ぷは、行ってきました、葛西臨海公園
行きも帰りも下道Onlyほぼ二時間
まー、越谷くんだりからだとそんなモンかなメイビー
10時22分到着だったお陰か、駐車場は入り口間近のドンピシャ
幸先善い感じ(w
兎に角真っ先に混雑予想される水族館攻略へ進軍~
○○○植物園かと思たら水族館(w
入り口エスカレータの手前にマグロと背比べ出来るオブジェが有った
Jrが並ぶとマグロの大きさが実感出来た
○○○マグロ、でかっ!
下に降りるとイキナリメインの大水槽がお出迎え、魚群の回遊が美しい
iPhoneだと自分では上手く撮れないのが残念
カツオ、キハダ、クロマグロ等食卓でも御馴染み(wの奴等が盛り沢山
お約束なので水槽前で「ンマソウ•••」
と呟くのも忘れないように
その水槽と向かい合う形で鮫やエイ達が鬱蒼と徘徊する水槽が鎮座
ハンマヘッドで有名なアカシュモクザメが素晴らしい
混泳させている鯵が喰われないかハラハラする(因みに喰われないらしい、
理由は面白いから各自クグれ(w)
○○○撮影の下手さにお前が啼いた•••
さて、順次水槽を観て行こうと順路を進む、所が問題発生•••
1/4も進まないウチにJrが飽きて、と謂うより、自分達夫婦が魚に熱中しているのが気に食わずグズりだしたのだ
○○○だってこんなに素敵なんだもの
なるべくJrを交じえて観ていたのだが、子供は敏感に親の反応を察知する
幾ら言葉で尽くしても、自分より魚に意識が集中していくのが我慢ならないらしい
お腹空いた喉渇いたを連発しだしたので心残りではるが、一時離脱してレストスペースへ移動する事に
あ、写真の水槽前を通った時、水槽脇で後藤隊長と荒川が何やら密談してましたよ(w
○○○デコピンちゃん(w
時刻は1時過ぎだったので野外のレストスペースもやや混んでいた
何とかテーブルを確保し、持参のお弁当を開く
Jrの為に売店でタコ焼きなフライドポテト、かき氷も購入
穏やかに晴れ渡った秋空は気持ち良く、緩く吹き通る微かな海風が僅かに滲んだ汗を乾かしていく
Jrも上機嫌で御握りを消化している
嫁さんも嬉しそうだ
何度も「来て良かった」を呟く
○○○Jrもご満悦
二時間運転してきた甲斐も在るってモンだ、発案者冥利に尽きる
各自、食事にトイレも済ませたのでスカイテラス(だったよな、名前)に移動してみる
大きな噴水を設えた親水池が在り、噴き上がるミストに子供も大人も歓声を上げていた
振り返ると海を一望出来、右に東京臨海エリアや都心ビル群
左にデズニーランドに木更津方面が見渡せた
○○○あ、iPhoneには写真が無い•••
内部に戻り残りの水槽を観て廻る
以降はHMXがJrを引率していたのでiPhoneで写真が撮れなかった•••_| ̄|○
フンボルトペンギン、イワトビペンギンなんかも居てJrにも大好評、その場から暫く離れない位に喰いついてた
一階は日本近海エリアの魚達で、説明を読まなくても分かる魚や貝が沢山で
馴染み深い味わいだった、色々な意味で(w
メインの建物を抜け順路を行くと、
淡水生物館に辿り着く
近所の畦にも居る様な蛙やタガメ
今は中々見られない水カマキリやゲンゴロウ等懐かしい生き物がお出迎え
ゲンゴロウ位がもお気楽に見られない現在の環境に軽い危機感を覚えた
Jrも普段見ない大きな蛙にビックリ(w
幾分駆け足だったが水族館は終了
お次は公園内を走る機関車型バス、バークトレインに乗車
バークトレインはは広い敷地内を約25分で一周する
各ポイント毎に停車駅が設けられては居るが降りる人は少ない
しかし、乗った瞬間にJr爆睡•••
をいをい、オメーの為に乗ったんだよ
寝てんじゃねー
虚しく園内を一周の後もJrは起きず、
仕方無いので車に一時撤退
この侭お昼寝させる事にした
3時にJr起床、御機嫌も良好なんで直ぐに観覧車に乗る事にした
○○○そそり立つ巨像•••素敵
Jrは初めての大型観覧車を怖がっていたが、HMXは観覧車が大好きなので譲れない(w無理クリ乗り込む
