亡くなった叔父は、大変多趣味な人だった。
多分書籍だけで数千万は費やし、そんな本の中で生活していた。
その金を家に向ければ、それなりの家が買えただろうが、生涯借家・・・・物凄いボロ家に住んでいた。

大好きなものは本だけではなく、陶器にも大変興味を示し、これまた相当量の焼き物に関する書籍を購入し色々と知識を深めていた。
所有している焼き物から、一番好きなのはどうも京焼のようだった。特に清水卯一氏が好みだった。

その次は、数代の柿右衛門の所有が多いので有田・伊万里系が好きだったようだ。
どうも残されたものを確認しても、備前系は殆どないので釉薬や色彩系が好きだったのだろう。
そんな色彩系の中に色鍋島があった。

叔父の傾向として
直接京都の窯元に行って買うこともあるが
高島屋、三越系の催事に足繁く通い、まだ有名になる前の若い芽を探すのが好きだった様で
卯一さんにしても、人間国宝になる前に購入している。
その他、これと思った人も沢山いたようだが、結果的に超有名になった人は少ない。

そんな有名なところでは、卯一のほかに今右衛門がいる。
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現在は14代だから、その先代の作品になる。
色敷島として無形文化財に指定されているが、人としては13代が始めての指定となるようだ。
色敷島は、この独特な灰色のベースに緻密な模様が見事であるが
この作品の面白いところはひょたん型でねじれているところだろう。30cmを越す大物なので
飾るにもちょっと考えてしまうが、花も考えないとバランスが難しそうだ。

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