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電池式の時計は、電池が切れると動かなくなるので、時計屋で電池を交換してもらいます。当然その時に、問題があれば分解点検するなどの指摘を受けます。

先日もかみさんのオメガのシーマスターですが、2度目の電池交換で案の定オーバーホール(以下OH)することになりました。

有名量販店でお願いしたので5万を超える金額に少々驚き・・・予想以上の出費に私のロレックスのOHは無期限の延期になってしまいました。

機械式の時計だと、動かなくなる以外なかなかOHに出すってことはしない・・・と言うより10年以上同じ時計をつけている人もなかなかいないもしれませんね。
時計もファッション・・・使い捨ての時代ですか・・

そんなことで半ば諦めていたOHですが、年末に偶然ネットでチェックしていたら、秋田市にとても腕の良い時計技師がいることが判り、連絡してみました。

ロレックスなら、OHで25,000円、傷磨き5,000円でやってくれるとの話だったので、年明け早々に秋田市の店まで行ってみました。

失礼ながら、普通の町の時計屋・・・って感じで、その日も置時計の修理や電池交換なんかを依頼する地元の客が店にいました。店頭にも高級時計など売っていません。

前もって来店することを連絡していたので、現品を見せてチェックして頂きました。
今回OHにあわせて、ベゼルの修理も依頼・・・・実はもう随分前ですが、ベゼルをロッカーに引っ掛けてしまい外れてしまいました。その時、細い針金みたいなものもあったのですが何処かに行ってしまい・・・、仕方がないのでベゼルはそのまま取り付け・・・・当然引っかかりがないのでくるくる回っている状態でした。見るからに贋作っぽかったです

店主曰く・・・ロレックスの場合、内部部品は簡単に手に入れることができるが、外部の部品はなかなか手に入れることが難しい・・・なんてことで少々焦ってしまいましたが、ダメなら作るから問題ないよ・・と簡単な回答で驚きました。
まあOHは1ヶ月程度・・・との話でしたのでお願いしました。

ついでにハミルトンの懐中時計も・・・これは品番からチェックすると1914年製の鉄道時計・・・・これは、10年以上前、もうなくなってしまった自由が丘の時計屋で購入したものですが、急にゼンマイが回らなくなってしまいました・・・これは修理が完了したらまた報告します。

今回お願いしたお店は「オカベ時計サービス」と言います。
ちょっと前にNHKで紹介されたそうで、さすがマスコミの力、それ以来問合せが多いそうです。私も、テレビを見たの??と聞かれました。・・・違います!!

60代半ばの主人は、スイスの時計メーカー、ラドーの技術認定を日本で初めて受けた世代とのことで、同期の殆どが近年のクオーツ時計の普及により時計屋を止め、眼鏡や宝石屋に転向するなか、辞めずに続けていたそうです。
この業界では、これだけのベテランでも若手と言うのですから驚きますね。

現行品の時計の修理も当然ですが、普通の時計屋では余りに古くて修理を断られるものでも、ここではまだ望みがあると言っていました。細かな部品も自分で製作できるのが強みですね。

古い機械式時計は、外国の高級品ではなくても大変良い機械が多いので、動かなくなったら捨てるなんてもったいないですからね・・・色々持ち主の思いでも含め・・歴史を刻んでいますから・・。

10年ぐらい前から、円高が拍車をかけ日本も急激に海外高級時計が比較的安く購入できる様になり、それ専門の店も随分できました。

あわせて中古の時計もたくさん売られるようになって、ちょっとした機械式時計のブームになりました。しかし、この手の店は、少々頭に来る店が多かったですね。

おじいさんの形見を大事に使っていた友人の時計が、動かなくなってしまい・・・多分日本の高額ではない古い時計の部類だと思いますが・・・・流行の中古店で、修理をお願いしたら、そんなに良い時計ではないので、修理しても仕方がないような・・・物凄く失礼な言い方をされたことがあったそうです。

私もそれは物凄く感じていて、この手の高級品を売っている店は、客を見下す傾向が・・・・、一見でも頭にくるので入らない様にしています・・・でも最近は減りましたね(殿様商売をしているからでしょうね)

話がそれてしまいましたが、最近は10年前の倍ぐらいに価格が上がっているので、本当に手に入れることが難しくなりました。

今回、驚くほどピカピカになって帰ってきました。
傷が殆ど消え新品同様でした。ともとも地厚のステンレスを使っているので、削っても判りませんが、気持ちエッジが丸くなった感じです。

一番驚いたのは、時刻合わせ・・・以前は、時間を合わせリューズを押し込むと針がちょっと動いたりして困っていましたが、今回は完全に調整されています。
新品であっても、問題があることがあるのだなあ・・・と思いました。
悪い部分はどこも無かったですが、やはり油切れはあったそうでこのまま使っていたら他に影響が出ていた可能性が大でした。

町の時計屋でも、オカベさんのようなマイスターがいることにとても驚きました。

オカベさん曰く、都会でもまだ修理できる人は沢山残っているけど、腕の良い人は・・・・と笑っていました。
お金に余裕があれば、スイスの本社でも東京の支社でも送って直してもらえますが、やはりそれだけ金額もかかります。
色々探せば、安価で直してもらえる店がありますが、腕が良いかどうかはやってもらわないと判らないですね・・・今回は本当に縁があったと思っています。
古い時計の修理を考えているなら、連絡先はコチラです。
一度相談してみては、と思います。
オカベ時計サービス 電話:018-833-8558
〒010-0062 秋田県秋田市牛島東5-1-12
http://www.akitanet.co.jp/okabe/menu1.html