道路には閻魔大王・・・とのぼりが出ているから、とても目立ちます。
でも私は、一度も参拝したことがなかったんですね・・・・
とても小さく静かな寺です。
**** 円応寺 ****
閻魔大王を本尊とした智覚禅師により1250年に創建された由緒ある寺です。
ここは閻魔堂とか、十王堂とも呼ばれています。
亡者が冥界で出会う「十王」を祀っているからですね。
寺の歴史を読むと、このお寺は大仏様の近くにあったものを、足利尊氏が由比ガ浜に移築し、その後1703年の大地震の後、現在の地に移ったそうです。
本尊の閻魔大王坐像は、運慶作と言われ、国の重要文化財に指定されています。
入山の際頂いたパンフレットには
運慶は、頓死して閻魔大王の前に引き出され
「なんじは生前の慳貪心(物惜しみし、欲深いこと)の罪により、地獄に落ちるべきであるところを、もしなんじが我が姿を彫像し、その像を見た人々が悪行をなさず、善縁に赴くのであれば、なんじを娑婆にもどしてやろう・・・」と閻魔大王の好意により、現世に戻り、この傑作を彫ったそうです。
しかし運慶は、この世に戻った喜びから笑いながらこの閻魔を彫ったことで、どことなく笑っている感じにも見える・・・・なので笑い閻魔とも呼ばれているそうです。
十王とは、以下の王様を意味します。
私はてっきり閻魔大王しかいないと思っていましたが(笑)
秦広王・・・・初七日
初江王・・・・二・七日
宋帝王・・・・三・七日
五官王・・・・四・七日
・・・・・・・・・・・・ここで生前の罪を取り調べられる
閻魔大王・・・・何処に生まれ変わるか決める。六道ですね。
変成王・・・・六・七日(場所)
泰山王・・・・七・七日(男女の差別と寿命)
・・・・・・・・・・・・・この世とあの世を旅する。
遺族側・・・
平等王・・・・むさぼりの心
都市王・・・・一周忌に怒りの心
五道転輪王・・・・三回忌に愚痴のこころを慎む
これらの法要を行うことで、亡者の追善供養となるばかりではなく、ご自身の現世における功徳となる善行を積むことができ来世への安楽につながるそうです。
改めて「十王」を学ぶことで、普段の生活の乱れを正さないといけないと感じますね。
この十王を置かれるお堂内に入ると、独特の雰囲気に包まれます。
ここでは、懺悔文を三度唱えると、今まで犯した罪はすべて許されるそうです。