最初は怯えて嫁さんに張り付いていたが、やがて慣れたのか窓外の景色に目を向け始めた
ゆっくりと高度を上げるパノラマ
怖がり小僧もこれには目を釘付けにされていた
HMXも思い切り遠くに視線をやり、
所帯を持つ前、隣に嫁さんを座らせてこの景色に感銘を受けた日の事を昨日の様に思い出していた
今は向かいの嫁さんも遠く霞む大型船に目を細めながら「懐かしいね」と独り言の様に呟いた
静かでゆったりとした時間は無情にも25分で終わりを告げ、家族を喧騒の巷へと引き戻す
さあラストエベント、波打ち際へと移動しよう
公園入り口から真っ直ぐに伸びる歩道を辿れば砂浜に出る
HMX達は観覧車からの道行なので斜めに園内を横断して葛西渚橋を
目指す
橋を渡れば目的地の西なぎさと云う出島状の埋め立て管理地に辿り着く
そこが目的の砂浜だ
Jrと其処彼処と遊びながら巫山戯ながらゆっくり進む
砂浜に着く頃には日が傾き始めていた
其れでも未だ人は多く、防波堤代わりの岩場の隙間に糸を垂らして蟹釣りをしたり、砂遊びに興じたりしている
HMXも早速Jrと砂浜に出て遊び始める
靴を脱ぎすて波打ち際へ走り出す•••
•••あれ?Jrが来ない?
怖くて手前で尻込みしてる
まあ、初めての海だ、こればっかりは仕方無いだろう
手を繋いで上げて波打ち際に誘う
おっかなびっくりと波に足を漬ける
やがて少しづつ波の中へ深い方へと
歩を進める•••あ?消えた?!
あはははははははは~
突然深くなる棚があったらしい
波が引くと砂塗れになって倒れてた(w
そんなにもめげずバシャバシャ
全身ビッショリになりながら波と砂を相手にはしゃぎ回った
○○○全身砂塗れ(w
んー、放送が聞こえる
あ?この管理地、5時で閉鎖だと?
んー、知らなかった•••
仕方無いのでこれでお開きか
足洗い場でJrの砂を洗い流し着替えさせて、HMXも手足を洗う
おろしたばかりの靴がぐしょ濡れになったのは御愛嬌、だ
ゾロゾロと橋を渡る人の群れに加わる
もお既にゲートの半分は閉じていて
係員が残りを閉める為に待機している
橋を渡り切り駐車場に続く歩道を行くと、道の端にメロンパンとチェロスを売ってる店が出てたのでメロンパン二種類とチェロスを一本買った
どちらもまだホカホカだったので車に向かう道々で食べた
車に到着し片付けをしている間にJrはまたも爆睡、完全に電池切れの様だ
さあ、運転手はこれから一仕事
綺麗な夕日と、嫁さんの「楽しかったね、また来ようね」の声に後押しされながら車をスタートさせた
○○○美しいねぇ•••
世間様は三連休だそうですわよ、奥様
•••あ、今回もHMXは首尾良く予定調整出来たんで世に迎合してお休み出来ました~( ´ ▽ ` )ノ
さて、連休と云っても色々都合が在るので今回もお泊りコースはパス
チョイと残念ではありますな
なので、日帰りで尚且つJrが楽しめる場所、と云う事で今日は葛西臨海公園に決定~!
懐かしいなぁ、まだ公園設備が工事中で、湾岸線から公園へと続くエントリーロードしか完成していなかった頃
その道路を使って夜な夜な走り屋達が集まっては、船の科学館(通称フネカガ)
や船橋ららぽーと(通称らら駐、ららぽサーキット)の様に熱いバトルが展開されたモンです、あ、秋ヶ瀬サーキットに深夜忍びこんで「勝手にGP」も大変に盛り上がりましたねぇ•••
をっとイキナリ大脱線だな(w
HMXの回顧録は別の機会に回すとし、
葛西臨海公園と云えば、観覧車と水族館だよなぁ
後藤さん宜しくデコピンな魚観た後、
高速海上艇で迎えに来て欲しい(w
では行く•••つーかもう現地(w
•••あ、今回もHMXは首尾良く予定調整出来たんで世に迎合してお休み出来ました~( ´ ▽ ` )ノ
さて、連休と云っても色々都合が在るので今回もお泊りコースはパス
チョイと残念ではありますな
なので、日帰りで尚且つJrが楽しめる場所、と云う事で今日は葛西臨海公園に決定~!
