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昼食後、帰りの道は弘前を掠め八甲田を通り戻るルートを選びました。
私は原則、行きと帰り同じ道を通るのが好きではないんですね・・・・

その途中、黒石に私の大好きな窯元があるので、久しぶりに寄ってみました。
以前も湯呑みを紹介していますが、烏城焼(うじょうやき)三筋工房です。

ここの焼き物は、昨日紹介した金山焼同様に釉薬を使わない自然釉が特徴で、赤松のみを使って焼かれます。1200℃の高温で1週間昼夜問わず焼きつづけられます。
作品の迫力たるや、まさに男性的な焼き物です。私の一番好きな窯元でもあります。
2枚目の写真は、先生の作品自然釉大壷です。

昨日は、丁度窯入れのタイミング…大変忙しい時でしたが、時間を作って頂きお話することが出来ました。一緒にお茶まで頂き・・・・ご馳走様でした。
贅沢にも今井先生の作品でお茶を頂けるなんて光栄でした。

私は、10年以上前に、偶然この窯元を訪れ、その時からのfan。以後関東界隈で催されるデパートの展示会では、できる限り顔を出す様にしていました。でもここの作品は、私の少ない予算ではちょっと手が出ない額なので、いつかは抹茶椀と毎回訪れるたびに思っています。
この工房には、古陶磁が展示されているので、それを見る・・・また売られている今井先生の作品を眺めているだけでも大変満足できる空間です。

さて今回もいつもの様に作品を眺め・・・・先生も丁度休憩中のタイミングなので、作品を色々と説明して頂きました。特に印象的だった先生との会話は・・・
「1200℃で焼きすぎって言うんだよ」と今井先生、
私も陶器は好きですが、製作段階の温度管理までは素人なので・・・・確かに感覚的に高温だと思うけど、そのタイミングは良く判りませんが
「でも俺はこれがいいと思っている。この力強さはこのぐらいしないと出せない、これが好きなんだよ」この一言が全てを表していますね。
私も先生の作品に同じ印象を持っているので、素人ながら共感できます。

やはり目に止まるのは抹茶椀・・・・今回は多分20個ぐらい並んでいましたが、物凄く気になる作品が1つありました。形、自然釉の加減、持った感じの重みと手の収まり具合・・・滅多にない逸品だなあ・・・・と値札を見ると・・・・なんと52,500円・・・とてもじゃないけど買える代物ではない額。ここは素直に諦めました。

そんなことで、残念ながらも・・・続けて作品を見ていると先生が寄ってきて、
「態々遠いところから来てくれたんだからさ・・・・、勉強するよ」と言って頂き
私も、即座に抹茶椀が欲しいこと、そして出せる予算をお話したら・・・・
先生は即座に・・・先ほど私は気に入った作品を手に取り・・・・
「これさ、一番気に入っているんだよ・・」と私に差し出しました。
「え・・・・」としか言えない状況、もう普通では考えられない対応に・・・・・・反射神経ってものはないけど、脳に情報が伝達される前に、財布からお金を出していました。(笑)写真3枚目が購入した椀です。
手に入れられる範囲内で、これは・・・と思う作品にはなかなか出会えないのですが、今回は、もうラッキーと言うか・・・運命を感じる・・・そのぐらいの感覚でしたね。
本当に、嬉しい買い物になりました。
十数年頼の念願が適う感じ・・・・でした。

先生曰く、ここの作品はドンドン使いこむ・・・これが大事、そうすればもっと味が出てくるからな・・・・この一言・・・・これも納得ですね。

大変満足した上、帰りには窯入れ作業まで見せて頂き・・・・1週間燃やす赤松の量の膨大さに驚きました。

当初ここは旅行のルート外でしたが、この話をかみさんに報告したら、是非行ってみたいと言うことになり、ルートに加えることにしました。