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Roiss Musik Haus 仲河友紀です。
声楽家・ヴォイストレーナーとして
声について思うことを発信しています。
声はあなただけの唯一無二の
ものであり、
あなたのもうひとつの装い
でもあります。
あなたが自分の声に少しでも興味を
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よろしくお願いいたします![]()
完璧主義を捨てる
前回の「声にドレスを着せましょうNo.19
ハプニングまでイメージする」は
こちらから↓
前回、唇が乾いて歯にくっつき、話辛かった
と言うお話をしました。
その時に私を邪魔したものは
完璧主義です。
本来、私は大雑把な性格でちょっと抜けた
ところがある性格だと自分では思っています。
ところが周りから私は完璧主義だと
見られることがあります。
仕事となると誰しもが完璧であろうと
するのは当然のことです。
ところが本来の自分とは違い、
そう見られるが故に、その思われる自分を装う、
そう思われたい、
または見栄を張るなんてことも。
だからどこかに無理が生じて
身体のどこかに力が入る、
リラックスから程遠いところに
精神状態があり、私の場合、
喉が渇くという現象が
起こるのだと思っています。
歌い手は自分が楽器です。
100%なんてあり得ません。
その日の体調はもちろん、メンタルも
左右する楽器です。
そこに少しでも余計な力が入ると
楽器は思うように鳴りません。
緊張という怪物が襲ってくると、
足は震え、横隔膜は上がり、息は浅くなります。
流石に今はもうそこまでの緊張はありませんが
MCや曲の内容、タイムスケジュールによって
歌ではなく喋りに影響が出てしまいました。
他の楽器の人は自分の他に相棒の楽器がいます。
歌は自分一人です。
少し離れた所にピアニストはいてくれますよ。
このピアニストによって全然安心感も
違うのが現実ですが…
奏でる楽器としてはたった一人なんです。
しかもお客さまに正面を向き、対峙する形です。
ピアノは横からですよね。
私はこれが苦手でした。
横から見つめられる、無言の圧が…
だから私は歌でよかったんです。
でもそこで取り繕わなくていいのに
上手く歌いたい、MCも上手く話したい
なんて欲をかくと、緊張という怪物は
容赦なく襲ってくるのです。
それまでの練習を後悔なく仕上げておけば、
あとは自分を信じるだけでいいんです。
完璧にしようなんて思わなくても
いいんです!
完璧なのはAIに任せたらいいんです。
生身の人間ができること、
それは
肌で五感で感じて貰うこと
感動して貰うこと
体温を感じて貰うこと
だと私は思うんですよね。
多少の失敗は人間味があっていいじゃない
と思えるほどになると
肝がすわって、反対に完璧に近づくのかなと。
その完璧は100%ではないでしょう。
計算ではないですから。
所詮人間ですから・・・
ピアノでもノーミスで完璧に弾けたとしても
お客さまがどう感じるかで、
完璧ではなくなるのです。
様々な受け取り方や好き嫌いが
あって当然ですから。
ノーミスであってもそれは99%なんです。
最後の1%はお客様に委ねる。
その遊びの部分があってこそ
芸術なのでしょう。
なんてMCどころか、私の歌は99%どころか
90%、いや80%にも達していませんが。
完璧を求めないことで
完璧に近づけるのかもしれません。
今日もお付き合い頂き
ありがとうございました![]()

