い顔をして、ふぅふぅ言っている。
その太っちょの身体を、一生懸命小さくして、小川町(おがわまち)の
“彩の国優良ブランド”という冠も外してしまいそうだ。
カシャ…という音とともに、“小川町コロッケ”が出された。

          好きな人と好きなモノを好きな時に好きなだけ食べる-小川町コロッケ
          好きな人と好きなモノを好きな時に好きなだけ食べる-小川町コロッケかじる

見た目は、なにも変哲のない風貌。
でも、圧倒的に違うことがある。
それは、“匂い”。
“香り”ではない。
“匂い”だ。
それもそのはず、ラードを使って揚げてある。
衣はカリッ、中はフワフワの食感が、冷めても変わらないと、その説明する人は言った。
味はカレー味。
素朴だ。
素朴過ぎて、言葉を失う。
こだわりのベクトルが違うのだ。
押し付けない、威張らない、そして頑張らない。
自分の当たり前を当たり前に毎日ただただ作り続ける。
そんなコロッケだ。

どのステージを目指しているのかなどとを、問うのは野暮な気がする。
一口食べれば、その人の内なる“素朴さ”へ誘えるだけで十分だと思った。

40個/2,100円

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【藤屋精肉店】
 http://www.fujiya298.com/ogawa.html
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