懐かしいなぁ、まだ公園設備が工事中で、湾岸線から公園へと続くエントリーロードしか完成していなかった頃
その道路を使って夜な夜な走り屋達が集まっては、船の科学館(通称フネカガ)
や船橋ららぽーと(通称らら駐、ららぽサーキット)の様に熱いバトルが展開されたモンです、あ、秋ヶ瀬サーキットに深夜忍びこんで「勝手にGP」も大変に盛り上がりましたねぇ•••
をっとイキナリ大脱線だな(w
HMXの回顧録は別の機会に回すとし、
葛西臨海公園と云えば、観覧車と水族館だよなぁ
後藤さん宜しくデコピンな魚観た後、
高速海上艇で迎えに来て欲しい(w
では行く•••つーかもう現地(w
今日仕事で昔の地元(因みに足立区)を廻ってた
一段落付いたんで手近なファミレスに入る事にした
3時過ぎの半端な時間帯だったから店内はガラガラだった
暫く書類の必要事項をノーパソへと整理したり、以後の予定をiPhoneに書き込んだりした
途中、何度か店員さんがコーヒーのお代わりを淹れにきてくれた
不思議な位同じ店員さんが来るな、程度の印象だった
結構長い時間をその店で過ごし、最後にもう一杯貰う為にコールボタンを押した
また同じ店員さんだった
何となくコーヒーを淹れている店員さんを視ていた
歳はHMXより上かなぁ、客商売は大変だろーなぁ、そんな事を思った
コーヒーを飲み干しレジへ
場所柄も在るだろが、気が付くと客はHMXが最後だった、不況なんだなぁ
駐車場には矢張りHMXの車だけだった
車に近づくと、
店の方で誰かが呼んでる
「HMXさーんっ」(本当は本名な)
?、名前で呼ばれた?
振り返るとさっきの店員さんだった
名前?免許証か名刺入れを落としたかな?店員さんが近づく間に思わずポケットを確認した
「HMXさんでしょ?」
「はい、そうですが•••」
「やっぱり分からないかな、石井、石井マコですよ」(仮名)と来た
んん、思い出せない
困惑しているHMXに構わず彼女は
「待ってて、直ぐに戻るから」
そう云って店に戻って行った
慌ててiPhoneから顧客リストを呼び出し石井マコを検索したが、依頼客にも取引先にも石井マコは無かった
どうしたモンか•••
立ち去る訳にもいかないので彼女を待つ事にした
こねーなぁ、何だ?
煙草を三本灰にし終わった頃、漸く戻って来た
車から降りるより早く、彼女が助手席のドアを開けた
「乗っていい?」
「え?ああ、はい」
驚いて反射的にそう返事をしていた
改めて彼女を視る
店では纏め揚げていた髪を解いた様だ
風に乱れたセミロングの髪を手櫛で軽く梳く
やや濃いめの化粧、矢張りHMXより年上だろうか
少し地味な、如何にも近所の奥さん風な服装
両耳朶に二つづつピアスをしているのがやや印象的か
気が付くと彼女は苦笑いしている
「分からない?」
駄目だ、どうしても記憶をサルベージ出来ない
「申し訳ない、何方で御一緒しました?」
率直に謝り、訊ねた
少し残念そうに彼女の口元が歪む
軽い罪悪感を覚えたが、本当に分からないのだ、どうする事も出来ない
「あんなにいっぱい遊んだりバイク乗せてくれたりしたのになぁ•••」
遊び、バイクの背に女、石井マコ•••
キーワードが揃い、記憶が即座に浮上してくる
「ああ、マコさん、でしたか
懐かしいなぁ、元気そうで•••」
不意にフラッシュバックして来た思い出に、鼻の奥がツンとする様な郷愁感で胸がいっぱいになる
十数年前、未だ20代後半で人生が青春の輝きに満ちていた頃だ
携帯もパソコンも未だ普及していなかったあの頃、グループ毎に「いつもの場所」が幾つも在り、そこに行けば誰かし等遊び相手を見つけられた
彼女もそんな遊び仲間のひとりだった
「そんな他人行儀な話し方しないで、
でもHMXも元気そうね」
そう云って彼女は笑った
ニッと歯を見せて笑うのは彼女の癖だ
既に昔の様に名前も呼び捨てだ
姉御肌だった彼女は男女問わず苗字で呼び捨てだった、例え相手が年上格上の場合でも、だ
次々に記憶が蘇るが、現在のHMXは今だ記憶に気持ちが追い付かない
ピリオンに座る女性と、記憶の中の彼女が中々一致しない
失礼な話しだが、やや草臥れた彼女の姿に時の流れの無情さすら感じた
勿論、それは自分自身も同じだが•••
