その昔、映画は無声(サイレント)だったので、俳優の声の良し悪しは重要ではなく、顔や風貌が一番だった訳ですね。チャップリン映画なんか代表格ですね。

それが、トーキーになって、役者の声も重要な要素になりました。
ジーン・ケリーの代表作「雨に唄えば」では、その映画の中で、声質の悪い女優がサイレントからトーキーに変わった時の苦悩がコミカルなシーンとなって出てきます。
「Yes、Yes、Yes」「No、No、No」・・・ここは本当に笑えますが・・・
映画の中でも、彼女は、新しく作った映画を吹き替えで簡単にごまかしますが、インタビューでの本当の声にfanは驚く訳ですね(笑)

また、もっと有名な役者では、ヘップバーン・・・・、彼女の代表作「マイ・フェア・レディー」…これも、やはりヘップバーンの歌声が悪い(私はそんなこと無いと思うけど・・・)ので、歌の部分は吹き替えになっていましたね。
私も、これは言われるまで気付きませんでしたが・・・

そんな、俳優と声ですが、
私が映画と出合ったのは当然TV放送ですから、当時は全て日本語の吹き替えでした。
逆に2ヶ国語だと文字を読まなくてはいけないので、映画を観るのが面倒でした(笑)

当然、ハリウッドスターの本当の声なんか知らない訳で、日本の名だたる声優陣の美声がそのまま、本人の声??と勘違いしてしまう雰囲気でした。
なので、来日インタビューとかで本人の肉声を聞いて、逆に違和感があったりしました。

ハリウッドの俳優は沢山いますが、夕陽のガンマンで有名なイーストウッドの吹き替え版の声は、ルパン三世の山田康夫氏でしたね。これは本当に微妙…本人の声も吹き替えの声もどちらも許せてしまう良い例です。
しかし、ケヴィン・コスナーやマックイーンなどは、やはり本人の声が一番ですね。

逆に、おかしい話ですが、本人の声だと違和感のある俳優、あくまで個人的な意見ですが
香港系はやっぱり吹き替えの方が断然聞きやすいですね。
これは言語の問題も・・・やはり中国語より英語の方が聞きやすいです。
なので、ジャッキー・チェンなら石丸博也氏、そしてMr.BOOシリーズのマイケル・ホイなら広川太一郎氏のイメージが強烈過ぎました。
なので今でも、彼らの映画は吹き替え版で観てしまいます。

そして、大好きなセガール…彼は少々甲高い声…ちょっと聞きづらい声質なんですよね。
彼もやっぱり、失礼ながら本人より玄田哲章氏や大塚明夫氏の声のがいいです。
懐かしいTVドラマのバイオニック・ジェミーは、田島令子さん・・・・ジェミーの美しさもそうですが、田島さんの声の良さも魅力でした。


最近では、国内上映の映画も吹き替え版が当たり前になっていますね。
子供と映画に行く時の選択肢が拡がります。
本当は、私は吹き替えでは無い方が良いけど、子供はいちいち文字を読むのは大変ですからね・・・、例えば、パイレーツ・オブ・カリビアンを見に行った時は、子供も大喜びでした。
でも・・・・・声って物凄く大事なので、印象も大きく変わってしまうのが怖いですね。