僕には二つ上の兄がいる。
小さいころから高校一年の中頃まで兄にベッタリだったと思う
勉強ができるわけでもなかったし、弟思いでもなかった。人付き合いは嫌いだし、決して尊敬できるような兄ではなかったが、友達のような感じで兄と一緒にいることが多かった。
一見いいところが無さそうだが、通常の人がもちろん僕も持ち合わせていないものがあった。
自分が決めたことにただひたすら真っ直ぐなのだ。
いじめっ子と意見が合わなくても自分が正しいと思ったら絶対曲げない。人をいじめたりなど当然しないし悪いことも当然しない。(ただ、やさしくはないので人がいじめられても放っておく)
足が速かったわけではないのに、突然中学で陸上部に入り、エースにはなれなかったかもくもくと中距離の練習をしていた。
高校に入ったら今まで経験もないのに突然サッカー部に入った。3年間レギュラーにはなれなかったが、休むことなくもくもくと練習していた。
僕が高校一年のときに兄と喧嘩した、
内容は大したものでもないし、殴ったりなどもなかったが、その日から兄と会話をしなくなった。
喧嘩するほど仲がいいとはよく言ったものだ。
喧嘩をするということは喧嘩に至るプロセスがあるわけでその時点でその人物との接点があるということになる。
本当に仲が悪くなると、その接点を避けるようになるので喧嘩にもならなくなるのである。
それから15年以上の時が流れ流石にお互い喧嘩したことなど気にしていないが、なんとなくお客様(他人)のような接し方になってしまっている。
お互い直接連絡をとることはないし、携帯番号、アドレスさえも知らない。
ただ、社会人になって新車でRX-7を買い。次は真っ赤なS2000に乗り換えてスポーツカーが好きなことは知っていた。
今月末、僕は実家に帰ることにしたので母に連絡したのである。
田舎なので訛った喋り方で
突然、兄の話を始めた。
「なんかお兄ちゃん、赤い車売ってホンダのモビリオ?だったかを買ってきたんだー」
「は?モビリオ?だってモビリオなんてもう生産してないから買うとしたらフリードだと思うけど?中古でモビリオなんて買う意味がないでしょ?」
次に驚きの言葉がでた
「なんか、結構前から一生懸命自転車漕いでて、自転車の大会に出るのに車に自転車積んであちこちの大会にでてるんだ。本当一生懸命やってるよー。体脂肪?ひと桁になったとかなんとかってお母さんわかんないけど。
この間なんて、秋田だかの大会に出て1000人出てる中で10位になって雑誌に写ってるとかって、みせられたっけ。」
「・・・え?何それ?超すげーじゃん・・・」
素直に驚いた