「マコさん、は今は?自分は今でも
見ての通りさ」
そう云って作業タイプのハイネックとニッカズボンを摘まんで示す
「建築系だったよね、全然汚れてないから気が付かなかったよ」
「今日は客先廻りだったからさ」
「時間、ある?平気なら車出して走りながら話さない?一応、勤め先だから
人目が、ね?」
「あ、すまん、確かにな.じゃあ出すよ」
車を路上に出してやり、鼻先を土手下に向ける
「結婚、したんだ?当たり前だね、HMXもそう言う歳だよねぇ」
HMXの左手を見ながら彼女が切り出した
「もお大分経つよ、してから
マコさんは?」
彼女が左手をヒラヒラさせる
その薬指には指輪は無かった
「さん、は止めて?私もしたんだけどねー、別れた」
「あー悪かった、気が付けなかった」
彼女はニッと笑い、身振りで喫煙して良いか尋ねてきたので、頷いてHMXも一本咥える
エアコンの喫煙モードだけじゃ2人分は追い付かないの軽く窓を開ける
信号待ちで彼女を見る
さっきよりは今と昔の乖離感は無い
「何?」視線に気付いた彼女に予備のアッシュポッドを手渡す
「子供は居るの、2人
15歳と10歳、上が男で下は女の子
2人共私に似てカワイーよぉ」
それを口切りに彼女の問わず語りが始まった
結婚の事、旦那さんの転勤でこの街を暫く離れていた事、転勤先で離婚し子供達を連れて戻って来た事•••
そこ迄話し終わるのに、土手沿いに駐車してからも30分掛った
「で、今は実家で暮らしてるって訳
少し前に親父も死んだから母さんも寂しかっただろうし、丁度良いしょ?」
またニッと笑顔
HMXもざっとした「今迄」を話す
彼女よりはずっと早く終わった
「ふーん、幸せなんだ?良いね」
煙草を取り出しながら彼女
「そうでも無いさ、フツーだよ」
「ふーん•••」
何故か気不味い
歩道の先に自販機を見付けた
「缶コ、買ってくるよ、待ってて」
云いながら素早く車外に出る
辺りはすっかり暗くなっていた
ホットも売ってたがアイスコーヒーとアイスティーを買って戻った
アイスティーを彼女に手渡すと
車内灯の下、本当に嬉しそうに彼女が微笑む
「私の好み、覚えたたんだ?」
「何となく、ね」
カシっと小気味好い音がふたつ
開けた窓から紫煙とコーヒー、紅茶の香りが冷え始めた空気に溶けていく
「他の皆はどうしてるかなぁ」
「マコも連絡取ってないんだ?」
「うん、旦那が極々フツーの人だったから、昔の仲間の事を嫌がってさ
だから結婚した後は全然よ」
「そっか、ウチも似た様なモンさ
結婚ってのは人生の岐路だな、そこから全く別の人生に成らざるおえない」
自分も彼女も別に暴走族でも何でも無いが、フツーよりはやや外れた生き方だったし、仲間もそうだった
だから、結婚相手に依っては以後の生き方が変わってしまう事も在る
少しでは在るが、HMXも彼女も変わったのかもしれない、昔の仲間と疎遠になる程度には•••
「何、哲学?(w喋り方が相変わらずなんだねぇ、可笑しい」
「人はそんなに簡単には変わらないさ
事情と状況が変わってしまう、ただそれだけの事だよ」
缶コーヒーを呷る
もう冷め始めたコーヒーはただ甘いだけだった
「変わってないの?」
彼女かポツリと呟く
「どうかな?少し臆病になったかもしれない、かな」
スリル、スピード、セックス
スリーSに明け暮れても、失うのは命だけさ、そう嘯けた昔の自分が懐かしい
今の自分は、家族と仕事に追われる、
昔の自分が一番成りたくなかった人種の様な、そんな気がした
付けっぱなしのカーステからARBの「モノクロ・シティ」が流れている
まるで今の自分への皮肉に聞こえる
何本目か分からない煙草を咥えて
ジッポーで火を•••火が点かない
彼女が火を差し出してくれた
ライターを摘まんだ指先を見つめながら煙草を近付ける
窓からの風に火が揺れる
咄嗟に両手を添えて火を囲う
畢竟、彼女の手を両手で包み込む形になった
「あ、悪い」何となく謝った
「お嫁さん、幾つ?」
「え?ああ、俺の6歳下」
「そっか、私より全然年下なんだね
未だ30代半ばかぁ、羨ましいな、
若いって、さ?そうじゃない?」
変に吸い込んだ煙で気管が焼ける
「マコだって大して昔と変わってないさ、俺のいっこ上なだけだよ?
