翌朝、
るみの部屋では目覚まし時計がたった一人だけのワンマンショーを続けていた。
しかし、それもピタッと終わり、静寂だけが佇んでいた。
「ふー。何時だろ?」
ゆかりが目をこすりながら、目覚まし時計を見る。
「いけなーい。遅刻じゃん。」
急いでにーなとるみを起こして、店へと向かった。
三人は走りながら、まりりん対策を話し合った。
「で、にーな。結局どうしたらいいのよぉ。」
と、ゆかりが息を切らしながら言った。
「とりあえずは、目を合わさないことよ。」
「そんなの無理よぉ。」
「でも、魔法にかけられるよ。」
「ほんとに?」
「うーん。たぶん。」
「うーん。ん?あれ、るみは?」
「あっ、本当だ。いない。」
ふたりは足を止めて振り返った。
そこには確実についていけてないるみが必死に走りもがいていた。
そんなことを何回か繰り返しながら、3人はやっと店にたどり着いた。
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タカヒロ店長はいつも以上に気合いが入っていた。
そして、いつもとは違う。彼にとっては一世一代の朝礼の挨拶が始まった。
「えー。みなさん。おはようございます。(おはようございます。)
本日も滞りもなく開店準備ができ、無事開店することができました。
今日も一日よろしくおねがいします。(よろしくおねがいします。)
接客には3っの木が重なり大きな癒しの森となります。
それがあぁ、来てよかったなぁ。また来たいなぁという気持ちになります。
まずひとつめが、
『やる気』みなさんのてきぱきとした仕事ぶりは見ていて清々しいものです。
ふたつめが、
『根気』店にはいろいろなお客様がいらっしゃいます。
中にはご機嫌が悪い方も、無茶ぶりをするお客様もいらっしゃいおます。
そのようなお客様でもみなさんの根気で乗り越えていけば、
あぁ、いいお店だなと思っていただけます。
そして、みっつめは…。」
店長は大きく深呼吸をして意味を持たせた間を充分にとって、そして語り始めた。
「『モンキー』です。ウッキー!ウッキー!…。猿だけに客が去るってことはないようにねぇ~♪」
みんながきょとんとしていた。
そして、無言でみんなが散って行った。
「あっ、あっ、あ…。」
ひとり店長が残された。
唯一の救いは副店長のなおが今日は休みなことだろう。