まだまだっしょっ」
「さっき、お店でも外で声掛けた時も私が誰か分からなかったでしょ?」
「あれは•••俺が度忘れしただけで」
「女の歳はね、止められないの
私は直ぐにHMXが分かったよ
昔とは、髪形も、髭も生やしてるケド
直ぐに分かった、本当だよ
だけどHMXは分からなかった、それが現実なの」
そう云ってフロントグラスの向こうを眺める
その横顔は、確かに幾らか歳降りて見えるけど、バイクで環七をニケツで疾走し、ロードスターで風切峠を駆け登ったあの頃と変わらず綺麗だった
でも、今の自分には彼女を抱き寄せる事も、手を握る事も叶わない
ふたりに流れた時間が、降り積もった人生がそれを看過しないだろう
逡巡する気配を感じ取ったのか、
「良いの、気にしないで、平気だから
もおこんな時間なのね」
囁く様に、振り切る様に呟く
ナビのモニターの時計が7時になろうとしていた
「お店に戻ってくれる?自転車置きっ放しなの、乗って帰らないと」
そう云って彼女は携帯を取り出しキーをタイプし始めた
「メールかい?」
車を出して来た道を戻しながら話し掛ける
「娘にね、息子はどーせ遊んでて未だ戻って来ないだろうから、昔の私達みたいに、ね」
そう云って、またニッと笑う
HMXもつられて笑う
やがて駐車場に着いた
掛ける言葉を探していると、
彼女が携帯を差し出す
「連絡先、赤外線通信で送るから」
「俺、iPhoneなんだよね•••」
バツの悪い思いに、久々にiPhoneにした事を呪う
「もぅ•••」
彼女は小さく呟き、手にしたバックからメモを取り出し携帯番号とメアドを書き付ける
そのページを破り取り差し出して来た
受け取ってから、
「じゃあ、俺の番号も•••」
云いかける言葉を遮り彼女が云う
「私は受け取らないから」
そう云ってドアを開け、降りる
後ろ手にどを閉め、直ぐに振り返る
開け放しの窓から頭を差し込み、
「その気が在るならHMXから電話かメールして、私はただ待ってるから」
言い放ち、ニッと笑うと足早に店の裏手へと去って行った
惚けた様に、暫くその場に留まっていたが、車が入って来たので慌てて回頭して駐車場を後にした
腰のパウチから煙草の箱を取り出したが、空っぽだった
空き箱をゴミ箱に突っ込み、彼女の言葉を思い返す
「その気」って何だろう?
我が家に帰り着く迄ずぅっとその言葉の意味を考えて居たが答えは出せなかった、出したく無かった
家にカーポートに車を停める
ピリオンシートに投げ出した侭のメモの切れ端を暫し見詰める
溜め息をひとつ吐き、それをウォレットのシークレットに突っ込む
リアシートに置いたバックを掴むと車から降りた
身震いは冷えて来た夜気の所為なのか
彼女の言葉の魔力故か
ドアを潜った後、HMXは夫で在り父で在る顔をしているだろうか?
昔馴染みに現を抜かす馬鹿の表情を浮かべているのだろうか?
自分では、分からない•••
一段落付いたんで手近なファミレスに入る事にした
3時過ぎの半端な時間帯だったから店内はガラガラだった
暫く書類の必要事項をノーパソへと整理したり、以後の予定をiPhoneに書き込んだりした
途中、何度か店員さんがコーヒーのお代わりを淹れにきてくれた
不思議な位同じ店員さんが来るな、程度の印象だった
結構長い時間をその店で過ごし、最後にもう一杯貰う為にコールボタンを押した
また同じ店員さんだった
何となくコーヒーを淹れている店員さんを視ていた
歳はHMXより上かなぁ、客商売は大変だろーなぁ、そんな事を思った
コーヒーを飲み干しレジへ
場所柄も在るだろが、気が付くと客はHMXが最後だった、不況なんだなぁ
駐車場には矢張りHMXの車だけだった
車に近づくと、
店の方で誰かが呼んでる
「HMXさーんっ」(本当は本名な)
?、名前で呼ばれた?
振り返るとさっきの店員さんだった
名前?免許証か名刺入れを落としたかな?店員さんが近づく間に思わずポケットを確認した
「HMXさんでしょ?」
「はい、そうですが•••」
「やっぱり分からないかな、石井、石井マコですよ」(仮名)と来た
んん、思い出せない
困惑しているHMXに構わず彼女は
「待ってて、直ぐに戻るから」
そう云って店に戻って行った
慌ててiPhoneから顧客リストを呼び出し石井マコを検索したが、依頼客にも取引先にも石井マコは無かった
どうしたモンか•••
立ち去る訳にもいかないので彼女を待つ事にした
こねーなぁ、何だ?
煙草を三本灰にし終わった頃、漸く戻って来た
車から降りるより早く、彼女が助手席のドアを開けた
「乗っていい?」
「え?ああ、はい」
驚いて反射的にそう返事をしていた
改めて彼女を視る
店では纏め揚げていた髪を解いた様だ
風に乱れたセミロングの髪を手櫛で軽く梳く
やや濃いめの化粧、矢張りHMXより年上だろうか
少し地味な、如何にも近所の奥さん風な服装
両耳朶に二つづつピアスをしているのがやや印象的か
気が付くと彼女は苦笑いしている
「分からない?」
駄目だ、どうしても記憶をサルベージ出来ない
「申し訳ない、何方で御一緒しました?」
率直に謝り、訊ねた
少し残念そうに彼女の口元が歪む
軽い罪悪感を覚えたが、本当に分からないのだ、どうする事も出来ない
「あんなにいっぱい遊んだりバイク乗せてくれたりしたのになぁ•••」
遊び、バイクの背に女、石井マコ•••
キーワードが揃い、記憶が即座に浮上してくる
「ああ、マコさん、でしたか
懐かしいなぁ、元気そうで•••」
不意にフラッシュバックして来た思い出に、鼻の奥がツンとする様な郷愁感で胸がいっぱいになる
十数年前、未だ20代後半で人生が青春の輝きに満ちていた頃だ
携帯もパソコンも未だ普及していなかったあの頃、グループ毎に「いつもの場所」が幾つも在り、そこに行けば誰かし等遊び相手を見つけられた
彼女もそんな遊び仲間のひとりだった
「そんな他人行儀な話し方しないで、
でもHMXも元気そうね」
そう云って彼女は笑った
ニッと歯を見せて笑うのは彼女の癖だ
既に昔の様に名前も呼び捨てだ
姉御肌だった彼女は男女問わず苗字で呼び捨てだった、例え相手が年上格上の場合でも、だ
次々に記憶が蘇るが、現在のHMXは今だ記憶に気持ちが追い付かない
ピリオンに座る女性と、記憶の中の彼女が中々一致しない
失礼な話しだが、やや草臥れた彼女の姿に時の流れの無情さすら感じた
勿論、それは自分自身も同じだが•••
「マコさん、は今は?自分は今でも
見ての通りさ」
そう云って作業タイプのハイネックとニッカズボンを摘まんで示す
「建築系だったよね、全然汚れてないから気が付かなかったよ」
「今日は客先廻りだったからさ」
「時間、ある?平気なら車出して走りながら話さない?一応、勤め先だから
人目が、ね?」
「あ、すまん、確かにな.じゃあ出すよ」
車を路上に出してやり、鼻先を土手下に向ける
「結婚、したんだ?当たり前だね、HMXもそう言う歳だよねぇ」
HMXの左手を見ながら彼女が切り出した
「もお大分経つよ、してから
マコさんは?」
彼女が左手をヒラヒラさせる
その薬指には指輪は無かった
「さん、は止めて?私もしたんだけどねー、別れた」
「あー悪かった、気が付けなかった」
彼女はニッと笑い、身振りで喫煙して良いか尋ねてきたので、頷いてHMXも一本咥える
エアコンの喫煙モードだけじゃ2人分は追い付かないの軽く窓を開ける
信号待ちで彼女を見る
さっきよりは今と昔の乖離感は無い
「何?」視線に気付いた彼女に予備のアッシュポッドを手渡す
「子供は居るの、2人
15歳と10歳、上が男で下は女の子
2人共私に似てカワイーよぉ」
それを口切りに彼女の問わず語りが始まった
結婚の事、旦那さんの転勤でこの街を暫く離れていた事、転勤先で離婚し子供達を連れて戻って来た事•••
そこ迄話し終わるのに、土手沿いに駐車してからも30分掛った
「で、今は実家で暮らしてるって訳
少し前に親父も死んだから母さんも寂しかっただろうし、丁度良いしょ?」
またニッと笑顔
HMXもざっとした「今迄」を話す
彼女よりはずっと早く終わった
「ふーん、幸せなんだ?良いね」
煙草を取り出しながら彼女
「そうでも無いさ、フツーだよ」
「ふーん•••」
何故か気不味い
歩道の先に自販機を見付けた
「缶コ、買ってくるよ、待ってて」
云いながら素早く車外に出る
辺りはすっかり暗くなっていた
ホットも売ってたがアイスコーヒーとアイスティーを買って戻った
アイスティーを彼女に手渡すと
車内灯の下、本当に嬉しそうに彼女が微笑む
「私の好み、覚えたたんだ?」
「何となく、ね」
カシっと小気味好い音がふたつ
開けた窓から紫煙とコーヒー、紅茶の香りが冷え始めた空気に溶けていく
「他の皆はどうしてるかなぁ」
「マコも連絡取ってないんだ?」
「うん、旦那が極々フツーの人だったから、昔の仲間の事を嫌がってさ
だから結婚した後は全然よ」
「そっか、ウチも似た様なモンさ
結婚ってのは人生の岐路だな、そこから全く別の人生に成らざるおえない」
自分も彼女も別に暴走族でも何でも無いが、フツーよりはやや外れた生き方だったし、仲間もそうだった
だから、結婚相手に依っては以後の生き方が変わってしまう事も在る
少しでは在るが、HMXも彼女も変わったのかもしれない、昔の仲間と疎遠になる程度には•••
「何、哲学?(w喋り方が相変わらずなんだねぇ、可笑しい」
「人はそんなに簡単には変わらないさ
事情と状況が変わってしまう、ただそれだけの事だよ」
缶コーヒーを呷る
もう冷め始めたコーヒーはただ甘いだけだった
「変わってないの?」
彼女かポツリと呟く
「どうかな?少し臆病になったかもしれない、かな」
スリル、スピード、セックス
スリーSに明け暮れても、失うのは命だけさ、そう嘯けた昔の自分が懐かしい
今の自分は、家族と仕事に追われる、
昔の自分が一番成りたくなかった人種の様な、そんな気がした
付けっぱなしのカーステからARBの「モノクロ・シティ」が流れている
まるで今の自分への皮肉に聞こえる
何本目か分からない煙草を咥えて
ジッポーで火を•••火が点かない
彼女が火を差し出してくれた
ライターを摘まんだ指先を見つめながら煙草を近付ける
窓からの風に火が揺れる
咄嗟に両手を添えて火を囲う
畢竟、彼女の手を両手で包み込む形になった
「あ、悪い」何となく謝った
「お嫁さん、幾つ?」
「え?ああ、俺の6歳下」
「そっか、私より全然年下なんだね
未だ30代半ばかぁ、羨ましいな、
若いって、さ?そうじゃない?」
変に吸い込んだ煙で気管が焼ける
「マコだって大して昔と変わってないさ、俺のいっこ上なだけだよ?
まだまだっしょっ」
「さっき、お店でも外で声掛けた時も私が誰か分からなかったでしょ?」
「あれは•••俺が度忘れしただけで」
「女の歳はね、止められないの
私は直ぐにHMXが分かったよ
昔とは、髪形も、髭も生やしてるケド
直ぐに分かった、本当だよ
だけどHMXは分からなかった、それが現実なの」
そう云ってフロントグラスの向こうを眺める
その横顔は、確かに幾らか歳降りて見えるけど、バイクで環七をニケツで疾走し、ロードスターで風切峠を駆け登ったあの頃と変わらず綺麗だった
でも、今の自分には彼女を抱き寄せる事も、手を握る事も叶わない
ふたりに流れた時間が、降り積もった人生がそれを看過しないだろう
逡巡する気配を感じ取ったのか、
「良いの、気にしないで、平気だから
もおこんな時間なのね」
囁く様に、振り切る様に呟く
ナビのモニターの時計が7時になろうとしていた
「お店に戻ってくれる?自転車置きっ放しなの、乗って帰らないと」
そう云って彼女は携帯を取り出しキーをタイプし始めた
「メールかい?」
車を出して来た道を戻しながら話し掛ける
「娘にね、息子はどーせ遊んでて未だ戻って来ないだろうから、昔の私達みたいに、ね」
そう云って、またニッと笑う
HMXもつられて笑う
やがて駐車場に着いた
掛ける言葉を探していると、
彼女が携帯を差し出す
「連絡先、赤外線通信で送るから」
「俺、iPhoneなんだよね•••」
バツの悪い思いに、久々にiPhoneにした事を呪う
「もぅ•••」
彼女は小さく呟き、手にしたバックからメモを取り出し携帯番号とメアドを書き付ける
そのページを破り取り差し出して来た
受け取ってから、
「じゃあ、俺の番号も•••」
云いかける言葉を遮り彼女が云う
「私は受け取らないから」
そう云ってドアを開け、降りる
後ろ手にどを閉め、直ぐに振り返る
開け放しの窓から頭を差し込み、
「その気が在るならHMXから電話かメールして、私はただ待ってるから」
言い放ち、ニッと笑うと足早に店の裏手へと去って行った
惚けた様に、暫くその場に留まっていたが、車が入って来たので慌てて回頭して駐車場を後にした
腰のパウチから煙草の箱を取り出したが、空っぽだった
空き箱をゴミ箱に突っ込み、彼女の言葉を思い返す
「その気」って何だろう?
我が家に帰り着く迄ずぅっとその言葉の意味を考えて居たが答えは出せなかった、出したく無かった
家にカーポートに車を停める
ピリオンシートに投げ出した侭のメモの切れ端を暫し見詰める
溜め息をひとつ吐き、それをウォレットのシークレットに突っ込む
リアシートに置いたバックを掴むと車から降りた
身震いは冷えて来た夜気の所為なのか
彼女の言葉の魔力故か
ドアを潜った後、HMXは夫で在り父で在る顔をしているだろうか?
昔馴染みに現を抜かす馬鹿の表情を浮かべているのだろうか?
自分では、分からない•••
○○○さよなら、我が英雄•••
ええっと、驚きました
スティーブ・ジョブズ氏が死去されました•••
米アップルのページで、スティーブ・ジョブズ死去の報告がアップされています。
以下、ページの訳です。
アップルはビジョンを持ったクリエイティブな天才を失い、そして世界は偉大な人間を失った。
我々は、親愛なる友人かつ師である彼を失った。彼と働き、彼を知ることができたことを光栄に思う。スティーブは彼にしか築けなかったものを社に残し、去って行った。彼の魂は永遠に当社の魂であり続けるだろう。
今日は一日中TVもネットもしていなかったので、漸く先程このニュースを知って愕然としています
HMXはiMacからのAppleとの付き合いで、決して長くは無いですが、まさにジョブズが最もジョブズらしい活躍を始めた頃の、正にジョブズ直撃世代でした
んん、今は未だ何を書けばいいのか分かりません
ただ、ジョブズさん、安らかに•••












